NTTレゾナントと三菱総合研究所が共同で提供する「gooリサーチ」は、動画共有サービスの利用動向を調査した「第9回ブロードバンドコンテンツに関する調査」の結果を公表した。
この調査は、「gooリサーチ」登録モニターおよびgooユーザーを対象に実施され、有効回答者数は36,615名。性別比率は男性が51.9%、女性が48.1%で、年代比率は10代が2.2%、20代が19.0%、30代が37.2%、40代が25.7%、50代が11.0%、60代以上が4.8%。
調査期間は2007年7月23日から30日。ただし、調査期間後から現在までの間に、ニコニコ動画などでのサービス強化に加え、クリプトン・フューチャー・メディアが2007年8月に発売した「初音ミク」を利用した動画の投稿など、動画共有サービスにおける環境に変化が生じている。このため、現時点においては調査結果とは利用動向が異なる場合も考えられる。
■ 動画共有サービスの認知度は70.5%。男性と10代で利用割合が高い
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動画共有サービスの認知度
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調査結果によれば、動画共有サービスの認知度は70.5%。男女別では男性が77.9%、女性が62.6%と男性の認知割合が高く、年代別では10代が85.8%と最も高い数値を示した。また、詳しいサービス内容を知っている割合も10代が61.4%と、2位の20代41.4%の数値を大きく上回っている。
実際に動画共有サービスを利用しているのは60.8%で、利用するきっかけは「インターネットのニュースなどの記事で紹介されていたから」が49.3%と最も多かった。また、未利用者層を対象にした今後の利用意向は21.3%で、男女別では男性が、年代別では10代が高い数値を示した。
利用率の高いサービスは「YouTube」が57.4%、「ニコニコ動画」が12.9%、「Google Video」が8.4%、「Yahoo!ビデオキャスト」が8.3%と続いている。週に1回以上利用する割合は全体で45.8%だが、利用頻度の高い10代に限ると70.4%になる。また、毎日利用する割合は10代が26.5%と4分の1に上り、20代は13.6%だった。
視聴する動画コンテンツのジャンルは、「音楽、ミュージックビデオ」が44.1%、「テレビアニメ、アニメーション」が29.9%、「コメディ、バラエティ」が26.3%、「芸能人・有名人・アイドル」が25.8%と高い割合という。一方、著作権に抵触する動画を見たと回答した割合は62.4%で、「ほとんど全て」と答えた割合は12.3%だった。
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利用するサービス
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利用頻度
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■ 動画の投稿経験者は4.1%。動画共有サービス自体の満足度は64.9%
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動画を投稿する理由
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動画を自ら投稿した割合は4.1%で、利用割合と比較して低い数値に留まった。ただ、この割合も10代が7.3%と他の年代層と比較して高い数値を示している。動画を投稿する理由に関しては、「自分が持っている動画を皆に紹介して共有したいから」が57.6%と最も多く、「掲載動画のリンクを張って、ブログやホームページのアクセス数を増やしたい」が23.8%と続いた。
また、企業などが提供する動画コンテンツを利用したことがある割合は48.4%で、約半数で利用経験があったという。このうち、「映画の予告編、DVDやプロモーションビデオのCM」が23.3%、「テレビ局の番組・チャンネル紹介、ニュースなどのテレビ番組の再放送」が22.4%の数値を示した。
動画共有サービスに対する満足度は、全体では64.9%。年代別では10代が81.1%、20代が73.3%と、若年層ほど満足度が高い数値となった。なお、著作権を侵害する動画コンテンツが減少した場合の利用意向に関しては、「企業や芸能人・有名人などが掲載する動画」に期待する割合が31.7%で、「利用しない」と回答した割合は22.2%だった。
その上で、gooリサーチでは著作権等に抵触するコンテンツの取り締まり強化が進む中で、企業等がどのように動画共有サービスを活用していくかが、今後の利用拡大に繋がるポイントだと指摘している。
■ URL
ニュースリリース
http://research.goo.ne.jp/database/data/000778/index.html
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(村松健至)
2008/04/08 16:24
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