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シャープ、無線LAN内蔵のMURAMASAなどノートPC新機種

シャープ 情報システム事業本部パソコン事業部部長
川森基次氏

 シャープは5月30日、Mebiusノートの新ラインナップを発表。新製品は最薄部16.6mmの超薄型で人気を集めたノートPC、MURAMASAシリーズの2機種4モデル、A4オールインワンノート1機種2モデル、普及タイプのノート1機種で、全4機種7モデル。価格はすべてオープンプライスだが、店頭予想価格は、CD/DVDドライブ別売・無線LAN内蔵のMURAMASA「PC-MT2-H1W」が25万円前後。6月22日より順次出荷を開始する。


家庭に1台の時代から、ホームネットワークの時代に

 発表会で、シャープ情報システム事業本部パソコン事業部部長川森基次氏はパソコン市場の動向とシャープの戦略を説明。2001年のパソコン市場は企業需要は変わらなかったが、個人需要が大きく落ち込み、出荷台数は前年度比88%の約1069万台だったと市場動向を述べた。しかし「2002年春の時点で、家庭へのパソコン普及率は57.2%。すでに6割近くの家庭にパソコンがあるところまで来た。今後は“家庭に1台”から“個人で1台”の時代になる。したがって、モバイルノートの需要が増加し、また家庭内に複数台のパソコンがあることから家庭内ネットワークが普及するだろう。また、家庭内ネットワークのためのホームサーバの需要が新たに出てくる」。シャープではこうしたトレンドを踏まえた製品開発を行ない、今後サブマシンとしてモバイルに特化したノートPCや、ホームサーバPCの製品化にも取り組んでいくと述べた。

 また、無線LAN機能を今回の製品のうち上位機3モデルに搭載しているが、川森氏は、2001年には67万台、2002年に124万台と毎年約200%成長し、2007年には2786万台との無線LAN製品出荷台数予測を紹介。今年3月の時点で約100カ所だったホットスポットも年内には5000カ所まで増える見込みという数字を挙げ、「“パソコンは1人1台”で“家庭内ネットワーク”が必要となる時代に移行しつつあり、無線LAN機器の需要は今後大きく増大する」と、無線LAN対応をさらに強化していく考えを述べた。

パソコンの家庭への普及率は50%を超え、今後は「1人1台」に 無線LANの国内出荷台数予測。2007年まで、毎年およそ200%成長の見込み
発表の新機種にはシャープ独自のユーティリティ「ブロードバンドチェンジャー」がプリインストールされ、ボタン1つでネットワーク設定を切り替え可能 モバイルを意識したMURAMASAの超薄型MTシリーズは、無線LAN、CFtype2のPHSカード、有線LAN/モデムなどあらゆる接続方法をカバー


無線LAN内蔵は3モデル、オプションでの対応も

Mebius MURAMASA「PC-MT2-H1W」

 新機種は、MURAMASAシリーズのうち、最薄部16.6mmで重量約1.39kgのMT2シリーズはCPUに低電圧版モバイルPentium III 866MHz-Mを採用.。HDD 40MB、メモリは標準256MB(最大512MB、PC-133対応)、12.1インチTFT液晶(1024×768ドット表示)を搭載する。無線LAN内蔵の有無で2モデルが設定され、無線LAN内蔵の「PC-MT2-H1W」が店頭予想価格25万円前後、無線LANはオプション対応の「PC-MT2-H1」が同24万円前後。OSはいずれもWindows XP Professionalを搭載する。

 MURAMASAシリーズでCD-R/RW兼DVD-ROMドライブを内蔵したMV1シリーズは、無線LAN内蔵の「PC-MV1-C1F」がCPUにモバイルCeleron 1GHz-Mを搭載、OSはWindows XP Proを採用。無線LANにオプション対応の「PC-MV1-C1E」はCPUにモバイルCeleron 1GHzを搭載、OSはWindows XP Homeを採用した。店頭予想価格は23万円前後。HDD 40GB、メモリ標準256MB(最大768MB、PC-133対応)、12.1インチTFT液晶(1024×768ドット表示)は両モデル共通。重量はいずれも約1.67kg(ウェイトセーバー装着時)、最薄部約25.4mm。

 また、シャープではこれまでMURAMASAシリーズ向けにWeb上から申込みでき、ピックアップ&センドバックによるメモリ増設サービス、無線LAN増設サービスを行なっていたが、7月から新たにPC-MT1シリーズを対象として大容量HDDの換装サービスと、PC-MT1/MT2/MV1シリーズを対象とした英語キーボードへの換装サービスを開始する。

 30日に発表された機種はこのほかに、オールインワンタイプで15インチTFT液晶を搭載し、Pentium 4 2AGHzを採用したPC-GP2シリーズ2機種と、12.1インチTFT液晶とCD-R/RW兼DVD-ROMドライブを搭載した普及タイプのノート「PC-CB1-C7」。PC-GP2シリーズで無線LAN内蔵の「PC-GP2-C1W」が店頭予想価格29万円前後、無線LANはオプション対応の「PC-GP2-C1M」が同28万円前後。普及タイプの「PC-CB1-C7」は同16万円前後が見込まれている。


シャープショールームでは無線LAN接続サービスも提供

 発表会後には、シャープ東京市ヶ谷ビル1階のショールーム利用できるホットスポットサービスも紹介された。利用できるのはNTTコミュニケーション(以下NTT Com)の無線LANサービス「ホットスポット」で、IEEE 802.11bに対応する。NTT Comは一部のホテルなどですでにIEEE 802.11aにも対応を始めているが、シャープのショールームに設置している無線LANアクセスポイントもすでにIEEE 802.11aにも対応するもので、夏ごろにはIEEE 802.11aも利用できる見込みだという。NTT Comは無線LANサービスでは先駆けで、5月15日から正式サービスを提供しており、月額利用料金は1600円の定額制。WEPキーの設定や利用するためのIDが必要だが、USB認証キーなどの特別なハードウェアや、専用ドライバなどのインストールは必要としない。

新機種を手に取って確かめられるシャープのショールーム。NTT Comの「ホットスポット」無線サービスが導入されている シャープのショールーム内に設置された無線LANアクセスポイント。IEEE 802.11bでサービスしているが、アクセスポイント自体はIEEE 802.11aにも対応済み


□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/020530-2.html
□Mebiusアップグレードサービスのニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/020530-3.html
□シャープ
http://www.sharp.co.jp/
□「ホットスポット」ホームページ(NTT Com)
http://www.hotspot.ne.jp/

工藤ひろえ
2002/05/30 17:36

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