松下電器産業株式会社は、無線LAN機能を搭載できるHomePNA対応のルータ「KX-HGW100」を展示した。すでに発売されており、標準価格は4万4800円。

　KX-HGW100は、LAN側に無線とHomePNA（電話線）、イーサネットが使用できるルータ。LAN側に3種類の接続方式を利用できるようにしたことで、家庭やSOHO環境で柔軟にネットワークを構築できるのが特徴だ。

　WAN側にはイーサネットポートを装備しており、ADSLやCATVへの接続が可能。PPPoEやDHCPサーバー・クライアント機能、ファイヤウオールなどもサポートしている。

　無線LAN機能を使用するには、PCカードタイプの無線LANカード「KX-HDC100」が必要。標準価格は2万7800円で、このカードはクライアントPCでも使用できる。

　無線には、一般的に使われているIEEE802.11bではなくWhitecapと呼ばれる規格を採用した。松下によれば、Whitecapを採用したことで、IEEE802.11bと比較してノイズの影響を受けにくく、また実効転送レートも向上するという。具体的には、本製品を使用した場合、7Mbps程度でのデータ転送が可能だ。ちなみに規格上の最大値は11MbpsとIEEE802.11bと同じ。同時に接続可能なクライアント（PC）は9台まで。

　なお、WAN側をADSLで接続、LAN側にHomePNA、加えて電話を共有する場合、すべて1本の電話線を使う形となるが、使用する周波数帯が異なるため問題は起きないという。ADSL回線をHomePNAを使用して複数のPCで共有、同時に電話で通話するといったこともできる。

（笠井 康伸）
2001/10/03 17:47