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発表会に参加した開発関係者
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ガイアックスは14日、2006年中にサービス開始予定のオンラインゲームを発表した。「とぅいんくる」、「天晴! からくりボウリング」「ストーンエイジ2(仮称)」など合計5タイトルで、3月3日以降、クローズドベータないしオープンベータテストを随時開始していく。いずれのタイトルも、2月14日にプレオープンしたゲームポータルサイト「ムポー」を通じて、基本プレイ料金無料、アイテム課金制で提供される計画。
■ 国産のカジュアルオンラインゲームを中心にリリース
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ガイアックス ゲーム事業部 部長の越知雄一氏
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14日に都内で開かれた関係者向け発表会には、ガイアックス ゲーム事業部 部長の越知雄一氏が登壇。「これまでは日本のオンラインゲームというと、海外産タイトルを日本向けにローカライズして提供するのが普通だった」と前置きした上で、「ガイアックスでは“国産”にこだわったタイトルをぶつけてみたい」と、2006年は国産タイトルを中心にリリースしていく方針を示した。
またリリース予定の全5タイトルのうち4タイトルが、操作方法の手軽さやシンプルなゲーム性を強調した“カジュアルオンラインゲーム”であると説明。幅広いユーザー層へのアピールを念頭に作品をラインナップした。
2006年第1弾タイトルとなるのは、現在クローズベータテスト中のアクションレーシングゲーム「コンコンオンライン(KongKong Online)」。今回発表された中では唯一の海外産タイトルだが、カーソルキーとZ、Xキーだけで簡単に操作できる手軽さが魅力だという。3月3日にオープンベータテストへ移行し、4月にはアイテム課金制による商用化を図る予定だ。
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イメージイラスト (C)2006 GaiaX Co.Ltd. All Rights Reserved.
(C)Mega Enterprise Co.,Ltd. All Rights Reserved.
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スクリーンショット (C)2006 GaiaX Co.Ltd. All Rights Reserved.
(C)Mega Enterprise Co.,Ltd. All Rights Reserved.
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「とぅいんくる」 (C)2006 GaiaX Co.Ltd.
(C)Reveal Lab. Reveal Games 2006
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4月にオープンベータテストの開始を予定している第2弾タイトルは、オンライン対戦レーシングゲーム「とぅいんくる」。日本のゲームデベロッパーであるリヴィールラボラトリが「宇宙一かわいいレーシングゲームを作ろう」という合言葉のもと、開発しているという。
ゲーム内ではキャラクターの衣装交換や、搭乗する星形カートの育成などが楽しめる。リヴィールラボラトリ代表取締役COOの田中泰生氏は「OLさんが仕事の合間に楽しんでもらえるようなゲームを目指す」と、シンプルかつ短時間で遊べるゲームに仕上げたいと話す。
またゲームのバックグラウンドとなる部分について「主人公キャラクターは、没落財閥の娘たちという設定。ゲームを進めるごとにそれぞれの人物関係や世界観が明らかになっていく」と言及。Webサイトを通じて関連小説やコミックも掲載していく予定だと明かし、ストーリー的な作り込みにも期待してほしいとコメントした。なお現在の開発度は「60~70%程度」(田中氏)。
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ロビー画面のデモンストレーション。キャラクターの着せ替えなどが行なえる
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ゲーム中に登場予定のキャラクター
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キャラクターの1人、モモカ (C)2006 GaiaX Co.Ltd.
(C)Reveal Lab. Reveal Games 2006
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リヴィールラボラトリ代表取締役COOの田中泰生氏(左)と開発ディレクターの小林真由美氏
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天晴!からくりボウリングのイメージイラスト
(C)GaiaX Co.Ltd.
(C)RED,2006
(C)2005 DICE Co., Ltd.
All Rights Reserved.
