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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
JR東日本、WiMAXを採用した試験電車「MUE-Train」を開発

MUE-Train
 JR東日本は、WiMAXによる高速データ通信の検証実験などを行う試験電車「MUE-Train」を開発、11月より走行試験を開始すると発表した。

 この試験電車は、JR東日本の「グループ経営ビジョン 2020 -挑む-」に基づき、首都圏を中心とした在来鉄道を革新する取り組みの一環として開発されたもの。車両の性能向上に加えて次世代車両制御システム、営業用車両を目的とした地上設備の状態監視用機器の開発を目的として走行試験を実施する。

 MUE-Trainという名称は、「MUltiporpose Experimental Train」(多目的試験車)の略称で、車両は京浜東北線で使用していた209系電車を改造した7両1編成。空気バネ式車体傾斜機構や降雨時のブレーキ力向上試験、風速測定実験などに加えて、WiMAXによる高速データ通信の検証試験も実施する。

 WiMAXによる実験では、乗客への情報案内や、地上の状況を車両へ伝える情報システムなどの検証を予定。JR東日本が出資しており、WiMAXでのデータ通信サービス提供を予定するUQコミュニケーションズの協力を得てシステムを構築しているという。JR東日本では「高速移動する電車においてどれだけ安定的に通信が行えるかを検証する」と説明。実験の詳細は未定だが、乗客の持つ端末向けの情報配信サービスも可能性としてあるとした。

 このほかモーター・ブレーキの制御装置および指令・状態監視装置など次世代車両制御システムの試験、レールや河川、保安装置などの状態を計測する地上設備の状態監視用機器実験なども行われる。

 2008年10月から2009年までは、車両の性能向上に関する開発と営業車両を用いた地上設備の状態監視機器開発を目的とした第1期走行試験を開始。2010年から2011年には、状態監視機器開発の実証実験を引き続き行い、同時に次世代車両制御システムを検証する第2期走行試験を開始する。


MUE-Train

関連情報

URL
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.jreast.co.jp/press/2008/20081004.pdf


(甲斐祐樹)
2008/10/08 14:47


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