日本テレコム株式会社は、試験サービス「IPv6ビジネストライアル」において、同社の保有するIPv6バックボーンをユーザーの環境と接続する「ネイティブサービス」の提供を開始した。トライアルサービスの期間は2001年9月3日から2002年3月31日までを予定しておりサービス料金は無料。
「ネイティブサービス」とは、IPv6で構築されたユーザーのネットワークと日本テレコムのIPv6バックボーンとを専用線で接続するサービス。ODNファスト、ODNスーパー、ODNビジネスセレクトのユーザーが利用することができ、提供エリアはそれらのサービスエリア全域。契約したユーザーにはIPv6アドレス空間が貸与される。
本年7月2日から提供されてきた「トンネリングサービス」と同様に、「ネイティブサービス」でもIPv6の特徴である128bitのアドレスフィールドやIPSecといったセキュリティ機能を用いた接続検証をはじめ、対応アプリケーションやサービスを研究、開発することが可能。
「トンネリングサービス」が、IPv6パケットをIPv4パケットで包み込むことでIPv4のネットワーク内で通信可能とするトンネル式のサービスであるのに対し、「ネイティブサービス」はIPv6パケットのみで通信が可能なサービスとなっている。ただし、同一ネットワーク内でIPv4を使用した環境との混在はできないため、ユーザーはIPv6専用のネットワークを用意する必要がある。
日本テレコムでは今後、次世代携帯端末などによる街角でのネットワーク端末の利用など、多様なシーンでIPv6接続環境の提供を検討しているほか、10月からはODNエコノミーIIやJ-DSLオフィスといった専用アクセス型サービスの全メニューでトライアルサービスの利用を可能とするなど、引き続き「IPv6ビジネストライアル」を推進していくという。
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「ネイティブサービス」接続イメージ |
□ニュースリリース
http://www.japan-telecom.co.jp/newsrelease/nr010903_a.html
□ODNサービスインフォメーション
http://www.odn.ne.jp/infoodn/index.html
□日本テレコム
http://www.japan-telecom.co.jp/
(水倉 正俊)
2001/09/04 12:35
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