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第3弾タイトルはボウリングゲームの「天晴! からくりボウリング」。古代日本の街を舞台に、妖怪がボール上に変化した「式玉」を投げあい、スコアを競うボウリングゲームだ。5月にクローズドベータテストの実施を予定している。こちらも国産タイトルとなっており、企画・開発をダイス、世界観やキャラクターの設定をレッド・エンタテインメントが受け持つ。
ダイスの取締役 最高創作責任者のサイトウ・アキヒロ氏は、複雑化しているゲームへのアンチテーゼとして、万人にとって親しみやすいボウリングをテーマにしたと説明。ルールも現実のボウリングにほぼ則し、ユーザーの間口を広げる狙いだという。またレッド・エンタテインメント 代表取締役社長CEOの名越康晃氏は「オンラインゲーム開発への参加はレッドとして初めて。今後もオンラインゲームに取り組んでいく」とした。
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登場予定のキャラクター
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ダイスの取締役 最高創作責任者のサイトウ・アキヒロ氏(左)とレッド・エンタテインメント 代表取締役社長CEOの名越康晃氏
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第4弾タイトルは恐竜育成MMORPG「ストーンエイジ2(仮称)」。デジパークがライセンスを保有する国産タイトルで、すでにサービス中のMMORPG「ストーンエイジ」の正常進化版という位置づけ。新要素として、プレイヤーが自分の家を持てるようになるほか、ゲーム中で育てるペットからプレイヤーに宛ててメールが送られるシステムが予定されているという。なおクローズドベータテスト開始の開始時期は2006年初夏を計画している。
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「ストーンエイジ2(仮称)」のタイトルロゴ
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イメージイラスト
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最後の第5弾タイトルはオンライン対応FPS(一人称シューティングゲーム)「超学校」。未来の小学校を題材とし、「かわいらしい、漫画チックな世界観」(越知氏)を表現したFPS。国内メーカーのイオ・スパイラルが開発する。キャラクターデザインはかねこ統氏。2006年秋のクローズドベータテストを予定している。
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「超学校」(C)GaiaX Co.Ltd.
(C)io-Spiral
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キャラクターデザインはかねこ統氏
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また越知氏は「今回発表したタイトル以外にも、2006年内の提供を見込んでいるタイトルがある」としたが、詳細は伏せられた。
■ 1つのアカウントで複数のゲームを楽しめる「ムポー」
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ムポーのロゴマーク
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発表会後半では、オンラインゲームを提供するポータルサイト「ムポー」の開設も同時に発表された。新発表となった5タイトルはいずれも、ムポーでいったんID登録を済ませれば、再登録することなく別のゲームを始められる。発表会当日の14日14時にはプレオープンしており、すでにユーザー登録が可能となっている。3月3日のコンコンオンラインのオープンベータテスト開始にあわせて、正式サービスへと移行する予定だ。
越知氏は「これだけの数のゲームタイトルを投入する以上、IDの統合は必要不可欠だ」とムポーの狙いを説明。また「(アイテム課金制とはいえ)すべてのゲームを無料にしているポータルは例がないのでは」とアピールした。
またムポーでは、ガイアックスの中核事業であるコミュニティ開設・運営のノウハウを投入し、ユーザー間の交流を盛り上げていきたいという。越知氏は「将来的には、ムポーで提供される複数のゲームを“乗り継げる”ような仕組みも提供したい」としたほか、「ユーザーが望むあらゆるサービス、コンテンツをムポーのIDを通じて提供できれば」とまとめている。
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ムポーで提供予定の機能
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発表会の真っ最中に、当日のプレオープンが発表された
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■ 国産オンラインゲームを海外展開
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ガイアックス ゲームビジネス開発部の佐別当隆志氏
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なおガイアックスでは今回発表の国産オンラインゲームを、海外へも事業展開していく計画。すでに「とぅいんくる」「天晴!からくりボウリング」「超学校」の3タイトルについては、アジア方面での提供に向けて交渉中だ。
ガイアックスのゲームビジネス開発部 佐別当隆志氏は「アニメ的要素の強いキャラクター性」「家庭用ゲーム機向けソフトの開発経験に根ざした高いゲーム性」などを国産タイトルの優位点として指摘。これを柱にガイアックスの得意分野である「コミュニティ運営のノウハウ」などを加え、各国の事業者へ提供したいという。
また佐別当氏は「関係各社と積極的にパートナーシップを組んでいきたい」と発言。開発メーカーと協業しながら投資リスクを分散し、一方で収益のシェアなどを行なう方針だとまとめた。
■ URL
ムポー
http://mupoh.jp/
ニュースリリース
http://www.gaiax.co.jp/jp/gaiax/press_060214.shtml
ガイアックス
http://www.gaiax.co.jp/
■ 関連記事
・ ガイアックス、レースゲーム「KongKongOnline」のクローズドベータ
(森田秀一)
2006/02/14 20:11
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