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iLuv-i180WHTとiPodで、お手軽録画&どこでもムービータイム!


iPodのHDDに直接映像を録画できるiLuv-i180WHT。直販サイトの価格は19,800円。本体サイズは110×110×27mm(幅×奥行×高)で、重量は270g。コンパクトですっきりしたデザインが印象的だ
 現在、30GBと60GB、80GBの3モデルが存在する動画再生対応の第5世代iPod。最近ではPodcastingの人気もあり、iTunes経由で好きな動画コンテンツをダウンロードしている方も多いだろう。だが、中にはiTunes Storeや音楽CDから楽曲を取り込む程度で、動画プレーヤーとして活用していないという方もいらっしゃるのではないだろうか。

 実際に、iPodで手元にある動画を見ようと思ったら、映像データをPCに取り込む→iPod用に変換する→iPodに転送するという手順が必要となる。これらは慣れた人にはなんてことない作業でも、不慣れな人には面倒以外のなにものでもないだろう。そんなときに役立つのが今回ご紹介するicube Marketing Japanの「iLuv-i180WHT」なのである。


ボタンを押すだけでiPodにダイレクト録画!

iLuv-i180WHTにiPod(写真は30GBモデル)をセットしてみたところ。あいにくブラックだったため、少々見栄えがしないかもしれないが……。黒いiLuv-i180があっても良いかもと感じた
 今回取り上げるiLuv-i180WHTは第5世代Podに対応し、テレビ、HDD/DVDレコーダ、DVカメラ、VHSビデオデッキなどから出力される映像を、最大640×480ドットという解像度で、PCを経由せず直接iPodにリアルタイムで録画できる製品。録画モードは付属の管理用ソフトである「i180 Setup」で変更でき、1回あたりの録画時間は最大6時間になる。

 操作は至ってシンプル。本体をAV機器にコンポジット、あるいはS映像ケーブルで接続したら、iPodをセット。あとは録画したい番組を再生すると同時に、[REC/STOP]ボタンを押すだけだ。途中で録画停止したいときは再度[REC/STOP]ボタンを押せば良い。録画時間を延長したくなったら、延長時間を[TIMER]ボタンを押しながら、30/60/120/180分の4モードから切り替え、いずれかを選択した時点から選択時間分延長されるという仕組みだ。また、ビデオ信号が入ると同時に録画を開始するスタンバイ録画機能もある。録画中は充電も行なわれるので、バッテリ残量の心配も不要だ。

 データは「ビデオプレイリスト」に保存されるため、[ビデオ]→[ビデオプレイリスト]→[iLuv]→iLuv*****、もしくは[ビデオ]→[ムービー]→iLuv***** で再生する。iPodに保存されたデータは、i180 Setupを使ってPCのHDDにバックアップできる。拡張子は.mov(MPEG-4 SP)で、QuickTimeで再生可能。つまり、iPodをセットしてボタンを押すだけで、iPodでもPCでも視聴可能な番組録画が可能ということになる。PCのスペックも、HDDの残量も、初心者にとって理解が難しいコーデックの話も気にする必要がないのである。


iLuv-i180WHTのフロント部。録画用ボタンとタイマー用ボタンで2つで操作を行なう。動作状況はLEDの色と組み合わせで判断する iLuv-i180WHTの背面。電源、S映像端子、コンポジット端子のみ。最近のハードウェアなら必ずUSBポートがありそうだが、PCと直接接続しないので不要なのだ

パッケージに含まれるのは本体、AC電源アダプタ、AVケーブル(1.5m)、CD-ROM、クイックスタートガイド、ドッキングアダプタ(30GB、60GB)。80GBモデルは60GB用アダプタが併用可能。なお、S映像ケーブルは別途用意する必要がある i180 Setup画面。録画モードや時間、タイトル名やバックアップ、ファームウェアのアップデートが行なえる。対応OSはWindows XP/2000

録画の前に必ずしておきたいこと・知っておきたいこと

 簡単操作で録画できるためすぐに試してみたくなるのだが、以下を確認しておこう。

・iTunesとi180 Setupのバージョンを最新に!

 iTunesがバージョン7にアップデートされたことに伴い、i180 Setupもファームウェアがアップデートされた。最新データはiLuv公式サイトからダウンロードできるので、ぜひチェックしてほしい。ファームウェアのアップデートは、最新のi180 SetupからデータをiPodに保存し、iPodをiLuv-i180WHTにセットしなおすだけで良いから、こちらも手間いらずである。

・iTunesの設定は「音楽とビデオを手動で管理する」

 録画する前に必ずやっておきたい操作がある。それはいったんiTunesとiPodを接続し、「音楽とビデオを手動で管理する」にチェックを入れておくことだ。これを忘れると、iTunesに接続したとたん自動アップデートが作動し、iTunesに存在しない録画データがきれいさっぱり消えてしまうので注意しよう。

・録画モードの選択
初期設定時は標準(320×240ドット、帯域1Mbps、最大230分)が選択されている。用途に応じて適切なモードを設定する。


忘れずに設定したいナンバー1がこちら。「音楽とビデオを手動で管理する」にチェックし忘れて録画すると、iTunesに接続したとたん悲しいことになる iPodで楽しむなら標準320×240ドットで十分。PCでも楽しみたいなら標準の640×480ドット以上の解像度がオススメ!

