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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
NTT社長会見、光ファイバ100万件加入は「良い方向に進んでいる」

 NTT(持ち株)の和田紀夫代表取締役社長は、記者会見でNTTグループの光ファイバ事業について語った。会見では光ファイバ事業の進捗や光ファイバ解放義務といった件について質問が寄せられた。

 NTTが7月上旬から2週間に渡って実施した機関投資家とのミーティングでは、ブロードバンド事業へ高い関心が寄せられたという。和田社長はこれについて「ADSLの急速な拡大に合わせて、光ファイバとFOMAが立ち上がってきていることでブロードバンド事業への期待が昨年以上に高まっている」とコメント。

 しかし一方でブロードバンド事業にの採算性や競争力の面では投資家から不安も寄せられており、これについては「近い将来少子高齢化や医療・介護といった日本が抱える社会的な課題を克服するためには、(双方向に渡って高速な)光によるブロードバンドネットワークが重要になる」との考えを示した。

 Bフレッツについては、2003年度で100万加入を目指す計画に対して今のペースでは届かないのではないかという質問も投げかけられた。これに対して和田社長は「確かに今のペースでは100万件に届かない」と認めたのち、「月ごとに加入者ペースは伸びており、現在は5万人近いペースになっている」とコメント。「100万を達成するには月8万の加入が必要だが、ペースが上がっていることに勇気づけられている」としたのち、光ファイバ導入に必要な機器や工法も次第に改善され、工期短縮や人件費削減につながっていると説明。「全体的に良い回転をし始めている」と語った。

 光ファイバの開放義務撤廃について当面見送りとされた件については「私どもの主張が正確に伝わっていないかもしれないという懸念を持っている」とコメント。指定電気通信設備から外すことで事業者に光ファイバを貸さないという訳ではなく、借りる側も貸す側もともに投資リスクを取りつつ、貸借条件をきちんと決めていきたいという点を強調した。

 ADSLについては「20M超ともなれば動画サービスなども耐えうるだろう」と前置いたのち、「電話局から2kmを超えると信号が大幅に減衰する」「上りが最大でも1Mbpsである」点を指摘。今後双方向の映像コミュニケーションなどを提供していくには光のブロードバンドサービスが必要であり、これをいかに安く、確実に提供できるかに事業の成否がかかっていると語った。


関連情報

URL
  NTT社長会見
  http://www.ntt.co.jp/kaiken/index.html

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(甲斐祐樹)
2003/08/01 15:58
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