インテルは、栃木県茂木町のサーキット「ツインリンクもてぎ」で展開している、レース映像やタイミングモニターなどを無料で配信するサービス「Pit Live TV powered by Intel」の説明会を、ツインリンクもてぎにて開催した。
「Pit Live TV powered by Intel」は、Pit Live TV事務局(ニッポン放送プロジェクト、NTTブロードバンドプラットフォーム、沖電気工業)との協業によって提供するサービス。ツインリンクもてぎのスーパースピードウェイ(オーバルコース)とロードコースを観戦できるグランドスタンド、V字コーナー前スタンド、90度コーナー前スタンドに無線LANアクセスポイントを設置、レース開催期間にレースの実況映像やレース出走車の順位とタイムを表示するタイミングモニターをIEEE 802.11b/gの無線LANでリアルタイムに配信する。
「Pit Live TV powered by Intel」の視聴画面
「Pit Live TV powered by Intel」配信システムイメージ
「Pit Live TV powered by Intel」の無線LANアクセスポイント設置箇所
利用に際して料金や特別な手続きは必要なく、観戦者は無線LAN機能を搭載したノートパソコンやPDAを持ち込むことで視聴できる。レース映像はWindows Media Playerで視聴し、配信帯域は500kbpsと250kbpsを用意する。なお、「Pit Live TV powered by Intel」は4月15日~17日に開催されたインディ・レーシング・リーグ(以下IRL)第3戦「BRIDGESTONE INDY JAPAN 300mile」にてサービス提供を開始しており、同レース時の接続ユーザー数は約1,000件であったという。また、9月4日~5日に開催する全日本GT選手権(JGTC)第五戦、9月17日~19日開催のFIM2004MotoGP第12戦 日本グランプリ、10月23日~24日開催のフォーミュラ・ニッポン第8戦にて「Pit Live TV powered by Intel」のサービス提供を行なう予定。
「Pit Live TV powered by Intel」で使用する配信サーバーは、管理サーバーにIntel Itanium 2を、レース映像配信とタイミングモニターの配信サーバーにはXeonを採用。サーバー構築には日本ヒューレット・パッカード(日本HP)のサポートを受けている。また、無線LANアクセスポイントにはCisco Aironet 1200を採用し、IEEE 802.11b/gによるマルチキャストで配信。マルチキャスト配信はシスコシステムズの独自技術により、最大2Mbpsまで伝送速度を拡大している。インテルでは、今後も伝送速度の拡大を図り、それに伴い配信するレース映像のマルチチャンネル可やピット映像の配信を追加するなど、配信コンテンツの増強を図りたいとしている。
メインストレート前のグランドスタンドに設置されたアクセスポイント
グランドスタンド全域をカバーするため、等間隔にアクセスポイントが設置されている
ロードコース北側のアクセスポイントに電波を送信するWIPAS送出機
V字コーナー前スタンドのWIPASアクセスポイント
90度コーナー前スタンドのWIPASアクセスポイントと無線LANアクセスポイント(画面右下側)
ツインリンクもてぎ内の伝送室。
Itanium 2を採用した「Pit Live TV powered by Intel」管理サーバー