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総務省、無線システムの2.4GHz帯で20Mbps以上の伝送方式を導入


 総務省は、情報通信審議会からの無線通信に関する答申を受け、概要を発表した。答申では、2.4GHz帯の無線通信システムに、20Mbps以上の高速通信が可能なOFDM方式を導入するとしており、また、準ミリ波帯(10GHz~30GHz)についても通信利用に開放する。総務省ではこの答申の内容を踏まえ、関係省令などの整備を行なう。

 現在一般に「無線LAN」と言われているIEEE 802.11b規格の無線通信に利用されているのが2.4GHz帯。802.11bではスペクトラム拡散技術を用いたDS(Direct-Sequence Spread Spectrum、直接拡散方式)という技術を採用しており、最大伝送速度は11Mbbps。今回答申に基づき、導入される伝送方式はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重方式)で、直交性を利用して周波数軸上でのオーバーラップを許容する方式。周波数の利用効率が高く、より高速な伝送が可能となる。OFDM方式を採用した無線LANの規格としては、IEEE 802.11aがあるが、5GHz帯と利用帯域は違うが、最大伝送速度は54Mbpsの高速無線を可能とする。

 このほか、2.4GHz帯の利用に関する答申では、OFDM方式の導入に伴い、同システムで通信距離を伸ばすことを可能とする高指向性アンテナの使用を認めること、移動体識別システムに、混信に強い伝送方式「周波数ホッピング方式」を導入する、などが挙げられている。

 また、準ミリ波帯では無線インターネット利用に25GHzを開放する見込み。2.4GHz帯同様、申請不要で利用できる。やはりOFDM方式を利用して、100Mbps~400Mbpsという高速伝送を可能とする。用途としては高速無線LANのほか、屋内での情報家電ネットワーク、屋外での無線アクセスポイントなどが想定されている。


□ニュースリリース(2.4GHz帯の利用に関する答申)
http://www.joho.soumu.go.jp/pressrelease/japanese/sogo_tsusin/010925_1.html
□総務省
http://www.soumu.go.jp/

工藤ひろえ
2001/09/26 19:42

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