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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
アイ・オー、IEEE 802.11g対応製品を4月中に発売
~無線チップセットはAtherosおよびIntersil~

IEEE 802.11gの4機種を発表

「WN-G54/BBR」(左)と「WN-G54/AXP」(右)外見上の相違点は搭載ポート数など
 アイ・オー・データ機器は、2.4GHz帯で最大54Mbpsの通信が可能なIEEE 802.11g(ドラフト)準拠の無線LAN製品を4月下旬に発売する。無線LANアクセスポイント「WN-G54/AXP」(16,500円)、無線LANルータ「WN-G54/BBR」(19,800円)、無線LANカード「WN-G54/CB」(8,500円)、さらにIEEE 802.11a/b/gの3つすべてに対応した「WN-AG/CB」(9,800円)の4機種。

 「WN-G54/AXP」は、Intersil製の無線LANチップセットを用いた無線LANアクセスポイント。IEEE 802.11gおよびIEEE 802.11bに対応し同時通信が可能。セキュリティ機能としては、64/128BitのWEP、最大256個のMACアドレスフィルタリングを搭載する。また、ハードウェアWEPを搭載するため、暗号化時にも通信速度低下が起こりにくいという。装備するインターフェイスは有線LANとして100BASE-TX/10BASE-T×1ポート。

 無線LANルータの「WN-G54/BBR」は、Atheros Communications製の無線LANチップを搭載している。他社のIEEE 802.11g無線ルータと比べ、高いスループット性能を持ち、PPPoE接続時の有線LANポートとのスループットは47Mbpsという。また、ルータとしては、ステートフルパケットインスペクション(SPI)型ファイアウォール機能を搭載。VPN(PPTP、IPsec)パススルー機能も持つ。無線LAN部では、64/128bitのWEP、MACアドレスフィルタリング機能を持っている。WAN側には100BASE-TX/10BASE-Tポート、LAN側には100BASE-TX/10BASE-T×4ポートのスイッチングハブを装備、いずれのポートもクロスとストレートを自動判別する。

 「WN-G54/AXP」「WN-G54/BBR」ともに縦置きの筐体を採用し、無線LANのアンテナは外部に突きだした形状のため、安定した通信が可能だという。サイズはいずれも38×120×171mm(幅×奥行×高)となっている。

 無線LANカードの「WN-G54/CB」は、IEEE 802.11gに対応し、従来のIEEE 802.11bのアクセスポイントとの通信も可能。Intersil製の無線LANチップセットを搭載した。また、「WN-AG/CB」はAtheros Communications製の無線LANチップセットを採用、2.4GHz帯のIEEE 802.11bおよびIEEE 802.11gのほか、5.2GHz帯のIEEE 802.11aにも準拠し、いずれの方式の無線LANとも通信が可能となっている。

 どちらの無線LANカードも64/128bitのWEPをサポートする。対応するパソコンはCardBusスロットを搭載するPC/AT互換機およびNECのPC98-NXシリーズで、OSはWindows XP/2000/Me/98SEに対応している。また、接続ツールとして、同社独自に電波状況および通信状況を表示する機能などを持つユーティリティ「クイックコネクト」が同梱される。

 また、無線ルータの「WN-G54/BBR」と3モード対応カード「WN-AG/CB」をセットにした「WN-G54/BBR-S」(27,500円)、アクセスポイントの「WN-G54/AXP」と無線LANカード「WN-G54/CB」をセットにした「WN-G54/AXP-S」(24,000円)も用意される。同じチップベンダーを搭載した製品同士をセットにしたことについて同社では「無線LANチップベンダーの違いによる相性問題はない」と説明した。

 これらの4製品は、正式規格策定前のドラフト版のIEEE 802.11gに対応している。正式規格が策定された後は、ファームウェアのアップデートで対応していくという。


IEEE 802.11a/b/gに対応した「WN-AG/CB」 IEEE 802.11b/g対応の「WN-G54/CB」

無線LANで2強に食い込む

アイ・オー・データ機器社長の細野昭雄氏
 東京・秋葉原の同社事務所で開催された製品発表では、アイ・オー・データ機器社長の細野昭雄氏が挨拶に立ち「無線LANで2強に食い込めるように」と目標を明らかにした。ネットワークを用いた映像関連製品のラインナップを拡充していることに触れて「無線LANの発表だが、今後映像関連のビジネスを強化する一環ととらえてほしい」と今後の戦略を語った。

 取締役でネットワークソリューション事業部長の永野透氏は、ドラフト段階でIEEE 802.11g製品を出荷することについて「トップメーカーが供給しているので、当社も前倒しで供給する」と説明した。加えて、セキュリティ規格となるIEEE 802.11iにも対応し、今年の秋から冬にかけて企業向けの無線LAN製品を投入することを明らかにした。

 また、製品を担当したネットワークソリューション事業部の西島久尚氏は、「無線LANの命は通信速度と到達距離、ロッドアンテナを装備することで、他社をしのぐ性能を実現した」と発言し、製品に自信を見せた。

 発表会では、実機を使ったデモが行なわれ、アクセスポイント「WN-G54/AXP」と無線LANカード「WN-AG/CB」を使ってIEEE 802.11bおよびIEEE 802.11gの比較実験が実施された。動画の再生では、IEEE 802.11b利用時にとぎれとぎれになるところが、IEEE 802.11gではスムースに再生でき、ファイル伝送では約14Mバイトのファイルを、IEEE 802.11bの24秒に対してIEEE 802.11gは10秒と、2倍以上の早さでコピーしてみせた。


距離による速度比較。比較機種の「M社」はメルコを示す 同梱ユーティリティ「クイックコネクト」の電波状況表示

関連情報

URL
  アイ・オー・データ機器
  http://www.iodata.co.jp/

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(正田拓也)
2003/04/16 20:05
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