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「Yahoo! JAPAN ライブトーク」に出席した各党議員らと司会の辻よしなり
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Yahoo! JAPANは、著名人をゲストに迎えたライブイベントを配信する「Yahoo! JAPAN ライブトーク」において、「Yahoo!みんなの政治公開記念 インターネットで政治はどう変わる? 各党論客大激論!」を開催した。
今回のイベントは、政治情報のポータルサイト「Yahoo!みんなの政治」の公開を記念して行なわれたもので、ゲストとして自民党の世耕弘成参議院議員、民主党の鈴木寛参議院議員、公明党の西田実仁参議院議員、共産党の井上哲士参議院議員、社民党の保坂展人衆議院議員が出席した。
■ 各党議員が「Yahoo!みんなの政治」への期待を表わす
イベントでは、各議員に「Yahoo!みんなの政治」への感想について質問がなされた。世耕議員は「見ていますし、書き込みをしています。参議院総務委員長という立場上法案の賛否についてはあまり書けませんが、できるだけ自分のプロフィールなどを詳しく書いています」とコメント。鈴木議員は「法案について書き込みを始めたら全部書くことになり、やめられなくなってしまいますます睡眠時間が減りました」とコメント。また、「自分は教育関連の法案を提出していますが、地味だけど大事な事はマスメディアには取り上げられない。Yahoo!みんなの政治があれば発信ができる」と期待を表わした。
西田議員は「まだ議員になって1年半程なので大変役に立っています。特に“マンガでわかる!日本の政治”がおもしろい」とコメントしつつ「議案検索がもっと検索しやすくなればいい」と仕様についての要望を述べた。井上議員は、「身近な入り口ができてよかったなと思う。有権者だけでなく国会議員同士も身近になる」とコメント。保坂議員は、「10年前は委員会の会議録も非公開だったが、今はインターネットで質疑が閲覧できて、進んできたと思う」とインターネットの普及による情報公開の進歩についての感想を述べた。
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自民党の世耕弘成参議院議員
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民主党の鈴木寛参議院議員
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公明党の西田実仁参議院議員
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共産党の井上哲士参議院議員
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社民党の保坂展人衆議院議員
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■ 「選挙時のインターネット利用」について議論を交わす
続いて、「選挙時のインターネット利用」というテーマについての議論が交わされた。世耕議員によれば、「公職選挙法は昭和28年にできた法律で、基本的には大きな改正がなく、もちろんインターネットの利用も想定されていない」と説明。「公職選挙法にインターネットを使用してはいけないとは書かれていないが、公職選挙法の構造が法で許可されている事以外はやってはいけないことになっているので、インターネットが利用できない」と選挙時にインターネットが利用できない事情を説明した。
鈴木議員は、「選挙は最後の1週間で盛り上がってくるもの」としながら「マニュフェストについて有権者には誤解に基づく評価が多いのが現実で、インターネットを利用してきちんと説明できることで、有権者にも理解が深まる」とインターネットの優位性を示した。また、「選挙公示日後はWebサイトなどの更新ができないが、新聞・テレビなど大手マスコミのWebサイトやブログは更新してもお目こぼしの世界でグレーゾーンだ」と、法解釈の曖昧な点を指摘した。
また、選挙期間中でのメールを利用した活動についても議論が行なわれた。メールの利用についてユーザーから「誹謗中傷についてどう思いますか?」という質問が寄せられ、世耕議員が「これが、反対派の1番の理由」とし、「誹謗中傷があることは否定しないし、行なえば現行法でも罰せられる。しかし、罰するまで時間がかかる点が問題だ」と説明。また、「インターネットの登場以前から選挙日直前などに怪文書が出回ることがあって、我々には反論する手段がなかった。インターネットを利用すれば、怪文書に対しても逆に切り返せる反論のツールが持てる事になる」と、メール利用の優位性を示した。しかしながら「今の現状では、あまりにもなりすまししやすい状態で、技術動向を見つつ議論を重ねて行きたい」と問題も提起した。
このほか、メールに利用について西田議員は「Webサイトやメールの利用を自由にして任せてみるのもいい。有権者の良識に任せるのが民主主義のあるべき姿だ」とコメント。「選挙管理委員会に運営を任せる方法もある。委員会が選挙期間中にメールサーバーを設置して、発行するアドレスのみを使用する」といった解禁手段を示した。
■ テーマ「インターネットで政治は変わるか」について語る
「インターネットで政治は変わるか」といテーマについての議論では、世耕議員は「自民党は与党という立場から、マスメディアには批判されている。これは覚悟していることだが、インターネットでは自民党がやったことにいいと思ったらいいと書いてくれる。まともに評価してもらえるところがうれしい」とコメント。保坂議員は「インターネット上で法案についての賛否を明確にすることで、我々議員も逃げられなくなり大変いいことだと思う」と述べた。また、井上議員は「議員ひとりひとりの顔が見えるから法案への賛否がわかる。また、結果的には賛成だが、一部については反対であるといった微妙なニュアンスを伝えられる。新聞では賛否の二者択一でしかない」と既存メディアにはない利点を表わした。
最後に、「インターネットで政治は○○になる」という設問が各議員に寄せられた。世耕議員は「COOL」と回答し、「インターネットで、話題性や流行に流されずに、大切なことを冷静に議論できる」とコメント。鈴木議員は「将棋」と回答し、「1手1手が有権者に見えることで、政治から目が離せなくなる」と述べた。西田議員は「丸裸」と回答し、「良くも悪くも丸裸。メッセージ性やコンテンツはごまかしが出来ない」とコメント。井上議員は「木も森も見えるように」と答え、「今は、話題の絵になる議論しか取り上げられず、大切な議論が見えなくなっている。また、政策や法案については、政党ではわかるが議員ひとりひとりについてはわからない。インターネットでどちらも見えてくると思う」と述べた。また、「透明」と回答した保坂議員は「インターネットを利用して採点ができる、調べられることで、議員も勢いだけではなく日頃から真面目に活動するようになる」とコメント。各議員とも、インターネットを利用することによる政治の透明性の向上への期待を表わしつつ、イベントは幕を閉じた。
「インターネットで政治は○○になる」という設問に回答する各議員。それぞれが、インターネットによる政治の変化に期待を寄せている模様だった
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■ URL
Yahoo! JAPAN ライブトーク
http://livetalk.yahoo.co.jp/
Yahoo!みんなの政治
http://seiji.yahoo.co.jp/
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(大久保有規彦)
2006/03/09 12:57
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