シマンテックは8月度のウイルス被害ランキングを発表した。1位は相変わらずKlezだが、シマンテックでは、4年前に発見されたウイルス「W95.CIH」がKlezによって感染を広げているとして注意を呼びかけている。
国内のウイルス被害では、1位がW32.Klezで8月の被害件数は1228件。2位はVBS.Loveletter.A(144件)、3位にTrojan Horse(39件)となっている。このほか被害件数の増加が目立つものでは5位のMacro.srcや前回26位から9位となったW95.CIHが挙げられる。
また、ワールドワイドのランキングでも、W32.Klez(4万1057件)が1位で、2位のJS.Exception.Exploit(5306件)を大きく引き離している。こちらでも国内と同様に、W95.CIHの被害は増加しており、前月の16位から7位に順位を上げている。
今回の結果について、シマンテックは、W95.CIHの被害が目立ったことに注目している。このウイルスは1998年6月に発見、別名「チェルノブイリ」とも呼ばれ、パソコンを起動できなくするほどの破壊力を持っている。ネットワークを介した感染は行なわないが、Klezのようなネットワーク感染型に付着して感染を広げているという。また、9月は2001年米国で同時多発テロが起こった月。昨年はNimdaなどが次々と出現したこともあり、このタイミングに合わせてウイルスによる攻撃が起こる可能性も挙げている。
□ニュースリリース
http://www.symantec.co.jp/region/jp/news/year02/020905.html
□関連記事:シマンテック、7月の「月間ウイルス被害ランキング」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2002/08/05/syman7.htm
□シマンテック
http://www.symantec.co.jp/
(正田拓也)
2002/09/05 12:42
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