|
|
|
|
|
|
アクトビラが説明会を開催。「テレビに標準搭載される点が大きな特徴」
|
|
|
|
テレビポータルサービスは、2月1日にサービスを開始した「アクトビラ」に関する説明会を開催した。説明会ではアクトビラのサービス概要や、今後予定する機能拡張などが紹介された。
■ テレビメーカーが共同設立したポータル事業会社
|
アクトビラの概要
|
テレビポータルサービスは、ブロードバンド接続が可能なデジタルテレビ向けの共通テレビポータル提供を目的として、松下電器産業、ソネットエンタテインメント、ソニー、シャープ、東芝、日立製作所の6社が2006年7月に設立した会社。2月1日からサービスを開始したアクトビラは、ブラウザ機能を搭載した対応テレビであれば基本料無料で利用でき、サービス開始当初は静止画とテキストによるコンテンツが利用できる。
コンテンツはテレビ番組の関連情報、DVDやCDのランキング情報、独自取材によるグルメ情報のほか、ニュースや天気、株価、地図・交通といった生活情報コンテンツも用意されている。サービス開始当初のコンテンツ数は約60で、3月中には約100まで拡大する予定という。
Tナビに対応した松下のVIERAシリーズ、TVホームに対応したソニーの「BRAVIA」X1000シリーズなどであればアクトビラを利用可能。また、2月以降は日本ビクターの「エグゼ」など、アクトビラ対応テレビが順次発売される予定だという。なお、Tナビ、TVホームの2サービスは、アクトビラの開始に合わせてどちらもサービスを終了している。
|
|
アクトビラのTOPページはおすすめ情報を表示
|
TSUTAYA Onlineから提供を受けたランキング情報
|
|
|
地図・時刻表など生活情報サービスも用意
|
ガイドラインに準拠した公式コンテンツも利用できる
|
■ コンテンツは公式サイトが中心
|
テレビポータルサービスのポータル編成グループの水谷祐司グループマネージャー
|
アクトビラのサイトへは、テレビに搭載されたブラウザ機能を使ってアクセスする。テレビ端末ごと機器認証を行なうため、PCなどからアクトビラにアクセスすることはできない。また、インターネット上のWebサイトへアクセスするための機能やナビゲーションはアクトビラには用意しないが、テレビのブラウザ機能を使うことでインターネットを利用できる。
アクトビラ内で利用できる公式サイトは、アクトビラのガイドラインに準拠した上で、テレビポータルサービスから登録が認められたサイトのみ。ガイドラインに準拠していても公式サイトとして登録されていないいわゆる「勝手サイト」については、通常のWebサイトと同様ブラウザからアクセスする必要があり、ブックマーク機能などアクトビラからアクセスする方法は用意されないという。
テレビポータルサービスのポータル編成グループ グループマネージャーである水谷祐司氏は、「これまでのテレビポータルは、PC向けのポータルをそのままテレビに持ってきて、好きな情報を選んでもらうという思想だった」と説明。「アクトビラではITリテラシの高い層だけでなく、幅広い層が直感的に利用できる、よりテレビに近いコンテンツの見せ方を考えた」とした。
こうした考えから、サービス開始当初のコンテンツも静止画を多く用い、直感的にわかりやすいデザインを採用。ニュースは自動的に次の話題が表示されるスライドショー表示に対応、アクトビラのTOPページも一定時間で自動的に「エンタメ」情報を表示するなど、少ないリモコン操作でコンテンツが利用できるように構成されているという。天気情報も郵便番号を設定しておくことで、自動的に自分の住む地域の情報が表示される。
一般的なWebサイトへのアクセスをアクトビラとしてサポートしない点については、「PCサイトのインターフェイスはテレビ用に作られておらず、正しく表示することは難しい」と説明。また、「家電らしい安心・安全なコンテンツを提供したい」という考えから、インターネットのコンテンツへのアクセスを積極的に訴求するよりも、まずはガイドラインに沿った公式コンテンツの充実が先決とした。
■ テレビポータルを通じた動画配信サービスも予定
|
テレビポータルサービスの大野誠一代表取締役社長
|
アクトビラで当初利用できるのはテキストと静止画のみだが、2007年度中には動画のストリーミングサービスを、2008年度には動画のダウンロードサービスを開始する予定。ストリーミングサービスの仕様は現在策定中で詳細は明らかにできないものの、動画のフォーマットはMPEG-2もしくはH.264を採用する予定。また、3月にはストリーミング配信に関する仕様が確定し、2007年度下期にはサービスを開始できるとした。
なお、現状のアクトビラ対応製品では、機器の仕様上ストリーミング配信への対応は難しく、ストリーミング配信サービスを利用するには2007年秋頃に発売される対応テレビが必要になるという。また、2008年開始のダウンロードサービスについても、ストリーミングに対応したテレビであれば利用できるかは現在のところ未定。テレビポータルサービスの大野誠一代表取締役社長は「基本的にはメーカーの商品企画の問題」と断った上で、「テレビにHDDを搭載するのか、HDDレコーダを利用するのかといったいろいろな可能性があり、対応はテレビオンリーだけではなく幅広く考える必要がある」とした。
動画コンテンツの配信は、アクトビラが自ら行なうビジネスモデルは考えておらず、コンテンツ配信事業者との提携でコンテンツを拡充していく方針。また、すでにアクトビラに参加している事業者からも動画対応のニーズは高く、動画を使ったショッピングサービスなどが期待されているという。将来的には放送事業者との提携も視野に入れているが、「基本的にはユニキャストのサービスを想定しているため、マルチキャストのIP放送などは当面対象外」とした。
■ 「テレビに標準実装」される点が大きな特徴
テレビのブロードバンド接続が必須であるアクトビラの利用を促進するためには「コンテンツが鍵だが、いまのところ積極的にテレビをネットに接続するほどモチベーションを高められるほどには至っていないだろう」(水谷氏)。今後もコンテンツの拡充により、ユーザーがアクトビラ利用を積極的に促進するほか、大野社長は「動画サービスの対応はユーザー獲得への大きなステップになるだろう」とした。
家庭用ゲーム機やアップルの「Apple TV」、Windows Vistaなど、テレビ向けのデジタルコンテンツ対応ハードやサービスが多く登場する中で、大野社長は「いずれもテレビから見れば外付け機器である」とアクトビラとの違いを指摘。アクトビラは「ほぼすべてのテレビに標準搭載する方向にある」点が大きく異なるとしたほか、「外付けの機器ではユーザーのニーズも異なるだろう。どれか1つに収斂するのではなく、それぞれが併存していくのではないか」との考えを示した。
なお、アクトビラはテレビに搭載されたブラウザを利用したポータルサービスであり、アクトビラとは異なるブラウザの機能拡張や独自サービスをメーカーごとに実装することも可能であるほか、アクトビラでも実装が必須ではないオプション仕様などを設けているという。オプション仕様の一例としてはブログのRSSを取得し、音声で読み上げる機能を紹介。ユーザーのニーズを踏まえて機能拡充を行なっていくとした。
■ URL
アクトビラ
http://actvila.jp/
■ 関連記事
・ デジタルテレビ向けポータル「アクトビラ」が2月1日スタート
・ デジタルテレビ向けポータル「アクトビラ」が2007年2月に開始
(甲斐祐樹)
2007/02/06 18:41
|
|
|
|
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|
|
|