6月9日から7月4日まで、スイスのジュネーブで開催されたITU(国際電気通信連合)のWRC-03(2003年世界無線通信会議)の結果を総務省が公開した。日本でIEEE 802.11aなどの無線LAN用として指定している5,150MHzから5,250MHzを全世界で無線LANとして分配すると決定したほか、航空機内でインターネット接続をするための周波数を確保したという。
5GHz帯の無線LANへの周波数分配では、既存のレーダー設備などの共用条件を確立したことにより、世界的に利用可能な周波数を現在の2.8倍に拡大、全世界で5,150~5,250MHz帯を屋内用に、5,250~5,350MHz帯を屋内と限定的に屋外、5,470~5,725MHz帯を屋内・屋外に分配することが決定した。
また、新たに航空機内でインターネット接続をするため、人口衛星と航空機間の通信に利用する14~14.5GHz帯の周波数を確保。今後、この周波数を使って衛星と航空機で通信を行ない、機内でもインターネット接続が可能となるという。
そのほか、第3世代携帯電話であるIMT-2000の高度化や、どこでも100Mbpsのインターネット接続ができる第4移動体通信システムの周波数分配を、次回2007年開催のWRCへ向けて検討課題とすることなどが決められた。
■ URL
ニュースリリース
http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030707_2.html
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(正田拓也)
2003/07/07 19:37
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