社団法人日本レコード協会(RIAJ)、社団法人日本音楽著作権協会、社団法人日本芸能実演家団体協議会・実演家著作隣接権センターは「2005年度 音楽メディアユーザー実態調査」の調査結果を公表した。
音楽メディアユーザー実態調査は毎年1回実施されているもので、2005年度は音楽配信、音楽DVDなどの利用実態把握と、30~40代層のマーケット掘り起こしの可能性をメインテーマに行なわれた。調査は、2005年10月に実施した東京30km圏に住む12~69歳男女1,200名に行なった面接留置き自記入式と、2006年1月に実施した全国に住む16~69歳の男女3,989名に行なったWebアンケートから得られた結果がまとめられている。
■ 有料音楽配信の認知度は62.7%。利用開始時期は2005年10月以降が多い
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有料音楽配信サービスの認知度
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調査結果によれば、インターネットの利用経験率は61.0%で、2004年度の57.6%、2003年度の54.0%から3年連続で上昇傾向にある。利用割合は中学生から40代にかけて高い数値を占めるが、男性50代でも61.9%が「利用している」と回答した。一方、「過去は利用していたが、現在は利用していない」と回答した割合が最も高いのは、20代社会人の10.1%だった。
インターネット有料配信サービスに関しては、「知っている」「何となく聞いたことがある」を合わせた認知度が62.7%で、前年度から5.8ポイント上昇した。男女別に見ると「何となく聞いたことがある」が男性27.6%、女性27.5%とほぼ同数だったのに対し、「知っている」が男性40.8%、女性29.6%、「知らない」が男性30.8%、女性41.7%と対照的な数値を示した。
実際の利用経験率は6.0%と前年度の5.7%と大きく変わらないが、過去半年間の利用率は1.9%から3.1%へと上昇した。Web調査によると、サービスの利用開始時期は「2005年10月以降」の30.8%と「2005年7~9月」の18.9%で、アップルコンピュータが2005年8月に開始した「iTunes Music Store」以降に数値が伸びていることが伺える。
有料音楽配信サービスの利用理由としては、「必要な楽曲だけ入手できる」39.5%、「いつでも使える」35.2%、「サービスが良い」24.8%と利便性をあげるユーザーが多い。一方、不満点に関しては「CDジャケット、歌詞カードがない」29.6%、「曲種が少ない」26.7%、「コピー・転送が出来ない」25.0%、「値段が高い」23.4%と回答する割合が高かった。
また、音楽配信サービスを利用しない回答者は「購入したCDで音楽を聴くほうが良いから」が41.6%、「レンタルCDで音楽を聴くほうが良いから」が23.6%とする割合が高い。加えて、「支払の仕方が不安」が23.6%、「どのサイトを利用してよいかわからないから」が22.6%と、音楽配信サービスの利用・支払い方法に不安をいだく回答者がいることがわかる。
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有料音楽配信サービスの利用理由
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利用しない理由
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■ オーディオプレーヤーの保有率が高まる。ネット通販によるCD購入も上昇
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ポータブルオーディオプレーヤーの購入時期
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調査ではポータブルオーディオプレーヤーに関する質問も行なわれた。保有割合は2003年度の4.0%、2004年度の5.6%から、2005年度には12.7%と大幅に伸びた。今後保有したい割合に関しても、9.1%、13.5%、26.0%と上昇傾向にある。
また、Web調査による購入時期に関する質問では「2005年10月以降」が23.1%と最も高く、次いで「2003年以前」が14.4%と高い数値を示した。同調査では、2003年以前は男性30~40代が牽引し、2005年10月以降は女性ユーザーの増加によって割合が高まったとしている。
録音ソースに関しては、「購入したアルバムCD」63.1%、「レンタルしたアルバムCD」50.9%をはじめ、レンタルや友人から借りたCDを挙げる割合が高い。一方、音楽配信では「無料」が15.7%、「有料」が11.8%だった。
このほか本調査では、CDやDVDなどの購入や利用実態に関する調査も行なわれた。このうち、CDの購入経路に関する複数回答式の質問で「インターネットによる通信販売」を挙げる割合は9.5%。男女ともに大学・専門学校生~40代にかけては10~22%の割合があったという。
■ URL
ニュースリリース
http://www.riaj.or.jp/release/2006/pr060428_2.html
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(村松健至)
2006/04/28 16:50
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