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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
アッカ、ADSL 12Mタイプのフィールドデータを公開

 アッカ・ネットワークスは、10月3日よりサービスを開始している12MタイプのADSL接続サービスについてフィールドデータを公開した。これによると線路距離2km以下のユーザーのうち約60%が8Mbps以上で接続できており、7kmのユーザーでも894kbpsでリンクが確立している例があるという。

 このデータは、10月末日でリンクが確立している12MタイプのADSL回線のうち1万5000回線を無作為に抽出、NTT東日本および西日本が開示している線路情報と照らし合わせた結果となる。この線路情報は必ずしも実際の線路距離と同じにはならない場合があり、今回の調査でも4km以上で10Mbpsという異常値と思われるデータが発生。そのため線路距離が6km以上、7km未満のデータについては、アッカ側で地図データを確認して二重にチェックを行なっているという。また、ここでいう接続スピードはNTT交換局からユーザー宅のモデム間でのリンク速度を示している。

 線路距離とはNTT交換局からユーザー宅までの電話回線の長さであり、このデータでは線路距離が2km以下のユーザーのうち60%が8Mbps以上で接続していることが確認できる。また、従来のADSLサービスでは線路距離が4km以内までとされていたが、12Mタイプのデータでは4km以上のユーザーの54%が1Mbps以上の速度を実現。また、12Mタイプでの最大距離と言われている7km近くでも896kbpsで接続している例が見受けられる。

 電話回線でやり取りを行なう信号の減衰度合いを示す伝送損失についても、最大86dBで412kbpsのリンクが確立されている例が存在。なお、伝送損失は距離の長さだけでなく、電話回線の太さやノイズなどによっても左右されるが、アッカでは6km以上でも1.5Mbpsで接続できている例を挙げ、同社のオーバーラップ技術やISDN対策の結果が如実に現れているとした。

 同社の8Mタイプと12Mタイプのサービスを比較しても、ほぼすべても距離区分で12Mタイプに速度向上が見て取れる。中でも2km以下、4km以上での比較データでは速度の差が大きくなっている。

 アッカはこれらのデータを踏まえ、12Mタイプのサービスについて当初より発表していた「高速性」「長距離性」が実現できているとコメント。また、上りのデータ転送に利用する周波数帯域に下り方向のデータを重ね合わせることで高速化を図る「オーバーラップ」、ISDNのノイズ対策として、ISDNのノイズの強弱に合わせて時間帯ごとにデータの転送速度を切り替えるというAnnexC技術を挙げ、この2技術を同時に利用できるのは現在のところアッカのサービスのみであるとした。


線路距離と下りリンクアップ速度

12Mタイプと8Mタイプの比較

関連情報

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  関連記事:アッカ、下り最大10Mbpsの拡張サービス、秋には12Mbpsの新メニューも
  http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/06/14/acca.htm
  関連記事:清水理史の「イニシャルB」 アッカ・ネットワークスの12Mbps ADSL開通
  http://bb.watch.impress.co.jp/column/shimizu/2002/11/12/
  関連記事:清水理史の「イニシャルB」 ~500Kbpsの速度向上が見込めるAnnexC拡張版の正体とは~
  http://bb.watch.impress.co.jp/column/shimizu/2002/04/24/index.htm
  アッカ・ネットワークス
  http://www.acca.ne.jp/


(甲斐祐樹)
2002/11/21 17:37
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