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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
フレッツ向けの多チャンネル放送とVODサービス「4th MEDIA」

4th MEDIAサービスのデモ
 オンラインティーヴィ(OLTV)とぷららネットワークスは、フレッツ向けの多チャンネル放送およびVODサービス「4th MEDIAサービス」を7月8日より開始する。月額料金はレギュラープランが2,415円で、このほかサービスに利用する端末が別途必要。ISPはぷららのほか、BIGLOBE、@nifty、hi-ho、So-netが対応する。

 4th MEDIAサービスは、2003年8月から10月にかけて行なわれていたモニター試験を正式サービス化したもの。ぷららが構築したプラットフォーム「4th MEDIA」を利用して多チャンネル放送およびVODサービスを提供する。

 正式サービスでは、4th MEDIAのネットワークがIPv4からIPv6へ変更された。試験サービス時はインターネット接続とは別にPPPoEセッションを1セッション利用して4th MEDIAへ接続していたが、正式サービスではNTT東日本のIPv6サービス「FLET'S.Net」を利用する。このためサービス提供エリアは現在のところNTT東日本エリアに限られる。また、試験サービスでは高画質用にMPEG-2、標準画質用にMPEG-4を採用していたが、正式サービスでは高画質、標準画質ともにMPEG-2を採用する。


月額料金はレギュラープランで2,415円。STBは別途購入

 サービスの対象はNTT東日本のフレッツ・ADSLまたはBフレッツを利用しており、ぷらら、BIGLOBE、@nifty、hi-ho、So-netのいずれかのプロバイダーに加入しているユーザー。なお、@niftyは7月22日よりサービスを開始するほか、So-netも準備が整い次第4th MEDIAに対応する予定。また、4th MEDIAに加えて「FLET'S.Net」の契約が必要なほか、実効2.5Mbps以上のスループットが確保できることが利用条件になる。FLET'S.Netの利用料金は月額315円から。

 料金は初期費用が5,229円で、多チャンネル放送とVODサービスが利用できる「レギュラープラン」が月額2,415円、VODサービスのみ利用できる「ライトプラン」が577円。VODコンテンツは基本料金のみで月2作品まで視聴可能で、3作目以降は新作が420円、旧作が315円。購入から24時間視聴できる。

 なお、4th MEDIAを利用に必要なセットトップボックス(STB)は、4th MEDIAサービスの月額料金とは別に用意する必要がある。サービス開始当初はSTBのレンタル提供は行なわれず、購入価格は26,250円から。なお、キャンペーンとしてレギュラープラン、ライトプランともに月額料金が9月末まで無料になるほか、ライトプランは10月から12月まで399円で利用できる。また、ぷらら、BIGLOBEはSTBを半額の15,750円で販売するほか、hi-hoは先着100名にSTBを無料で提供する。


4th MEDIAサービスの概要 4th MEDIAサービスの料金

バンダイチャンネルやトレソーラの配信も予定

4th MEDIAプラットフォームの概要
 多チャンネル放送、VODサービスともに約4.2Mbpsの高画質モード、約2.5Mbpsの標準画質モードの2種類が用意される。機能面では角川インタラクティブメディア提供のEPGが利用できるほか、視聴年齢制限機能、著作権保護技術のマクロビジョンをサポート。米国商務省が採用する暗号方式「Rijindael(レインドール)」を採用し、暗号キーを10分ごとに変更するといったセキュリティ対策が行なわれている。

 多チャンネル放送は、レギュラープランで視聴できるベーシックTVサービスが30チャンネル、735円~3,150円の追加料金が必要なプレミアムTVサービスが10チャンネル。VODコンテンツはワーナー エンターテイメント ジャパンやソニー・ピクチャーズエンタテインメントといった映画作品やカラオケサービス、成人向けコンテンツなどを用意する。

 他サービスとの差別化として、セリエAの国内におけるIPベースでのSTB向け独占的配信権を3年半に渡って取得。セリエAの各節4試合以上の試合映像を配信する。また、8月1日からはテレビ番組の再配信サービス「トレソーラ」を開始するほか、バンダイチャンネルのVODコンテンツも提供される予定。

 なお、VODコンテンツのうち人気の高い一部の新作は、一定の時刻から視聴できる「ループ」方式で配信される。人気作品は配信開始当初からアクセスが集中し、ネットワーク管理が難しくなるための対策で、当初は決められた時刻からマルチキャストで配信、アクセス数が緩やかになった段階でVOD配信へ以降する仕組み。ループで配信されるコンテンツはレギュラープランでのみ視聴できる。

 多チャンネル放送はCS放送をアンテナ経由で受信してからリアルタイムエンコードで配信する方法と、地上のネットワークを経由して配信する2通りの方法を使用する。スポーツ中継など動きの激しく広帯域が必要な番組については、地上ネットワークを利用するといった使い分けがなされている。また、配信帯域も番組の特性に応じて調整しているという。


