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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
エレコム、ロジテックの買収で基本合意。“ロジテック”ブランドは存続

 PC用サプライ製品の販売などを手がけるエレコムは、PC用周辺機器メーカーのロジテックを丸紅グループから譲り受けることで合意した。11月2日には基本合意書へ各社が調印、あわせて記者発表を行った。なおロジテックは、会社・ブランドともに存続する。


エレコムとロジテックはお互いの得意分野を相互補完できる関係

エレコム取締役社長の葉田順治氏
 今回、買収に至った理由としては、マウスやOA家具を中心に商品展開するエレコムと、おもにHDDを始めとしたストレージ機器の開発・販売を行うロジテックの間で競合する商品分野がほとんどないことが挙げられた。また、海外からの商品調達を基本に、企画・開発に専念するエレコムに対し、日本国内で工場を稼動させ、製造能力に強みを持つロジテックが、お互いの得意分野を相互補完できる関係にあることも大きいという。

 ロジテックがエレコム傘下に入る手続きは、株式譲渡によって行われる。丸紅インフォテックおよび丸紅の2社が保有するロジテックの発行済み株式の100%を、エレコムに譲渡する格好になる。株式の譲渡価額は非公表としており、実際の譲渡は、年内12月24日ごろをめどに行われる見込みだ。

 合意書締結後に開かれた記者会見では、まずエレコムの葉田順治取締役社長が「今回、年商約130億円のロジテックをグループ会社に迎えることで、エレコムグループは400億円超の年間売上規模になる」と、新グループの規模を説明。その上で「丸紅インフォテックは、エレコムとロジテックの2社にとって非常に重要な顧客。今後も取引は続ける」と、ビジネス面での関係は引き続き変わらないことを強調した。


デジタル家電分野や欧州・アジア圏での製品販売も展開

丸紅インフォテック取締役の増岡康夫氏
 葉田氏はロジテックについて「品質にこだわった頑固一徹のものづくりが行われている」と発言し、製品の信頼性の高さを指摘。またハードウェアメーカーとしてのロジテックが保有する、技術的な問題検証能力の高さを特に評価しており、買収にいたった大きな理由の1つとして挙げている。

 また、会見に同席した丸紅インフォテックの増岡康夫取締役も買収の背景を補足。「ロジテックは安価な海外製品に押され、苦戦している現状があった」「商社である丸紅インフォテックが持たない製品の企画・開発能力を、エレコムの力を借りて加えれば、業績のV字回復は可能と考え、(株式譲渡を)決断した」とコメント。さらに葉田氏と同様に「ロジテックの重要性は資本関係が変わっても揺らがない」と述べ、引き続きロジテック製品を販売していく姿勢を示した。

 一方、ロジテック取締役社長の星野雄之輔氏は、買収後の将来を展望。「AV製品とIT機器の境界があいまいになり、携帯電話やデジタルカメラの接続形態も多様化した。価格も含めた市場競争が激化する中で、頑固一徹すぎた面もあったかもしれない。今後は、エレコムの持つ企画・開発能力、海外調達力を借りて、一緒に成長していきたい」との心境を語っている。

 なお、エレコムでは今後、デジタル家電分野への進出や、欧州・アジア圏での製品販売を積極的に行っていく計画。また、法人向け販売についても特に注力していくという。「法人向け販売は、品質要求が非常に厳しい。こういった面でも、ロジテックの高い技術力が活きる(葉田氏)」と、大きな期待を寄せているという。


ロジテックの取締役社長の星野雄之輔氏 会見終了後はがっちり握手

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.elecom.co.jp/news/200411/info/index.html
  エレコム
  http://www.elecom.co.jp/
  丸紅インフォテック
  http://www.m-infotec.co.jp/
  ロジテック
  http://www.logitec.co.jp/


(森田秀一)
2004/11/02 20:57
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