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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
NTT社長会見、「ひかり電話」対応機器の不具合を謝罪

 NTT(持ち株)は、2009年3月期 第1四半期の業績発表に合わせて8月6日に実施した社長会見の要旨を公開した。会見の中で三浦惺(みうら さとし)社長は、「ひかり電話」対応機器の不具合に対する謝罪のほか、NGNサービス「フレッツ 光ネクスト」の新サービスなどに言及した。


「ひかり電話」の不具合を謝罪。「今後の対策に万全を期す」

 「ひかり電話」対応機器の不具合は、NTT東日本およびNTT西日本が8月4日付で発表。不具合対象の機器を約8カ月間(249日間)連続使用した場合に、ひかり電話の発着信ができなくなるもので、対象機器は約126万台(NTT東:約120万台、NTT西:約6万台)になる。

 三浦社長は、同不具合について「お客様をはじめ関係の皆様にご不便、ご迷惑をおかけしましたことを、この場をかりまして深くお詫びしたい」と謝罪。また、不具合を修正するファームウェアを8月7日に配布する点や、利用者に対する周知を行う方針を説明したほか、「今後の対策も万全を期して最大限やっていきたい」と述べた。

 ひかり電話に関する不具合は過去にも発生している。今回の件に関して三浦社長は、ファームウェアの検証方法を見直す必要性があるとし、トラブル発生の対策を再検討する考えを示した。その上で、不具合を起こさないように最大限の対策を講じていくと同時に、不具合発生時には速やかに、利用者に迷惑のかからない対策を取るという、両面からの対応を練っていくとした。


「ひかり電話」高品質電話機など、フレッツ 光ネクストのサービス強化

 BフレッツやNGNサービス「フレッツ 光ネクスト」などを含めた「フレッツ光」の契約者数は、2008年6月末で954.1万件。第1四半期で76.3万件の純増で、月別内訳は4月が28.2万件、5月が25.2万件、6月が22.9万件だという。

 フレッツ光は、2009年3月期の通期で340万件の純増を目指しているが、現状のペースでの達成について三浦社長は「非常に厳しい状況」と認識しているという。このため、ブロードバンドアクセスでトリプルプレーへの訴求を含め、「新サービスの展開によって販売増に結びつけたい」とした。

 フレッツ 光ネクストに関しては、NTT東日本が7月22日付でエリア拡大スケジュールを発表しており、三浦社長は「エリア拡大は、ほぼ予定通りに進捗している」とコメント。サービス面に関しては、VPNサービス「フレッツ・VPNワイド」の提供によって、「NTT東西のアクセスラインを1つのVPNに結びつけることが可能になる」と語った。

 2008年9月には、法人向けに最大1Gbpsの通信が可能な「フレッツ 光ネクスト ビジネスタイプ」を、HD品質のテレビ会議システム向けネットワークサービスの提供を予定する。秋以降には「ひかり電話」の高品質電話機やソフトウェアなどを順次提供するとしている。

 このほか社長会見では、ソフトバンクの孫正義社長が「競争相手は通信事業者ではなく、インターネット会社である」と発言した点に関する質問も行われた。三浦社長は「ビジネスモデルはいろいろな形で新しく出てくるが、特に上位レイヤーからサービス面で変化しているという点は、その通りだと思う」と述べた。

 NTTグループでは、NTTドコモがNTTレゾナントに出資を行ったが「携帯と固定の融合問題と同時に、上位レイヤーとの関係が一層密接になると思っている」という。その上で三浦社長は、「NTTレゾナントを中心に、そうした新しいサービスに対応できるようにしていきたい」と語った。


関連情報

URL
  NTT社長会見
  http://www.ntt.co.jp/kaiken/index.html
  関連記事:NTTグループの第1四半期決算、音声の減収をデータ系などがカバー[INTERNET Watch]
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/08/06/20506.html

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(村松健至)
2008/08/08 15:08


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