多チャンネル放送はアンテナ経由と地上ネットワーク経由の2通り 4th MEDIAで採用するセキュリティシステムの概要

ブロードバンドの定番サービスを目指す

左からOLTVの竹岡哲朗代表取締役、ぷららネットワークスの板東浩二代表取締役社長、OLTVの米澤稔経営企画部長、ぷららネットワークスの中岡聡サービス企画部長
 OLTVの竹岡哲朗代表取締役は、「モニター試験の1,300世帯にには“気軽に見られて設置が簡単”などおしなべて好評で、これはいけるんじゃないかと思った」とコメント。「1,500万世帯のブロードバンド環境の中において定番サービスとなれるよう頑張っていきたい」との意気込みを示した。

 ぷららネットワークスの板東浩二代表取締役社長は、「ぷららのブロードバンド会員数は春に100万人を突破しており、他のプロバイダーもブロードバンド会員数が伸びている」とコメント。ブロードバンドならではの映像サービスなどの期待が高まっていくなかで、「ぷららとしても接続サービスだけではなく、付加価値の高いサービスを提供していきたい」と語った。

 正式サービス時でIPv6を採用した点についてぷららの中岡聡サービス企画部長は「IPv4ではIPアドレスに限りがあるが、IPv6であれば端末ごとにネットワークを生成できるため運用面でメリットがある」と説明。「端末ごとに認証ができるIPv6であれば、STBを追加した場合は料金を半額にするといったサービスが提供できる」とした。なお、NTT西日本ではIPv6サービスが現在提供されていないため4th MEDIAが利用できないが、「できれば西日本全域でも同様のサービスを展開していきたい」とした。


ぷらら提供の「Plala.TV on 4th MEDIA」TOP画面 レギュラープランで視聴できるベーシックチャンネル

ベーシックチャンネルの再生デモ VODサービスのTOP画面

VODコンテンツの「マトリックス レボリューションズ」再生画面。早送りや巻き戻し、スロー再生も可能 VODコンテンツはタイトルやジャンルで検索できる

沖電気工業製のSTB「StreamingPlayer」 StreamingPlayerのリモコン

StreamingPlayerの背面 提供予定の住友電工ネットワークス製STB「StreamCruiser」

4th MEDIAの多チャンネル放送サービス
ベーシックTVサービス   プレミアムTVサービス
ショップチャンネル FOX NEWS CHANNEL*
ムービープラス* スター・チャンネル*
カミングスーンTV スター・チャンネル プラス*
洋画★シネフィル・イマジカ スター・チャンネル クラシック*
スーパーチャンネル* 釣りビジョン*
AXN 全日本「パチンコ・パチスロ」情報局!
FOX クラシカ・ジャパン*
カートゥーン ネットワーク* チャンネル・ルビー
ニコロデオン/アニメ・子どもTV プレイボーイチャンネル
ディズニー・チャンネル レインボーチャンネル
LaLa TV
アニマルプラネット
MONDO21
ヨシモトファンダンゴTV
旅チャンネル
グルメ旅★FoodiesTV
トラベラーズTV
ディスカバリーチャンネル
NATIONAL GEOGRAPHIC CHANNEL
日経CNBC
e-天気.net
CNNj
ブルームバーグ テレビジョン
Bloomberg Television[英語版]
スペースシャワーTV
スペースシャワーVMC
MTV
ミュージック・エア・ネットワーク
ゴルフネットワーク
スポーツ・アイESPN
*は、7月8日時点ではサービスを開始せず、順次サービスが予定されるチャンネル

4th MEDIAにVODコンテンツを提供する事業者
ワーナー エンターテイメント ジャパン
ブエナ・ビスタ インターナショナル ジャパン
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
アスミック・エース エンタテインメント
アルゴ・ピクチャーズ
GP・Gate
エプコット
ギャガ・コミュニケーションズ
日本ヘラルド映画
角川映画
虫プロダクション
東芝エンタテインメント
東宝東和
イエス・ビジョンズ
タイトー(カラオケサービス)
宝島ワンダーネット(成人向けコンテンツ)
トレソーラ
バンダイチャンネル
ジュピター・プログラミング(イタリア・セリエA)


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.plala.or.jp/access/living/releases/nr04_jul/0040708_1.html
  Plala.TV on 4th MEDIA
  http://plala.tv/4media/
  BIGLOBE.TV on 4th MEDIA
  http://bbtv.biglobe.ne.jp/4md/
  @niftyTV on 4th MEDIA
  http://www.nifty.com/tv/
  hi-ho.TV on 4th MEDIA
  http://home.hi-ho.ne.jp/4th/

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(甲斐祐樹)
2004/07/08 19:43
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