情報処理振興事業協会(IPA)セキュリティセンターは、10月のウイルス届け出状況を公表した。届け出総数は1241件と、9月の2238件、8月の2809件と比較して大きく減少したものの、実際に被害にあった件数は283件に上っており依然として高水準な状況にある。
IPAがまとめている届け出件数は、文字どおりユーザーからウイルスを検出したと届けられた件数。このうち、実際にPCに感染した件数を感染実害件数(実害率)として公表している。
10月の実害件数は283件で、9月の510件、8月の592件と比較して減少してはいるものの、依然高い水準にある。とくに、Nimdaに限った場合は実害率が56.3%と過半数を超えており注意が必要だ。
また、Nimdaの場合、1件の届け出で感染したPCの台数が50台を超えたケースが15件、300台を超えたケースも1件報告されており、一度の感染で大きな被害を被る可能性があるという。
10月に届け出のあったウイルスは、全部で49種類。WindowsやDOSに感染するウイルスで届け出件数が多かったのは、順にW32/Sircam、W32/Hybris、W32/Nimda。マクロウイルスではXM/Laroux、X97M/Divi、XM/VCX.Aとなっている。
□コンピュータウイルスの届出状況について(10月分統計データ)
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2001_11.html
□IPA
http://www.ipa.go.jp/
(笠井 康伸)
2001/11/06 21:13
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