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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
スピーシーズ、無線LAN対応の2足歩行ロボット「MI・RAI-RT」を販売開始

MI・RAI-RT
 スピーシーズは、無線LAN経由でコンテンツのダウンロードやメッセージ送信が可能な人型2足歩行ロボット「MI・RAI-RT」のコンシューマ向け出荷を10月31日より開始する。販売価格は294,000円。

製品名「MI・RAI-RT」はソニー出井氏が命名

 「MI・RAI-RT」は、同社が4月に発表を行ない、5月より開発評価キットの販売を開始している2足歩行ロボット「ITR(Internet Renaissance:インターネット・ルネッサンス)」をコンシューマ向けに販売するもので、販売開始にあたりソニー最高顧問の出井伸之氏より「MI・RAI-RT」と命名された。命名の由来について、スピーシーズ代表取締役社長の春日知昭氏は「ロボットの未来を切り切り開いていく」という意味を込めたと説明。なお、「ITR」の名称は、今後はロボットのカテゴリ名として使用するという。

 ハードウェア面では前回発表時とほぼ同仕様で、CPUに双葉電子工業製の「RPU-50」を、OSにはNetBSDをベースとした独自のOS「SpeecysOS Rev.2.0」を、サーボモーターには双葉電子工業製の「RS301CR」を採用。USB接続型の無線LANアダプタを別途用意すれば、IEEE 802.11b/gによる無線LAN接続が可能で、接続プロトコルにはスピーシーズが独自に開発した「RTML(Robot Transaction Markup Language)」を使用する。

 スピーカーを2基搭載し、BGMや音声合成の再生ができるほか、本体の胸部と両手部に合計105個のLEDを装備。電源は内蔵のリチウムポリマ電池を使用し、ACアダプタの接続で充電する。全高は約33cmで、重量は約1.5kg。本体色はホワイトのみを用意する。


胸部のLEDを表示させた状態。コンテンツで利用するスイッチも装備する 腕部のLEDを表示させた状態。腕の先はスイッチとなる

背面のUSBポートにバッファローの無線LANアダプタを装着 胸部両脇にはスピーカーを装備

「MI・RAI-RT」製品ロゴ 「MI・RAI-RT」のシステム構成 スピーシーズ代表取締役社長の春日知昭氏

 機能面では、インターネット経由でロボット用のコンテンツをダウンロードし「MI・RAI-RT」のモーションや音声で再生できる機能を搭載。コンテンツは天気情報やニュース、占い、クイズ、新曲プロモーション、児童教育などを用意し、年内から試験的に配信を開始する予定だ。また、コンシューマ向け販売開始にあわせて、任意のメッセージを「MI・RAI-RT」で読み上げる新機能「3Dメッセージ」やコミュニティ機能を追加した。


コンシューマ向けに、メッセージの再生機能やコミュニティ機能を追加

 3Dメッセージは、任意のメッセージを音声とモーション、BGMを組み合わせて「MI・RAI-RT」で再生できる機能。メッセージ送信はPCや携帯電話の専用Webサイトから行ない、受信したメッセージを音声合成で再生し、約100種類の動作パターンを収録している「モーションテンプレート」、約50曲のBGMを収録している「BGMテンプレート」と組み合わせることができる。また、あらかじめ用意した声優によるメッセージとモーションを組み合わせて収録している「SYGSAテンプレート」を利用して「MI・RAI-RT」を動作させることも可能だ。


3Dメッセージの概要 3Dメッセージの機能 3Dメッセージの操作方法

 コミュニティ機能では、専用のポータルサイト「ロボタミア」を開設し、「MI・RAI-RT」を利用したコンテンツを用意する。コンテンツは、Google Maps APIを利用して「MI・RAI-RT」を所有するユーザーの位置情報をGoogle MapsやGoogle Earthに表示できる「ロボタミアンマップ on Google Maps」や、ユーザーが作成した「MI・RAI-RT」の動作パターンを収録したファイルを共有できる「SYGSA JIMAN」などを用意。ユーザー向けのブログサービスも用意する予定だ。


コミュニティ機能の概要 専用ポータルサイト「ロボタミア」 コンテンツ配信サービスの概要

 「MI・RAI-RT」の販売は、9月30日より予約受け付けを開始し、10月31日より出荷を開始する予定。初回生産台数は250台を用意し、来年1年間には1万台を売り上げる目標だという。製品には、「MI・RAI-RT」のほか専用スタンド、ACアダプタ、無線LANアダプタ、1年間分の専用サーバー使用料が含まれており、サーバー使用料の更新料金は未定だ。販売は、同社Webサイトでの直販をはじめ、ラオックスの「秋葉原Laoxザ・コンピュータ館」で販売を開始するほか、このほかの家電量販店やインターネット通販サイトでの販売も行なう予定だ。


「MI・RAI-RT」の商品情報 「MI・RAI-RT」の販売ルート

関連情報

URL
  スピーシーズ
  http://www.speecys.com/
  ロボタミア
  http://robotamia.net/mirai/mirai.html

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無線LAN経由でコンテンツをダウンロードできる人型ロボット「ITR」


(大久保有規彦)
2006/09/12 17:06
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