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富士通、IPネットワークセミナーを開催

慶應義塾大学 中島洋教授

 富士通は、12月10日、「ビジネスを変革させるブロードバンド・ネットワーク」と題したセミナーを都内のホテルで行なった。

 まず、慶應義塾大学の中島洋教授が「ビジネスを成功に導くブロードバンドネットワークについて」と題した講演を行なった。日本のブロードバンド環境が整備されるにあたり、特に「BtoD」の必要性について力説していた。

 今、環境重視型社会へ移行がはじまっているため、製品寿命が延びてメーカーはモノを売るだけから修理・サポートでお金を得るようなビジネスモデルに変革していく。メーカーは製造業からサービス業へ転換するのだという。そのためには、機器がネットにつながり、収集したデータをサポートに役立てるようなことが必要だとした。中島教授はボイラーのメーカーの例を挙げ「製品にセンサーをつけ、毎日情報を本部に自動的に送ってチェックし、それにもとづいて予防整備をしたところトラブルがなくなり、耐用年数も延びているという。これもネット利用のメリットだ」と説明した。

富士通 武市博明取締役

 富士通取締役でネットワーク事業本部長の武市博明氏は、富士通のブロードバンドへの取り込みを発表した。富士通は、サービス、サービスインフラ、プロダクトにわたって供給しており、ビジネスユーザー、コンシューマの両方にわたってサポートしている。今後の戦略として、「IPv6」「Intelligent」「Photonic」の3つのキーワードを挙げた。

 IPv6に関しては、IPアドレスの枯渇という問題よりも、より多くの機器にアドレスが割り当てられることがメリットだと強調し、現在のIPv4への対処ではなく、積極的につなげていきたいとした。Intelligentでは、ネットワークの制御など。今、インターネットではミッションクリティカルなビジネスから、オンラインゲームまで幅広く使われている。このため、それぞれの用途に合わせてネットワークの帯域を確保したり、制限したりしていかなければならない。つまりポリシーサーバーによってネットワークを制御していくことが必要だとした。

Photonicの概略

 Photonicは、高速化と伝送路の効率的利用の両立のために必要だとした。現在であれば、光ケーブルの通信速度は十分に高速だが、途中のルータのチップの処理速度やメタル部分の限界があり、ボトルネックになる可能性がある。これを多重伝送と組み合わせて、自分にあった波長の光のみを取り込んでしまえば、光のままルーティングが可能になる。この技術を用い、2002年には光スイッチ、2004年には光とIPを融合した超高速ルータを展開するとした。



□富士通
http://jp.fujitsu.com/

正田拓也
2001/12/10 18:10

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