RSAセキュリティ株式会社(RSAセキュリティ)は、DOCSIS(*)に準拠したハードウェア構成のケーブルモデムに認証や暗号化機能を組み込むことができる暗号化ツールキット「RSA BSAFE Broadband」を、10月3日より出荷する。法人顧客を想定しており、ライセンス料金は250万円から。
「RSA BSAFE Broadband」は、ユーザー認証やデータの暗号化についてのセキュリティプロトコルや公開鍵暗号(PKI)技術を、ケーブルモデムのファームウェアに組み込む際に利用する開発用ソフトウェア。
DOCSIS1.0のほか、1999年に定められたDOCSIS 1.1で盛り込まれた「X.509ディジタル証明書による認証」などのセキュリティプロトコル仕様に対応したAPIについてもサポートしており、メーカーは「RSA BSAFE Broadband」を利用することでDOCSIS1.0、1.1双方に準拠したケーブルモデムを開発することができる。
RSAセキュリティによると、「RSA BSAFE Broadband」はメモリや処理能力の限られたケーブルモデムへの実装を前提として設計されたDOCSISに準拠した開発ツールだという。ケーブルモデムの開発以外にもCATV局に設置される終端装置やセットトップボックスでの課金情報のやり取りなど、個人情報の保護が必要なサービスに用いられる機器の開発にも応用可能とのこと。
*)DOCSIS
Tele Communications社やTime Warner Cable社などのケーブルテレビ事業者による業界団体であるMultimedia Cable Network System Partners Limited(MCNS)が定めた各社のケーブルモデムの相互接続と暗号化に関する標準仕様。
□RSA Security Inc.
http://www.rsasecurity.com/
□RSAセキュリティ株式会社
http://www.rsasecurity.com/japan/
(水倉 正俊)
2001/09/26 17:00
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