Skypeは11日、「Skype 2.6 for Mac」ベータ版をリリースした。Mac OS版のSkypeとしては、1月31日にSkype 2.5 for Macがリリースされて以来の新バージョンとなる。Mac OS X 10.3.9以上に対応する。
Mac OS版のSkypeはWindows版と比較してバージョンアップが遅く、新機能の搭載も遅れがちだが、同社では今回の新バージョンでも、新機能を搭載するよりも品質を向上させることに重点を置いたとしている。
しかしながら、Skype 2.6 for Macベータ版では、Windows版などほかのプラットフォームにまだ搭載されていない「通話転送」という新機能を初めて搭載した。これは、現在つながっている通話を、ほかのSkypeユーザーに転送できる機能だ。通話画面をクリックして表示されるメニューからほかのSkypeコンタクトを選ぶことによって転送できる。ただし、この通話転送機能を利用するには、通話転送先がSkype for Macの最新版を使用しているか、Skype for Windowsのバージョン3.0以降を使用している必要がある。
そのほかにもSkype 2.6 for Macには、新機能としてチャット相手がメッセージを打ち込んでいることを示す「チャットタイピングインジケータ」、チャット通知ハイライト機能、Skype同士の通話でDTMFトーンを使用できること、SkypePrime有料サービスでSkypeクレジットを使って支払いが行なえること、オープンチャットのサポートなどの改良点がある。また、Skype for Macの新バージョンがリリースされた際に、それを通知し、ユーザーが望むなら自動的にアップデートする「自動アップデート」機能も導入された。
Skype 2.6 for Macのベータ版では、新機能よりも品質向上が最優先されたが、その結果として21の機能が改良されただけでなく、公開されているだけで実に44件ものバグが修正されている。その中にはSkypeIn番号が選択できないというバグや、チャットでコンタクトを参加させるパネルを数回使用するととても遅くなるというバグなど、使用感を左右する重要なバグも含まれている。また、日本語の言語ファイルも更新された。
Skype 2.6 for Macベータ版は、Skypeのダウンロードページからダウンロードできる。ただし、ベータ版であるため深刻なバグが存在する可能性もあり、経験を積んだSkypeユーザーが対象となっている。