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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
プラネックス、35.5mmの超小型USB無線アダプタなど新製品を発表

 プラネックスコミュニケーションズは23日、新製品や開発ロードマップなどを発表する内覧会を開催した。久保田克昭代表取締役社長は内覧会の席上、「無線LAN市場で40%のシェアを目指す」と語った。


全長35.5mmのUSB無線アダプタを11月発売。省電力対応ルータも

GW-USMicroN
 内覧会に合わせて、11月下旬より発売するIEEE 802.11n ドラフト2.0準拠のUSB無線LANアダプタと無線LANルータ、無線LANコンバータが発表された。

 USB 2.0/1.1接続型の無線LANアダプタ「GW-USMicroN」は、本体サイズが約16×35.5×8mm(幅×奥行×高)、重量は4gと世界最小クラスを謳う製品。同社によれば、USBポート接続時のコネクタ部を除いた全長は20mm程度になるという。オープンプライスで、店頭予想価格は4000円から5000円前後を見込んでいる。

 IEEE 802.11b/gとの互換性を持ち、11nモードでは理論値で最大150Mbpsの通信が可能。本体背面に無線LAN設定システム「WPS」のボタンを搭載するほか、Xlink Kai対応やソフトウェアアクセスポイント機能も備える。セキュリティは64/128bitのWEP、WPA、WPA2などで、対応OSはWindows Vista/XP/2000、Mac OS X 10.5/10.4/10.3。


プラネックス他製品との大きさ比較 製品概要

MZK-W300NAG
 無線LANルータ「MZK-W300NAG」および無線LANコンバータ「GW-EC300NAG5P」は、どちらもIEEE 802.11n ドラフト2.0およびIEEE 802.11a/b/gに対応した製品。11aと11b/gは排他利用になる。店頭予想価格は、MZK-W300NAGが1万5800円前後、GW-EC300NAG5Pは1万4800円前後。

 どちらも11nモードでは、理論値で最大300Mbpsの通信に対応。有線インターフェイスは全ポートがギガビットイーサネットに対応する。また、未使用のLANポートからの電気出力を制限して、最大で約30%の省電力化を図る「Green Eco Power」機能、WPSによる無線LAN設定機能も備えた。

 無線LANルータ「MZK-W300NAG」の有線ポート数は、WAN側が1ポート、LAN側が4ポート。PPPoE接続は同時2セッションまで可能なほか、セキュリティ面では64/128bitのWEP、WPA/WPA2(TKIP/AES)などをサポートする。また、無線LANアクセスポイントとしても利用できる。

 無線LANコンバータ「GW-EC300NAG5P」のLANポート数は合計5ポート。無線LANセキュリティは、64/128bitのWEP、WPA/WPA2(TKIP/AES)をサポートした。

 このほか、12月発売予定の製品として、IEEE 802.11n ドラフト2.0およびIEEE 802.11b/g準拠の無線LANルータ「MZK-WNH」も内覧会で紹介。店頭予想価格は単体モデルで7980円前後、無線LANアダプタ「GW-USMicroN」のセットモデルも9980円前後を見込んでいる。


中央にあるのが「GW-EC300NAG5P」 MZK-WNH

デジタルフォトフレーム製品を2009年に投入

デジタルフォトフレームの試作機
 現在開発を進める新製品として、IEEE 802.11b/gの無線LAN機能を持ったデジタルフォトフレームを2009年度(2009年1月~12月) 第1四半期に発売を予定するという。同製品では、解像度が800×600ピクセルの8型液晶ディスプレイを搭載し、512MBのメモリを内蔵。USBメモリや各種メモリカードの利用にも対応する。

 写真や音楽コンテンツの再生に加え、無線LANを利用した写真共有サービス(Flickr/Picasa/Zorg)やRSS取得機能を用意。プラネックス子会社の外国為替証拠金取引を行う株式会社MJによる市況情報などを表示するウィジェット機能も備える。

 また、iPhoneとの連携機能を用意。iPhone向けの専用アプリケーションを使った、フォトフレームへの写真転送が可能になるという。このほか、YouTube再生機能やメディア共有、Bluetooth機能などを搭載した高機能モデルに関しても、第2四半期に投入する予定という。


製品発売時の外観イメージ iPhone向け転送アプリも用意する 高機能モデルの概要

データ通信端末対応ルータのロードマップ。今後はWiMAXやLTE対応製品も開発する考えという
 無線LANルータ関連では、携帯電話のデータ通信端末を接続できる製品群を拡充。IEEE 802.11n ドラフト2.0に準拠した「CQW-MR1000」を12月に、PCカードスロットやUSBポートを備え、モバイル回線を含めたWAN回線を最大4つ利用できる「CQW-MR2000」の発売を2009年2月に予定。店頭予想価格は、CQW-MR1000が2万9800円前後、CQW-MR2000が4万9800円前後を見込む。


CQW-MR1000 CQW-MR2000 CQW-MR2000概要

LCD搭載の無線ルータ
 また、小型液晶ディスプレイを搭載し、PCレスでネットワーク設定が行える無線LANルータのほか、リビングルームなどにマッチしたデザインを採用する11n無線LANルータの開発も進めているとした。

 加えて、プロジェクターを無線LAN化できるプレゼンテーションユニットの新モデルも紹介された。IEEE 802.11b/gに対応した従来モデルと比較して、無線LAN規格がIEEE 802.11n ドラフト2.0を新たにサポートしたほか、HDMIポートなども備えた。

 このほか、LAN接続HDD「DigiJuke」シリーズの新製品として、LANを介したデジタル放送番組の保存に対応するモデルを2009年内に製品化するという。また、法人向け製品として、デジタルサイネージやワイヤレスビーム製品の展開も紹介された。


LCD無線ルータの開発基板 デジタル番組録画に対応したLAN接続HDDも投入予定 11n対応のプレゼンテーションユニットも

久保田社長「業界2位に定着」。今後は市場シェア40%を目指す

プラネックスの久保田社長
 プラネックスコミュニケーションズの久保田克昭代表取締役社長は、「ユーザビリティ」や「クオリティの追求」といった同社のビジョンを紹介した上で、「今後も無線LAN市場をメインに戦略を展開する」と抱負を語った。

 無線LAN市場の市場シェアに関しては現在20%と、「業界第2位に定着できるようになった」と発言。「25%に達した時期もあった」とした上で、新製品の展開などを通じて「2009年に30%の必達を目指し、さらにシェア40%を目指していきたい」と述べた。

 このほか内覧会では、ライトユーザー向けの施策としてマウスのクリック操作でネットワーク設定が完了するツール「らくらく回線・設定ナビ」を紹介。今後発売する新製品のほか、既存製品への対応、Mac OS X版の提供を予定するという。


無線LAN市場の業界動向 市場シェア40%の獲得を目指すという 「らくらく回線・設定ナビ」も紹介された

関連情報

URL
  プラネックスコミュニケーションズ
  http://www.planex.co.jp/


(村松健至)
2008/10/23 18:37


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