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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
SMSC Japan、HD映像の2チャネル同時配信が可能なDLNA準拠プロセッサ

LAN9131
 スタンダードマイクロシステムズ(SMSC Japan)は19日、DLNAガイドラインに準拠し、HDコンテンツのストリーミングに対応したネットワークプロセッサ「LAN9131」のサンプル出荷を同日より開始し、量産出荷を2007年2月より開始すると発表した。サンプル価格は、20ドル前後を予定している。

 LAN9131は、ARM926をコアとし、10BASE-T/100BASE-TXでのネットワーク上で、30MbpsのHDコンテンツの2チャネル同時送受信が可能なネットワークプロセッサ。DLNAガイドラインにも準拠しており、DTCP-IPやWindows DRMをサポートする。また、今後はギガビットイーサへの対応や無線LAN機能の搭載などを予定しているという。

 また、Auto MDI/MDI-X機能を搭載したLANコントローラをはじめ、プロトコルスタック、著作権保護機能などをサポートするソリューション「RipStream」を搭載。LAN9131側でTCP/IPスタックやDLNAスタック、暗号化コンテンツの復号処理を行なうほか、ストリーミング配信をメインSoC(System On a Chip)を介さずに専用バスを通じて行なうことで、メインSoCや製品本体のCPUの負担を軽減しHDコンテンツの2チャネル送受信が可能となったという。


出展されていたRipStreamの評価ボード RipStreamの評価ボードに組み込まれたLAN9131 RipStreamでのHD映像の2チャネル同時配信デモ

ホームネットワークの普及状況 ネットワーク家電の高性能化いついての問題点 デジタル家電におけるイーサネット対応の問題点

LAN9131の概要 RipStreamの概要 RipStreamの今後の展開

 SMSC Japanは、LAN9131の提供をネットワーク機能を持つテレビやレコーダ、STB、メディアサーバー向けに行ない、初年度に全世界で300万個程度の出荷を見込んでいるという。LAN9131の提供について、SMSC Japanの代表取締役社長である鈴木康夫氏は「LAN9131はネットワーク技術が先行している日本をターゲットとしており、日本側で率先して開発を行なった」とコメント。DLNA対応についても「開発段階で最も意識していた」と開発の経緯を説明した。

 このほか、イーサネット製品担当の菅波憲一氏は「LAN9131は、HDコンテンツを“ベストエフォート”ではなく“ギャランティ”として、30Mbpsの品質を確保して配信できる製品」と説明。また、「既存のSoCは高帯域コンテンツ配信に対応するためにコスト高騰や回路設計の複雑化を招いた」と説明したうえで、「DLNAの普及の遅れは、LAN9131の様な製品が提供されていないからだと思う」とLAN9131の優位性をアピールした。


SMSC Japan代表取締役社長の鈴木康夫氏 米SMSC副社長のジョンソン・タン氏 イーサネット製品担当の菅波憲一氏

会場には、DLNA対応機器としてアイ・オー・データ機器のネットワークプレーヤー「AVeL LinkPlayer」も出典されていた LinkPlayerとLANDISKの対応予定。「RipStream搭載は未定」としながらも、同様の機能をサポートする予定のようだ 発表会に出席したアイ・オー・データ機器の土田拓氏

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URL
  ニュースリリース
  http://www.smsc.jp/news/060919_lan9131.php


(大久保有規彦)
2006/09/19 19:43
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