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スカイプ経由でテレビが視聴できる! 「いつでもTV II for Skype」
ノバック「いつでもTV II for Skype」の標準価格は12,800円。OSはWindows XP SP2以降とMCE2005に対応
ノバックの「いつでもTV II for Skype(NV-LF2010)」は、単なるパソコン用テレビチューナーではない。自宅などのアンテナで受信したテレビ放送を転送、遠く離れた場所で視聴できるというロケーションフリーなテレビ視聴システムなのだ。
ある程度の速度でインターネットに接続できさえすれば、いつも自宅で楽しんでいるスポーツ実況やイベント中継、ニュースなどを、リアルタイムに、しかも遠く離れた場所で視聴できるのである。
映像を取り扱うというとなんだか難しそうにも思えるが、「いつでもTV II」はP2P電話「Skype(スカイプ)」のビデオチャット機能を利用することで、手間がかかる設定の一切を省いているのが大きな特徴。パソコンに接続したカメラとマイクのかわりに、アンテナで受信したテレビ放送、AV機器からの映像・音声をビデオチャットに載せてしまうという、非常にユニークな方式を採用しているのである。地域の放送をダイレクトに受信するワンセグチューナーとは少々方向性が異なるアイテムだ。
本体は重量が約260g。大きさは、ポータブルタイプのDVD/CDドライブユニットほど。色は少しだけベージュがかったパールホワイト。柔らかい曲線で構成された四角形で、サイド部にはくびれがあり、なんとなくソファの背もたれに置いてあるクッションを思わせるデザインだ。
コンパクトなUSBプラグ一体型ワンセグチューナーが流行していることもあり、近頃のパソコン用テレビ関連機器としては大柄に見えるだろう。しかし、スペースに余裕があるため、RF入力端子に加えて、コンポジット入力端子やS映像端子を備えており、外部の映像機器を接続できるのが大きな特徴となっている。また、カードサイズのリモコンが付属していて、据え置き型として使い勝手の良い製品に仕上げられている。
なお、合わせて発売された「いつでもTV for Skype」も同じく、スカイプのビデオチャット機能を利用してテレビ視聴が可能。いつでもTV II for Skypeは同製品と比較して、据え置きタイプで外部入力に対応した点やリモコンが付属する点が大きな違いになるので、利用シーンに応じて製品を選ぶと良いだろう。
本体はサイズが176×134×31mm(幅×奥行×高)、重量が約260gと据え置きに適したサイズ。リモコン、USBケーブル、コンポジットケーブルが付属する
テレビアンテナからの入力に加え、外部機器からの入力が可能。接続はお馴染みのコンポジット入力とS映像入力に対応する
フロントパネル左端には、パワーインジケータランプと丸いリモコン受光部。続いて、外部機器と接続するコンポジット入力端子、S映像入力端子が並んでいる。リアパネルにはパソコンに接続するUSB端子とテレビ用アンテナを接続するRF入力端子。電源はパソコン側のUSBポートから供給するバスパワーを採用しており、ACアダプタなどは必要ない。
フロントパネルの左端にはグリーンに輝くパワーインジケータ。その隣はブルーのカバーがかかったリモコン受光部だ
コンポジットやS映像入力端子は丸い穴の中に埋め込まれるような形で取り付けられている。非常に滑らかな外観である
リアパネルはフラットですっきりしたデザイン。左がUSBポート、右がTVアンテナからのケーブルを接続するRF入力端子
上面と底面には多数の穴やスリットが設けられている。長時間の連続使用に耐えられるよう、放熱を考えたものだろうか
底面に滑り止めはないが、四隅に取り付けスペースのようなくぼみがある。必要なら粘着式のゴム足などを貼り付けてしまえば良いだろう
付属の薄型リモコンユニット。表記はアルファベットのみだが不自由はないだろう。電源はCR-2025ボタン型リチウム電池
普通のビデオチャットと同じように「いつでもTV II」を接続したパソコンを呼び出すと、テレビ放送の映像が映し出される
「いつでもTV II」を利用する場合、基本的に2台のパソコンが必要になる。自宅などに設置して映像を送り出すためのホスト用パソコンと、離れた場所からホストパソコンにアクセスして映像を見るためのクライアント用パソコンだ。とは言っても、クライアント側はスカイプのビデオチャット機能で映像と音声を再生するだけなので、「いつでもTV II」自体はホスト側だけに接続すれば良い。
設定はビデオチャット用のWebカメラとほとんど変わらない。すでにスカイプを利用しているのであれば付属のCD-ROMからドライバソフトをインストールし、使用するデバイスを変更するだけ。受信チャンネル設定などは自動化されているので手間はかからない。面倒があるとすればホストパソコン用にスカイプのアカウントを用意しなければならないという点だが、これはスカイプのユーザーなら1度は行なっている作業なので障害にはならないだろう。
ホスト側での作業を済ませてしまえば、あとはクライアント側から普通のビデオチャットでホスト側のSkypeを呼び出すだけ。接続後、ビデオ表示ウィンドウに映像が表示され、自宅と同じようにテレビ放送を楽しむことができる。普通の通話と同じでは不特定多数のユーザーに映像を見られてしまうのではないかという不安があるだろうが、この点もスカイプなら安心だ。ホストパソコン側のコンタクトリストにクライアント側のアカウントを登録し、無関係の着信を拒否してしまえば良いのである。
