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エキサイトの山村幸広代表取締役社長
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エキサイトは、2003年度(2003年4月1日~2004年3月31日)の業績および2004年度の事業方針について発表した。2003年度は2期連続となる経常利益の黒字化を達成、2004年度にはジャスダックへの上場を目指すという。
2003年度の売上高は前年度33.9%増の48億1,200万円で、営業利益は119.6%増の3億500万円、経常利益は125%増の3億1,300万円、当期純利益は126.1%増の3億1,200万円と大幅な伸びを示した。同社では「20~34歳男女をターゲットとした絞り込みと、ターゲット層に合致したコンテンツを提供することで他社との差別化と広告媒体価値の価値を実現した」と説明。結果として広告売上は前年度比29.2%の24億3,200万を達成したとしている。
エキサイト全体の1日あたりページビューは前年度140%増の2,720万PV、全体のユニークユーザー数は前年度163%増の214万6,000人と、こちらも大幅に伸びているが、エキサイトの山村幸広代表取締役社長は「サイトのページビューにこだわるのではなく、ターゲット層をいかに確保できるかが重要」とコメント。主なサービスの中で女性向けポータルサイト「Woman.excite」の1日あたりページビューが前年度242%増の40万9,000PVと2倍以上の伸びを示し、広告収入も全体の20%を占めるという例を挙げた上で、「いろいろなコンテンツを取り揃えていく“Open Wide”な戦略ではなく、クオリティが高いコンテンツを追求する“Open Up”な戦略を目指す」と語った。
2003年度の売上比率は広告が全体の50%を占めるが、この比率は2000年度の88%、2002年の52%から着実に減少。山村氏は「広告の売上自体は上がっている」と前置いた上で「BB.exciteといったISPサービスやモバイルコンテンツ、『エキサイト幸せ・恋愛結婚』といった有料サービスの売上が大きく伸びている」と説明した。2004年度は有料サービスのうち、オンラインゲームと音楽配信サービス「Excite Music Store」に注力する方針。2004年度は64億円の売上目標が示されたほか、2004年度中にはジャスダックへの上場を目指すという方針も明らかにされた。
7月20日に正式サービスを開始したブログサービス「エキサイトブログ」は、1日あたりのページビューが76万8,000PVで、1日あたりのユニークユーザー数は10万5,000人。有料・無料サービス合わせて約4万5,000人の会員を有するという。山村氏は「2004年度中にブログのユニークユーザー数は50万人に達するだろう」と予測、「1つの大きなサービスになるのではないか」との考えを示した。
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エキサイトの売上高推移
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主なサービスのページビュー推移
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エキサイトのOpen Up戦略
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オンラインゲームでは空中戦が楽しめる「Flyff Online」に注力するという
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■ URL
エキサイト
http://www.excite.co.jp/
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(甲斐祐樹)
2004/07/29 20:12
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