ガートナー ジャパンは、ルータ、LANスイッチ、共有メディアハブの3分野からなるLAN機器市場に関する予測を発表した。それによると、今後1年間市場は低迷し、回復は2003年以降の見込みになるという。

　同社によると、2001年後半から成長が鈍化しているとした上で、国内景気の低迷、高速インターネット上での高収益ビジネス確立の遅れ、地方自治体需要の伸び悩みの3点を原因として挙げている。それにより、LAN機器市場規模は、2001年から2002年への伸びは約1％増という低い成長にとどまる見込みになる。この数値には、国内外の政治・経済環境の変化も含まれる。アメリカ同時多発テロに関しては、国内のLAN市場に直接影響は少ないが、中長期的は国内企業と外資系企業の資本調達に影響を与えるため、設備投資の抑制はLAN機器需要の抑制につながるとしている。

　需要先別では、企業需要の停滞を指摘し、投資削減の影響がLAN機器市場に影響をおよぼす。それが、需要回復の時期を遅らせる原因となると分析した。一方で、インターネット利用者の増加でインターネットのトラフィックも増加し、通信事業者、ISP需要が2003年には回復するとしている。金額的には、ルータは価格下落が激しく、金額ベースでの増加は少なく、新たな需要が見込まれる家庭内ネットワークのハブも単価が低いために市場への金額面の貢献は少ないとした。

■国内LAN機器市場予測
エンドユーザー金額、2000年実績、2001-2005年予測
出典：ガートナー データクエスト（2001年12月）

□ニュースリリース
http://www.gartner.co.jp/press/pr20011220_1.html
□ガートナー ジャパン
http://www.gartner.co.jp/

（正田拓也）
2001/12/20 12:21