トレンドマイクロは、2001年12月のコンピュータウイルス感染被害報告件数マンスリーレポートを発表した。これによると1位はWORM_BADTRANS.Bで被害件数は2830件。11月の報告件数は640件であり件数の急増ぶりがうかがえる。

　被害件数が多かったものは、WORM_BADTRANS.Bに続きWORM_ALIZ.A、MTX、NIMDA、JS_EXCEPTION.GENの順。WORM_ALIZ.Aは11月には788件で1位だったが、12月には207件と沈静化の兆しが見えるという。

　12月にはじめて被害件数の上位に挙げられたウイルスはJS_EXCEPTION.GEN、WORM_ZOHER.A、WORM_GONER.Aの3つ。JS_EXCEPTION.GENはJavaScriptで記述されており、Internet Explorer（IE）とMicrosoft Virtual Machineのセキュリティホールを利用して、IEが起動時に表示するWebページを変更するといった活動を行なう。このウイルスには、特定のWebページをIEに表示させ、ここに置かれている実行形式のファイルをダウンロードし実行を試みる亜種も発見されているという。

　WORM_ZOHER.Aは、NIMDAなどと同様にメールをプレビューしただけで感染するウイルス。WORM_GONER.Aは、OutlookのメールやICQのメッセージに自分自身を添付して感染活動を行なうウイルスだ。

□トレンドマイクロ ウイルス感染被害マンスリーレポート 2001年12月度
http://www.trendmicro.co.jp/virusinfo/monthly_ranking/mvr020110.htm
□関連記事「メールをプレビューしただけで感染するウイルスに新種「WORM_ZOHER.A」」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/12/27/zopher.htm
□関連記事「またもや危険度の高い新種ウイルス「WORM_GONE.A」が発生」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/12/05/virus.htm

（笠井 康伸）
2002/01/10 15:32