大きな話題になることはないが、新製品がリリースされるたびに着実に進化するのがUSBハブだ。今回は、エレコムの新ラインナップの中から、ユーザのカユいところに手が届きそうな2製品をご紹介しよう。
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U2H-FC014Sシリーズ。実売価格は3,580円。本体色はホワイトのほか、ブラック/ブルー/シルバーを用意
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U2H-FC024Sシリーズ。実売価格、本体色ともにU2H-FC014Sシリーズと同等だ
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■ PCがシャットダウン状態でも給電が可能な「U2H-FC014Sシリーズ」
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本体はスティック状。4つのポートは向かって左側の面に配置されている
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まず最初に紹介するのは、「U2H-FC014Sシリーズ」。この製品は、接続するPCがシャットダウンした状態でも、付属のACアダプタを経由して、USBポートに電源を供給できるのが特徴だ。
例えば、iPodをPCに接続していて、iTunesの同期作業は終了したものの、充電はいまだ継続中、といったケースは良くある。曲の同期が終わったからといってPCの電源を落としてしまうと、iPodの充電が不完全なままになってしまうというわけだ。
こうした場合でも、本製品を中継してiPodを接続していれば、PCの電源を切ったあともそのまま充電が継続できる。同様に、USBポート経由でケータイなどを充電中であっても、気兼ねなくPCの電源を落とせるというわけだ。また、集中スイッチを備えており、ACアダプタからの給電を一括カットすることもできる。
ちなみに、PCとはいっさい接続せずに、純粋にACアダプタだけを接続した状態でも、問題なく充電が行なえた。つまり、家庭用電源をUSBに変換するアダプタとしても使用が可能で用途は広そうだ。
USB規格の登場から10年あまり、USBを使った給電に対応した製品は、PC周辺機器に限らず一般的な存在になりつつある。今回の製品を受けて、他のUSBハブ製品にも本製品のような機能が搭載されることを期待したい。
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デバイスを接続した状態。左右のポート間隔はやや狭め
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集中スイッチを装備。ACアダプタからの給電を一括でカットしたい場合に便利
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■ タテ置きスタンドが付属した「U2H-FC024Sシリーズ」
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スタンドを使って縦置き設置した状態。やや上を向く角度にセットされる。ポートは前面×3、背面×1ポートという構成だ
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もう1つの製品は、「U2H-FC024Sシリーズ」。こちらの特徴は、本体をタテに置けることだ。USBハブの黎明期にはこうしたスタンド機構のついた製品は珍しくなかったが、コストダウンのあおりを食ったのか、最近ではすっかり姿を消してしまった。
また、ハブや切替器というアイテム自体、タテ置きにしにくいという問題もある。本体が軽すぎて、操作のたびに本体を手でホールドしなくてはいけないからだ。メタル筐体でズッシリしている製品が揃うKVM切替器ですら、タテ置きの製品はヨコ置きに比べ、何かと使いにくかったりする。需要は確実にあるものの、限られたコストと機構の範疇においては、実現はなかなか困難というわけだ。
本製品でも、抜き差しの際は最低限手を添える必要はあるものの、USBハブ黎明期の製品と比べると付属のスタンドは安定しており、非常に使いやすいと感じる。さすがに4ポート全部にケーブルを装着した状態だと、ケーブルに引きずられて倒れることがないとも言えないが、スタンド自体に重りが内蔵されており、単に機構としてのスタンドを装備しているだけの製品とは一線を画す出来だ。
また、前面3ポート+背面1ポートという構成もよく考えられている。用途にもよるが、4ポート全部が本体前面にあるというのは、なにかと使いにくいものだ。本製品のようなポート構成であれば、抜き差しの機会が多いUSBメモリやワイヤレス機器のレシーバは前面に、常に接続したままのプリンタは背面に、といった具合に使い分けができる。長いケーブルを背面に逃せるというのは、デスク周りをスッキリさせる上で非常にありがたい。
加えて、スタンド自体の角度が若干上を向いているため、例えばUSBメモリを抜き差しする場合でも、本体をわざわざ持ち上げるといった手間がかからない。ヨコ置きタイプのUSBハブは机の上で収まりが悪くて困る、という人におすすめできる製品だ。
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背面から見た図。電源ジャックが最下段にあるため、安定性は高い
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スタンドを外した状態。当然ながら、横置き状態でも使用できる
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■ URL
U2H-FC014Sシリーズ 製品情報
http://www2.elecom.co.jp/cable/usb-hub/u2h-fc014s/
U2H-FC024Sシリーズ 製品情報
http://www2.elecom.co.jp/cable/usb-hub/u2h-fc024s/
エレコム
http://www2.elecom.co.jp/
(山口真弘)
2007/09/05 11:22
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