最大録画時間とファイルサイズの確認も「i180 Setup」で行なう
・最大録画時間との確認

 録画時にタイマーを設定した場合はその時間に準じるが、タイマー設定をせずに録画を開始した場合は、i180 Setupの[録画]→[最大録画時間]の設定時間まで録画する。時間は録画モードにあわせた最大時間の範囲で、30分から1分刻みで変更することができるため、長めのビデオ録画で、タイマーに該当時間がないというときはここで設定しておくと便利だ。

 万一、余分なものまで長々と録画してしまったという場合は、いったんPCにバックアップし、QuickTime 7 Proなどで編集すると良いだろう。

・ファイル名の変更

 初期設定でのファイル名は「iLuv+連番」となるが、これでは再生時に選びにくい。録画が完了したらiTunesに接続しなおし、適宜ファイル名を変更しておくと良い。

・録画したら必ずバックアップを!

 前述の通り、最初に「音楽とビデオを手動で管理する」に設定しても、あとで自動更新に変更してしまうこともありうる。そんなときのために、録画が終了したら速やかにバックアップすることをオススメする。また、バックアップ前にファイル名を適切な名称に変更しておくと、ハードディスクに保存したときもわかりやすくて良いのだ。


初期設定では「iLuv+連番」というファイル名になる。都度個別のファイル名をつけられないので、iTunes経由で直接iPod上の録画済みファイル名を変更したほうがわかりやすい バックアップは付属の管理ソフト「i180 Setup」で行なう。保存先のフォルダは任意。Mac用のi180 Setupは、記事執筆時点で準備中だった

録画してみよう!

本体にiPodをセットしたら、[TIMER]ボタンを押して録画時間を30分に
 余談だが、筆者のTVは20年モノであり、目下通常のアナログ放送も受信しない始末。しかし、ケーブルテレビに加入しているため、ケーブルテレビのセットトップボックス(STB)を経由してテレビを楽しんでいる。早速、STBとiLuv-i180WHTをコンポジット接続し、見たいチャンネルを選択。録画時間を30分にセットして、[REC/STOP]ボタンを押す。やがて設定時間通りに録画は終了し、結果は見事なまでに成功! ボタンを押しただけでiPod内に録画できてしまった。VHSテープもDVDに保存しておいた映像も、同様の手順で録画完了。なお、コピーガードされている映像の録画はできない。


[REC/STOP]ボタンを押して、録画開始! あとはおまかせ……

録画が終了したら、[ビデオ]→[ビデオプレイリスト]→[iLuv]→録画タイトルを選択し、再生してみる バックアップすることで、iPodと同じものをPCでも楽しめる。あくまでも参考値だが、今回標準の640×480ドットで30分録画したときのファイルサイズは340MB弱だった

非常にシンプルな機能だが、1度使うと手放せないかも

 放送中の番組をわざわざiPodへ? 普通に見れば? と思うかもしれないが、TVの前に座っている時間が惜しいこともある。これがiPodへ録画できるなら、どこでも見られて便利になるというわけ。もちろん、布団の中でも視聴できちゃうのだ。旅行好きの方なら、iLuv-i180WHTを充電器代わりに携帯し、ついでに出先のローカル番組を録画してコレクションするなんて使い方もありかもしれない。

 放送中の番組を録画するだけでなく、録画済みの映像をiPodで持ち出すにもiLuv-i180WHTは便利だ。もちろん、それは「番組」でなくても良い。VHSテープやDVDに保存された思い出の映像でも良いのだ。それらをiPodで持ち歩けるようになるというのは、非常に楽しいことではないか! さらに、営業マンなら営業用PRビデオからiPodに映像を保存し、客先で見せるなんてことも可能になるのである。リアルタイム録画になるため、保存には再生時間分だけかかるが、録画ステップが楽な分精神的負担は少ないし、PCへの負荷やHDD残量を気にする必要もない。懐かしい映像をいつでも携帯したい、過去の資産を活用したいという方はぜひ試してみてほしいアイテムだ。


関連情報

URL
  製品情報
  http://iluv.jp/products/pdt_view.php?pdtcode=i180wht
  iLuv.jp
  http://iluv.jp/


(すずまり)
2006/09/27 10:51
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