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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ブログウォッチャー、ブログからユーザーの体験を抽出できる「SHOOTI」

 ブログウォッチャーは、ブログやWebサイトからユーザーの体験情報を集めた記事を検索できるポータルサイト「SHOOTI(シューティ)」を7月3日に開設する。利用は無料で、携帯電話からのアクセスにも対応する。


東工大 奥村研究室の技術を活用した検索ポータル「SHOOTI」

SHOOTIのサイトイメージ
 ブログウォッチャーは、リクルートと電通、東京工業大学 准教授の奥村学氏が出資する2007年4月設立の企業。東京工業大学の奥村学研究室では、ブログ検索「blogWatcher」を運営しており、ブログウォッチャーは同研究室とテキストマイニング技術、リクルートの編集ノウハウを活用した雑誌感覚のサイトを提供すると会社設立時に明らかにしていた。

 今回発表された「SHOOTI」は、日本国内にあるブログやWebサイトのレビュー記事を分析し、実際の体験談やクチコミ情報の記事を検索できる機能を持ったポータルサイト。サービス開始時点の対象ブログ数は160万~200万前後で、記事数は1,000万記事前後。ただし、対象は記事ベースで1日数十万件増加するとしている。なお、サイト名称のSHOOTIは、「周知」という単語をもじったものだという。

 記事の分析・抽出には、奥村研究室の自然言語処理技術を活用しており、SHOOTIの提供に当たっては新開発の「行動分析技術」も用いられている。同技術は、ブログ記事などで書かれている内容を分析して、ニュース記事に対する引用やフィクションの記事を除外して、ブログ著者が自分で行動したと判断した「体験情報」を抜き出すものだという。

 例えば、「銀座 ランチ」で検索した場合、検索対象の記事に「食べた」という実際の行動を示すキーワードや、「美味しい」「並んだ」といった評価・情報に関するキーワードが出現しているかどうかを判別して抽出。その上で、評価のある記事が検索結果上位に表示される。

 原則としてポジティブな意見が検索結果上位にあがる仕組みだが、ユーザーにとってメリットがある内容であれば、ネガティブな意見が上位にあがる場合もあるという。ただし、誹謗中傷の度合いが高いものに関しては除外される。また、スタッフの目視による確認も行なうほか、スパムフィルタも実装している。

 検索機能以外では、SHOOTI編集部が取材した注目を集めているブログやサイトを紹介する「イケてるブログ」コーナーなどを用意。約50テーマの中から300以上のブログを順次紹介するコーナーで、初回には吊革に特化したブログを執筆するユーザーへのインタビュー記事を掲載するとしている。

 また、SHOOTIの利用頻度を高める施策として、検索対象記事の解析結果を利用したクイズコーナーやリクルートの雑誌と連携したタイアップ記事なども掲載する。タイアップ記事には、関連するブログへのリンクやキーワードなども表示される。このほか、ブログ購読機能を提供され、更新があったサイトのメール通知も可能だという。


検索結果には「良かった」「欲しかった」というキーワードも吹き出し形式で表示される テーマに沿った検索結果上位のキーワードを当てるクイズコーナーなども用意

羽野社長「体験情報に対する検索ニーズは潜在的に存在」

ブログウォッチャーの羽野社長
 ブログウォッチャーの羽野仁彦代表取締役社長は、各種調査結果を示しながら、「ブログ閲覧者の年齢層は幅広く、多くの消費者にリーチが可能だ」とコメント。「ブログを毎日読んでいる割合も50%前後に上る調査結果もあり、情報源として活用しているケースも少なくない」と続け、今回のSHOOTIを開始する経緯を説明した。

 羽野社長はまた、「従来の検索サービスで体験情報を探すのは、必ずしも容易ではない」と指摘。「体験情報を検索するニーズは現時点で顕著ではないのは、対応した検索サービスがなかったからだ」と語り、「レビューやクチコミサイトが人気を集めている点を考えていると、潜在的に体験情報の検索にニーズがあると思っている」とした。

 ビジネスモデルとしては、SHOOTIサイト上の広告掲載やタイアップ記事による広告収入に加え、ASPサービス提供も予定している。リクルートの事業部と連携したサイトを2007年夏内に開設するほか、今後はリクルート以外の企業とも協力したい考えだという。

 SHOOTIでは20代から30代層を主なターゲットにして、サービス提供を進めていく考え。羽野社長はターゲット層に関する説明の中で、「グルメ情報などと比べると、商品に関する感想はブログが若干遅くなる可能性はある」と語った上で、「SHOOTIでは最初に行動する感度の高いユーザーの意見を聞きたい層に注目しており、感度の高いユーザーの感想を次の層に繋げる役割を担っていきたい」と述べた。


海外旅行情報をイメージしたSHOOTIとのタイアップ例。体験ブログやキーワードの表示が行なわれている ASPサービスは「ペタっとSHOOTI」という名称で展開する

関連情報

URL
  SHOOTI(7月3日~)
  http://shooti.jp/

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(村松健至)
2007/07/02 18:36
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