ウィルコム、シャープ、マイクロソフトの3社は、Windows Mobile 5.0日本語版を搭載したW-SIM端末「W-ZERO3/WS003SH(B)」を12月上旬に発売する。オープンプライスで、価格はW-SIMとのセット価格で5万円を切る見込み。初期出荷数は約10万台を予定する。
■ PHSと無線LANによるデータ通信、PHS音声通話をサポート
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W-ZERO3を手にする発表会の出席者
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W-ZERO3の基本仕様
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W-ZERO3は、Intel PXA 270プロセッサ 416MHzを採用したシャープ製のモバイル端末。ウィルコムのPHSモジュール「W-SIM」を装着することで、PHSの電話番号を利用した音声通話やデータ通信に対応する。また、IEEE 802.11b準拠の無線LAN機能も内蔵しており、PHSと無線LANという2通りのインターネット接続方法が用意されている。
PHSの通信方式は、最大128kbpsの4xパケット、最大32kbpsの1xパケット、64/32kbpsのPIAFS、32kbpsパケットと64kbpsの回線交換を切り替えるフレックスチェンジに対応。メールはウィルコムのPHS用メールサービス「ライトメール」およびEメールに対応するほか、POP/SMTPメールの送受信も可能。ウィルコムのEメールに関してはメールの自動受信機能も備える。
本体のメモリ領域は、128MBのFlash(本体システム領域含む)と64MBのSDRAM(ワークエリア)。液晶は業界初となる3.7型VGAサイズの高精細モバイルASV液晶を搭載、65,536色表示が可能なほか、上下左右160度の視野角を維持する。液晶画面はタッチパネル操作が可能で、スライド式のQWERTY配列キーボードも搭載。USBポートとminiSDカードスロットも備える。
背面には133万画素のCMOSイメージセンサーを搭載、SXGA(1,280×1,024)/VGA(640×480)/QVGA(320×240)サイズの静止画やWMV形式の動画を撮影できる。静止画撮影時には、5枚の写真を一定間隔で撮影する連写モードや5秒間のタイマーモードも備える。
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3.7型のVGA液晶を搭載
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スライド式キーボードとタッチパネルでの入力が可能
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Flash表示が可能なInternet Explorer Mobileを搭載
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PHSのライトメール/Eメールに加え、外部メールのPOP/SMTP利用も可能
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Windows Media Player 10 Mobileを搭載、動画や音楽のストリーミング再生にも対応
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PCと接続して外部モデムとしても利用できる
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■ 動画/音楽プレーヤーに対応、ビジネス文書/JAVAアプリ/電子書籍も
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会場に展示されたW-ZERO3
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PCとの連携も特徴の1つ。「Microsoft Word Mobile」「Microsoft Excel Mobile」「PowerPoint Mobile」、「Picsel PDF Viewer」を搭載、ビジネス文書やPDFファイルが表示できるほか、WordとExcelはW-ZERO3で編集できる。また、USBでPCと接続することで連絡先や予定表、メール、To DoなどをPCと同期可能で、W-ZERO3をPHSモデムとしてPCからインターネットに接続することもできる。
ブラウザはInternet Explorer Mobileを採用、ブラウジング中のFlash表示にも対応する。プレーヤー機能面では「Windows Media Player 10 Mobile」を搭載し、WMV形式の動画ファイル、MP3/WMV形式の音楽ファイル、JPEG/GIF/BMP形式の静止画が再生できる。音声ファイルは着信音としても利用できる。
XMDFフォーマット対応の電子書籍ビューワー「ブンコビューワー」も搭載、電子書籍が閲覧できるほか、JavaプラットフォームとしてJBlendを採用、MIDP準拠のJAVAアプリを実行できる。W-ZERO3発売に合わせてポータルサイト「SIM STYLE」も開設、JAVAゲーム「SDガンダムバトル3D」、電子書籍「蹴りたい背中」、無線LANスポット検索ツールなどを提供する予定。
料金プランはウィルコムの音声通話用プラン「ウィルコム定額プラン」、データ通信料プラン「データ定額」にも対応。データ定額の場合、W-ZERO3でのインターネット接続は音声端末での接続扱いとなり、料金は最大で3,800円までとなる。
また、W-ZERO発売と同時に公衆無線LANサービス「HOTSPOT」が利用できるオプションプラン「ウィルコム無線LANオプション」もサービスを開始。AIR-EDGEおよびデータ定額のユーザーは月額700円、AIR-EDGE[PRO]のユーザーは月額無料で利用できるほか、W-ZERO3のユーザー向けに2006年5月まで無料キャンペーンも実施する。
本体サイズは約70×130×26mm(幅×高×厚)、重量は約220g。連続通話時間は約5時間で、連続待受時間は約200時間。USBケーブルと本体に収納可能なスタイラスペンが付属する。
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本体側面に画面の縦横切替ボタンと音量ボタン、ヘッドフォン端子
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反対側にはminiSDカードスロット、USBポート、カメラのシャッターボタン
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背面には133万画素のCMOSイメージセンサー。動画も撮影できる
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W-SIMは本体背面のカバーを外して装着する
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ヘッドフォン端子
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スタイラスを本体に収納できる
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メールはライトメールとEメールで別のアプリケーションを使用
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無線LANの設定画面。WPAにも対応
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ブラウザ画面
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■ URL
ニュースリリース(ウィルコム)
http://www.willcom-inc.com/ja/corporate/press/2005/10/20/index.html
ニュースリリース(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/051020-a.html
「W-ZERO3」特設サイト(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/ws/special/
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(甲斐祐樹)
2005/10/20 17:05
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