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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ケイ・オプティコム、FTTHやTVサービスの現況と今後の展開を説明

 ケイ・オプティコムは27日、同社が展開するFTTHサービスにおける現況、通信と放送の融合・連携に関する説明会を開催した。

 ケイ・オプティコムは、関西電力100%出資の電力系通信事業者。近畿2府4県に加え、福井県の一部をサービス提供エリアに、光ファイバ接続サービス「eo光ネット」を提供しているほか、光ファイバ利用の多チャンネルサービス「eo光テレビ」、0AB~J番号によるIP電話サービス「eo光電話」なども展開している。


FTTH契約数は74万件。テレビとのバンドル率は40%に

ケイ・オプティコムの橘氏
 冒頭登壇した総合経営本部 経営戦略グループの橘俊郎グループマネージャーは、「競合各社と良い競争をした結果、関西圏のFTTH普及割合は高い数値にある」とコメント。同社の経営概況に関しては、2007年度の売上高が1094億円と初めて1000億円を突破し、経常利益は3期連続の黒字を達成したという。

 サービス契約数に関しては、eo光ネットが2008年7月末で74万件を突破。また、最近ではeo光テレビとのバンドル率が増加している傾向にあり、橘氏は「1年前と比べるとバンドル率は40%と倍増しており、特徴的な流れになっている」とした。なお、eo光テレビの契約者数は10万件前後。また、eo光電話の契約率は50万件前後で、eo光ネットとのバンドル率は80%としている。

 eo光ネットに関しては、上下最大100Mbpsのプランに加えて、200Mbpsや1Gbpsのプランも用意。契約の多くは100Mbpsプランになると言うが、橘氏は「日本初となる1Gbpsプランを他社に先駆けて提供したことに自負を持っている」とし、トリプルプレイサービスなどを含めて、「eoブランドの一定の認知度を得る要因になっている」と語った。

 なお、2008年度におけるeo光ネットの契約目標は累計83万件。また、年度末の売上高は1180億円、経常利益は104億円を予想し、4期連続の黒字を見込んでいるとした。

 その上で橘氏は「光をもっと、あなたのそばに。」との同社コーポレートスローガンを紹介。「2008年は持続的発展のスタートの年と位置づけており、より積極的な経営に取り組んでいきたい」と抱負を語った。


同社が展開するトリプルプレイサービス。それぞれで付加サービスも用意している 同社サービスの契約数推移

MVNOによるモバイル通信やNHKオンデマンドへの対応も検討

ケイ・オプティコムの河田氏

今後の展開ではトリプルプレイサービスの提供を通じて、FTTH利用の促進を推進する考えという
 サービス開発推進室 サービス戦略グループ サービス戦略チームの河田靖弘チームマネージャーからは、「通信と放送の融合・連携に関する業界動向」に続けて、同社サービスの現況と今後の展開が示された。

 河田氏は、「通信と放送の融合・連携の中で、ネットを利用したテレビが近年活発になっている」と述べ、2002年1月の電気通信役務利用放送法によって「eo光テレビの提供が可能になった」と述べた。また今後は、通信・放送関連の法令を一本化した「情報通信法が2011年頃に施行される見込みだ」とした。

 今後の展開に関しては、インターネット分野では「高速モバイルデータ通信サービス」や「宅内ソリューションの充実」などの実現を、テレビ分野では「CSハイビジョン放送」や「テレビ向けVOD」の提供を掲げる。

 このうち、高速モバイルデータ通信サービスに関しては「近年、MVNOによるサービス形態の環境も整備されている」とコメント。HSDPAやモバイルWiMAX、次世代PHSを含めて、「検討できるものは、すべてやっていきたい」と抱負を語った。

 また、テレビ向けVODに関しては、「STB側の対応などが必要になるが、技術的には可能」という。2008年12月にはNHKが見逃し番組や過去番組を配信するサービス「NHKオンデマンド」の開始を予定しているが、「eo光テレビでの将来的な提供に向けた準備を進めている」と述べた。

 なお、NTTが3月に開始したNGN活用によるサービス「フレッツ 光ネクスト」に関しては、「西日本では大阪市の一部で提供されるに留まり、当社本社付近はサービスエリア外になっている」とコメント。河田氏は「高品位なIP電話サービスなど、ユーザー側から見ればBフレッツと大きな違いは見えていない」とし、今後の動きを見守る考えを示した。


放送・通信の融合例として、アクトビラなどのテレビ向けVODサービスも紹介された 同社のWii向けコンテンツも事例として紹介 Wiiを利用したインターネット体験キャンペーンの回答結果。半数以上の利用者が家族とのコミュニケーション時間が増加したという

関連情報

URL
  ケイ・オプティコム
  http://www.k-opti.com/

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(村松健至)
2008/08/27 16:54


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