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NTT、市販PCで1.5Gbpsの非圧縮ハイビジョン映像の実時間転送に成功


 NTTは、市販PCを用いた、1.5Gbpsの非圧縮ハイビジョン映像データをインターネットを介し実時間IP転送する実験に成功したと発表した。実験に使用したPCは、CPUにデュアルPentiumIII 1GHzを使用し、OSにはLinuxを採用している。NTTによると、市販PCを用いて非圧縮ハイビジョン映像の長距離IP転送に成功したのは世界初だという。

 この実験システムは、NTT未来ねっと研究所で開発されたもの。市販のサーバー用PCに、市販の非圧縮ハイビジョン映像データ入出力インターフェイス(NTT-AT製)と、同研究所で開発したネットワークカード「OC-48cI/F」を搭載し、チューニングを施したもの。

 実験では、NTT武蔵野研究開発センターと、約20km離れた電気通信大学大学院内にPCを設置。双方を、2.4Gbpsの実験用光ファイバ回線を用いてインターネットに接続し、安定した映像データのIP転送が可能であることを確認した。

 実験に成功した1.5Gbpsというデータ転送能力は、BSデジタル放送(22Mbps)では約70ストリーム、DVD品質の映像(5~10Mbps)で150から300ストリームに相当する。

 NTTによると今回の実験は、将来さらに広帯域化が予想されるストリームを、ユーザーに安定して配信する目的で行なわれたもで、実験に使用したPCなどに市販のものを使用したのも、一般ユーザーの利用環境を意識したためだという。

 NTT未来ねっと研究所では、今後も転送実験をさらに継続し、Gbpsクラスのストリーミング配信時に発生するプロトコル処理の評価や、大容量ストリーム配信ネットワーク構築の際のキャッシュ、サーバー、コンテンツのミラーリングといった技術への応用を進めるとしている。

 なお、今回のシステムと転送実験の成果は、11月14日から11月16日まで幕張メッセで開催される「国際放送機器展(InterBEE 2001)」に出展される予定とこのと。

実験システムのPCには、市販のサーバ用PCに、市販の非圧縮HDTV映像データの入出力インタフェースと、ネットワークインタフェースを搭載したものを使用。実験に成功した1.5Gbpsというデータ転送は、BSデジタル放送で約70ストリーム、DVD品質の映像で150~300ストリームに相当する


□ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news01/0110/011026.html
□NTT-AT
http://www.ntt-at.co.jp/
□「NTT未来ねっと研究所」
http://www.onlab.ntt.co.jp/jp/index.html
□InterBEE 2001
http://bee.jesa.or.jp/
□NTT
http://www.ntt.co.jp/

水倉 正俊
2001/10/26 20:40

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