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代表取締役社長 井田高次氏 |
平成電電は、8月からADSLサービスを開始すると発表した。アッカ・ネットワークスやイー・アクセスと同様のプロバイダ向けのホールセール方式で営業を行ない、プロバイダー向け月額料金は1200円。エンドユーザーには2000円前後から提供される見込みという。
代表取締役社長の井田高次氏によれば、サービス提供エリアは、全国の人口5万人以上の主要都市約500局舎としており、サービスインの際に、少なくとも東名阪と福岡でサービスを開始するという。また、ISPの展開次第では、サービスインの時点で500局舎で一気に提供する可能性もあるとし、NTTへコロケーションスペースの申込みはすでに行なっていることも明らかにした。
先行して月額料金が1000円と報じられたことについては「1000円でもサービス提供できたが、最初から下げることはないという意見があり、1200円とした」と語り、今後の値下げの余地があることをうかがわせた。また、エンドユーザー向けの料金として「Yahoo! BBよりは安くしたい」と希望を述べた。
実際にサービスを提供するプロバイダについては、中堅以下のプロバイダとして、なかには50万人規模の会員を有するプロバイダと話し合いが進んでいることも明らかにした。また、同社の展開しているプロバイダ「トライネット」からも提供される予定という。
サービスで使用されるADSL回線の規格はG.dmt AnnexC。下りは最大8Mbpsでユーザー宅に設置するADSLモデムの提供方法は、平成電電がOEM調達を行ない、ユーザーへは売り切り方式とすることで検討を進めており、モデムメーカーから見積もりをとっている段階とした。
回線数や売上の目標として、初年度は14万回線、売上45億円、2003年度は75万回線で235億円をめざしているとした。井田社長によれば、損益分岐点は初年度の14万回線で超える見込みという。
サービス開始までのスケジュールは、実際にサービス提供を行なう子会社を5月に設立し、その後、6月に試験サービスを提供、8月には正式サービスとする計画だ。
なお、新しい試みとして、サポートを行なう部門として、“草の根サポート隊”を結成することも発表した。Webサイトなどで個人を募り、資格のようなものを与えてサポート要員となってもらうもの。地域単位で組織していく方針という。
□関連記事「平成電電、ADSL事業に月額1000円の低価格で参入」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/03/26/heisei.htm
□平成電電
http://www.hdd.co.jp/
(正田拓也)
2002/04/10 16:29
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