ビデオチャット機能を利用しているためか、動きの少ない映像ならウィンドウを拡大しても画質の低下は起きにくいようである
付属ドライバをインストール後、スカイプのオーディオ入力設定とビデオ設定を変更する。この点は普通のWebカメラと変わらない
視聴中はテレビ視聴時と同様に、チャンネルや入力機器をクライアントパソコンからリモートコントロールすることができる。チャンネルを切り替えるにはスカイプの文字チャット機能を使って、例えば「##1#」というように「##」と「#」の間にチャンネルの数字を挟んだメッセージを送信する。
入力機器選択も同様、「**66*」と送信することでテレビチューナー、コンポジット入力、Sビデオ入力へと切り替えが可能だ。メッセージを送り出してから実際に切り替わるまで少々タイムラグがあるが、リモートコントロールとしては不便のないレベルである。
録画機能や静止画キャプチャ機能を備えた視聴用ソフトウェアが付属しているので、「いつでもTV II」をホストパソコン用のテレビチューナーとして利用することも可能。予約録画などには対応していないが、作業の合間、手軽にテレビを楽しむには十分と言えるだろう。
すでにお気づきかと思うが、「いつでもTV II」を文字通り“いつでも”使えるようにするには1つ条件がある。ホスト側が常にスカイプの着信を受け付けるようにしておかなければならないのだ。つまり、ホストパソコンの電源が自動的に切れるような設定は解除する必要がある。
近頃のパソコンは高度な電源管理機能を搭載している上、長時間の連続稼働に耐えられる機種が多いので、短期間家を空けるだけなら問題はない。しかし、海外旅行や遠隔地への出張時に使いたい場合、長期間に渡って電源を入れたまま放置するのは抵抗があるという人も少なくないかもしれない。もちろん、WOL機能を利用した操作、同居の家族がいれば電源のオンオフやトラブル時の再起動を頼んでしまえば良いし、1人暮らしでもパソコンを含めた全システムを実家や友人に預けるなど、対策はいくらでも考えられるのだが。
地域ごとに異なるチャンネルは自動的にサーチ、設定される。内蔵チューナーはNTSC方式とPAL方式に対応している
ホストパソコンで「いつでもTV II」の映像を見るための視聴ソフトが付属。日本語化されていないが、操作は標準的でわかりやすい
ノバックが用意している視聴テストページ画面。ホストパソコンは東京と台湾のタイペイに置かれているようだ
肝心の画質は通信状態に依存するので評価が難しいところだが、筆者個人としてはパソコン用ワンセグチューナーと同じレベルという印象だ。ただ、映像の鮮明さは「いつでもTV II」のほうが上回っているように思えた。全画面表示など、大きく引き伸ばしたときでも粗さが目立たないのだ。
反面、動きの速い映像では妙にカクカクとした動きになってしまう場合がある。これは「いつでもTV II」自体の問題というよりはスカイプの映像表示機能によるものだろう。本来はユーザーの表情を伝えるためのビデオ通話である。通信状態が悪く、画質を落とさざるを得ない場合、動きの滑らかさより鮮明さを優先するよう調整されていると考えるのが自然なのではないだろうか。
マニュアルによると、通信状態が良ければ最大で15fps相当、つまりワンセグと同等のフレームレートは確保できるとのこと。スムーズとは言えないまでも、スポーツ中継で不満のないレベルは期待できるだろう。音質についてはスカイプ自体がFM放送並みを謳っているだけあり、申し分ないといって良さそうだ。なお、発売元のノバックでは
視聴テストページ
を用意しているので、こちらで実際に確認してみることをお勧めする。
自宅でいつも見ているテレビ放送が他地域で見られるということは、「いつでもTV II」の設置場所さえ確保できれば遠く離れた地域の放送も好きなように見られるのではないだろうか。たとえば、日本にいながらにして海外のテレビ放送をリアルタイムで楽しむといった利用法だ。
製品ホームページの情報には「いつでもTV II」に内蔵されているチューナーはNTSC方式のほか、PLA方式にも対応すると記載されている。つまり、日本と同じNTSC方式のテレビ放送を採用するアメリカやカナダ、あるいはPAL方式を採用するイギリスやドイツといった国なら正常に動作する可能性が高いのだ。
「いつでもTV II」自体の動作保証は日本国内に限られているが、前述の視聴テストページでは台湾のタイペイにホストパソコンが置かれており、そこで受信した映像を見ることができる。残念ながらフランスや中東地域などで使われているSECAM方式には対応していないようだが、相当数の国の放送が受信できるのは、この製品の大きな魅力と言えるだろう。
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URL
製品情報
http://www.novac.co.jp/products/hardware/vp-skype/nv-lf2010/index.html
ノバック
http://www.novac.co.jp/
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2007/02/07 11:00
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