ジュピターリサーチは、8月に行なわれたオンライン消費者調査の結果をもとに、日本国内でのインターネット電話利用についての調査報告を発表した。それによるとネットワークのブロードバンド化によって利用者の増大は期待されるが、一般家庭での本格的な普及には課題が多いとしている。
調査報告の根拠となっているのは、「過去1カ月に利用したコミュニケーションツール」という設問の回答結果。メール98%、インスタントメッセンジャー13%に対し、音声と回答したのはわずか5%にとどまった。
ジュピターリサーチのアナリストの分析によると、インターネット電話技術の理解不足もあり、電話機に慣れている消費者が、PCを使って電話をかけることに慣れるまでには時間がかかる。そしてインターネットそのものの利用は定額が浸透しているのに対し、加入電話と同じ従量制の課金に割高感を感じることが原因ではないかと指摘している。
ジュピターリサーチでは、インターネット電話の一般家庭での利用について、金銭的メリットが大きい国際電話などに限定されるとみている。また、オンラインゲームでの音声チャットや、法人利用においては一定の普及がなされるものと考察している。
□調査レポート
http://www.jupiterjapan.co.jp/press/2001_11_09.htm
□ジュピターメディアメトリックス
http://www.jupiterjapan.co.jp/
(森田 秀一)
2001/11/09 21:33
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