イーシー リサーチ株式会社(ECR)は、国内の「デジタルコンテンツ市場の現状と予測調査結果」を発表した。これは、同社がまとめた調査レポート「国内ブロードバンドアクセス市場戦略分析2001」に掲載された中から発表したもの。
それによると、2001年末までに家庭におけるパソコンからのインターネット接続契約数は2607万人となり、そのうちの16.5%にあたる430万人がブロードバンドコンテンツを利用すると予測している。また、ブロードバンドコンテンツ利用者は、2002年末までにはその約3倍の1292万人に急増すると推定している。市場成長はそのまま上昇し、2005年には利用者は5468万人に達するものと予測している。
増加の要因についても分析している。2001年にはプロバイダー各社がADSLなどのブロードバンドのインターネット接続サービスを開始し、また有線ブロードバンドネットワークスなどが光ファイバーを利用したインターネット接続サービスで、ブロードバンド環境を利用したコンテンツのテスト配信を行なっているため、としている。2002年以降の市場成長については、光ファイバーを利用した大容量を必要とするコンテンツの本格的な商用サービスが開始されることが予想される。そのため、ブロードバンドによるインターネット接続サービスの契約数の増加に加え、音楽配信、映像配信、動画などを使ったコンテンツ利用が急激に増加すると予測している。
ECRはデジタルコンテンツの市場については、6つのカテゴリーに分けて予測。インターネットを経由した対戦ゲームなどの「オンラインゲーム」、インターネットラジオ・テレビなどの「インターネットメディア」、電子掲示板、チャット、テレビ電話などブロードバンドを利用して第三者とのコミュニケーションを図る「BBコミュニケーション」、一般的なフリーウェアやアプリケーションのダウンロードなどの利用による「ソフトウェア・ダウンロード&ASP」、映画やミュージック映像の配信を受ける「映像配信」、着メロや音楽情報、音楽そのものをダウンロードする「音楽配信」の6つのカテゴリーに分け、それぞれについて市場成長の予測を示した。
分野別ブロードバンドコンテンツ利用者の推移 |
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※ Source: ECR, 7/2001 |
□イーシー リサーチ株式会社
http://www.ec-r.co.jp
(遠藤 剛)
2001/08/09 18:03
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