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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
楽天、携帯電話とチャットできるブラウザ型の「楽天メッセンジャー」

 楽天は、4月27日に設立した100%出資子会社「楽天メッセンジャー株式会社」を通じて、インスタントメッセンジャーサービス「楽天メッセンジャー」のベータ版提供を開始した。楽天会員に登録すれば、無料で利用できる。


Webブラウザで動作するメッセンジャー。携帯や楽天サービス連携が特徴

楽天メッセンジャー

楽天リンクス以外にも、楽天市場/トラベル/証券などとの連携も検討
 楽天メッセンジャーは、ソフトウェアをインストールする必要なく、Webブラウザ上で動作するインスタントメッセンジャー。ベータ版では、Windows XP SP2以降、Internet Explorer 6.0 SP2以降の環境で利用が可能。Windows Vistaや他のOSへの対応は、ベータ版でのユーザー動向を踏まえながら検討するとしている。

 機能面では、携帯電話のメール機能と連携した「ケータイチャット機能」や、楽天のSNS「楽天リンクス」との連携が大きな特徴。ケータイチャット機能は、相手のプレゼンス状態が「ケータイ受信可能」の場合に、テキストチャットが利用できるというもの。

 同機能では、送信元がPCからログインしている状態で、「ケータイ受信可能」に状態変更されているユーザーにメッセージを送信すると、送信先ユーザーが登録したメールアドレスにサーバー上でメール変換したメッセージを通知できる。メッセージを受け取ったユーザーは、受信メールに返信することで、送信元とのユーザーとチャットが可能になる。ただし、メール送信時刻から24時間が経過すると、返信は行なえない。

 また、楽天メッセンジャーの設定画面から設定を変更することで、ログオフ状態でも携帯電話でメッセージメールの受け取りが可能になる。なお、ケータイチャット機能が用意されているため、同サービスの利用時には携帯電話のメールアドレスを楽天の会員情報に登録する必要がある。

 楽天リンクスとの連携は、楽天リンクス上で楽天メッセンジャーのプレゼンス状態を通知できる機能。友達一覧画面から他ユーザーのプレゼンス状態を確認可能で、同画面から楽天メッセンジャーの起動にも対応する。また、楽天メッセンジャーを利用していない友達に招待通知を出すことも行なえるという。

 それ以外の機能としては、音声チャットや一言メッセージ、アニメーション対応絵文字、フォント設定、保留音機能など先行する他サービスと同等の機能を用意。このうち、一言メッセージはケータイチャット機能との連携も可能で、携帯電話のメールを利用して一言メッセージの書き換えや他メンバーの一言メッセージを確認できる。

 なお、テキストチャットは1セッション最大4人まで、1メッセージは最大400文字(800バイト)までで、テキストチャットの履歴は保存されない。音声通話は1対1の利用になり、ヘッドセットはユーザー側で用意する必要がある。また、登録可能なメンバー数は最大128名までになる。


ケータイチャット機能の動作イメージ メッセージは、サーバーでメール変換されて携帯電話に通知される 楽天リンクスとの連携イメージ

新会社でメッセンジャー事業に参入。将来的にはIP電話連携も検討

楽天メッセンジャーの板場社長
 楽天と楽天メッセンジャーでは、ベータ版サービスを開始した23日に発表会を開催し、サービス概要や今後の展開について説明を行なった。

 楽天メッセンジャーの板場雅裕 代表取締役社長は、楽天グループが掲げる「取引、決済を収益化」「集客力の向上」「顧客の保持」という楽天トライアングル戦略を説明した後、「楽天メッセンジャーは、新規会員の獲得と既存事業の強化を狙いに据えている」と発言。資本金2億円で新会社を設立した経緯に関しては、「メッセンジャーサービスという新しい分野に進出する上で、今後も力を入れていくためだ」と語った。

 インスタントメッセンジャー市場には、Skypeやマイクロソフト、ヤフーなどが数年以上前からサービスを提供している。板場社長は「世界市場で見ると、Skypeは2007年3月時点で前年比107%増の1億9,550万人に利用が増加している一方で、国内市場では同様の伸びを示しているサービスは少ない」と参入の余地があるとコメント。また、「国内では2005年にPCと携帯電話からのインターネット利用が、携帯優位に逆転している」と総務省の統計を示した。

 その上で、「楽天メッセンジャーでは専用アプリの必要なく、携帯電話からも利用できる。また、楽天リンクス以外の楽天サービスとの連携を視野に入れており、十分勝算はある」と自身の考えを述べた。正式サービスは半年から1年後を予定し、ベータ版期間を通じて広告表示以外のビジネスモデル検討や機能拡充を行なっていくという。

 なお、楽天メッセンジャーの提供にあたってはフリービットからの技術協力を受けている。フリービットの発表によれば、楽天メッセンジャーではIPv4環境のPC・ネットワークでもIPv6の動作を実現する「IPv6自律ノード型アプリケーション」やSIPの採用、128bitのSSLによる通信の暗号化も図っているという。

 また、音声チャットで利用する音声コーデックのG.711、呼制御プロトコルのSIPは、IP電話サービスなどでも利用されている。将来的な050 IP電話サービスとの連携について板場社長に聞いたところ、「ユーザーニーズや技術面の課題もあるが、可能性の1つとして考えられるだろう」とコメントしていた。


楽天メッセンジャーを通じて、楽天トライアングル戦略の強化を図る インスタントメッセンジャーサービスの市場動向 携帯電話や楽天各種サービスとの連携で利用者数増加を目指す

関連情報

URL
  楽天メッセンジャー
  http://phone.rakuten.co.jp/
  楽天 ニュースリリース
  http://www.rakuten.co.jp/info/release/2007/0523.html
  フリービット ニュースリリース
  http://www.freebit.com/press/pr2007/20070523.html

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(村松健至)
2007/05/23 17:56
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