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クルマの中でパソコンを使う! サンコー「クルマDESK」
ワゴン車やラグジュアリー車のような広々とした後部座席ならともかく、普通の車の中、特に運転席に座った状態でパソコンを扱うのは難しい。筆者自身、パーキングエリアなどに車を停めて助手席の座面にパソコンを置き、操作することはあるが、上半身をひねった状態で低い位置にあるキーボードを打つのは相当に疲れる作業である。また、座面に置いた状態では走行時に落下する恐れがあり、使用後はその都度に安全な場所に移動させなければならないのも面倒だ。
しかし、こうした不便を解消するアイテムが存在するのである。サンコーから発売されている、その名も「クルマDESK」。車の中でノートパソコンを使いたいユーザーのためにデザインされたミニデスクだ。この上にパソコンを載せてしまえば、操作しやすい位置に固定できる上、走行前にケースやバッグへとしまい込む手間も省けてしまう。もちろん、走行中にドライバーがパソコンを使うのは論外だが、車で移動する機会が多いユーザー、特にカーナビ代わりにGPSレシーバーと地図ソフトを組み合わせたパソコン用のナビゲーションシステムを使うユーザーには、打ってつけの製品と言えるだろう。
サンコーのクルマDESK。ヘッドレストのポールに固定するアームが付いた車載用パソコンデスク。直販価格は7,980円
デスク面は横365mm、縦255mmのコンパクトサイズ。A4クラスのノートパソコンがぴったりと載せられる広さである
サイドサポートがあるバケットシートの場合、横向きで安定させるにはクッションを挟み込むといった工夫が必要かも知れない
クルマDESKは少々変わった形状をしている。脚はなく、代わりにデスク面となるボードから30cmほどの湾曲したアームが伸びているのだ。このアームの先端をヘッドレストのポールに取り付け、斜めに吊り下げるような形で固定するのである。この状態ではボードの端がシートの背もたれに押し付けられるため、デスク面は安定する。ちょうど壁面に取り付ける片持ち棚のような構造である。
取り付けは非常に簡単。まず、アーム先端のクリップでヘッドレストのポールを挟み込む。次に2カ所のナットをある程度締め付けて角度を調整したあと、レバーを倒して固定すれば終了だ。ドライバーやレンチといった工具は一切不要。ポールの径が合いさえすれば、ものの2、3分で終わる作業である。
アームの先端部とボードの接合部は自由に動かせるので、少々角度をつけて運転席側に向けるといったアクロバティックな設置も可能となっている。背もたれの裏側に取り付け、後部座席で使用するのも良いだろう。デスク面は横365mm、縦255mm。A4サイズのノートパソコンが余裕で置けるサイズである。素材や重量は明記されていなかったが、黒く塗装されたアルミニウムと思われる金属製で非常に軽量だ。
ヘッドレストのポールに固定してデスクを支えるアームの接合部は上下左右自由に角度を調整できる
角度調整はナットで軽く締めつけた上で、レバーを倒して固定する方式。工具などは必要なく、スペースが限られた車内でも扱いやすい
この部分でヘッドレストの支柱を挟み込む。デスクの角度調整と同じく、ナットとレバーを併用する簡単で確実な固定方式だ
継ぎ目のない一体成型されたアルミ製の固定レバー。力がかかる部分だけに非常に頑丈なパーツが採用されている
ヘッドレストポールの固定位置を調整するスペーサーとデスクにパソコンを固定するベルクロ付きのベルトが付属する
車の中に積んだノートパソコンにとって最大の脅威は、やはり落下だろう。いくら安全運転を心がけていても、やむをえず急ブレーキを踏んだり急ハンドルを切らなければならない事態も起こりうる。固定されていない品物はどこかに吹っ飛んでいってしまう可能性があるのだ。そうなった場合に、パソコンなどの精密機器なら、ただでは済まないだろう。
クルマDESKでは、デスク面の手前端が上に向けて折り返され、この部分がストッパーとなって上の品物が滑り落ちるのを防止しているが、さらにもう1つ、伸縮性があるベルクロ付きのベルトが付属している。これでキーボードとディスプレイとの接合部あたりを縛り付けるように固定するのだ。言ってみれば、ノートパソコン用のシートベルトである。単純だが効果はなかなかのもの。ディスプレイを開き重心が高くなった状態でも簡単には動かなくなる。
車中という狭い空間で使う製品だけあって、あちこちに発泡ウレタン製のクッションや硬質ゴム製のパッドが取り付けられている。伸ばした手が角に当たって傷つく恐れはないし、シートの生地や車の内装、パソコン自体を痛める心配もないだろう。
また、意外に便利なのがジュースホルダーだ。ファーストフード店のドライブスルーなどで購入した飲み物の紙コップを入れておくため、デスク面に直径70mmほどの穴が空けられているのである。もっぱら缶コーヒーを愛飲する筆者は、飲み物ではなく空の紙コップを挿し込み、そこに小銭やレシートの類を放り込むことにした。ダッシュボードのコインホルダーやカップホルダーより手が届きやすい位置にあるため、非常に使い勝手が良いのである。
助手席にクルマDESKを取り付けるとパソコンが高い位置にくるため、運転席から上体をひねった体勢でも快適に操作できる。安定性もノートパソコンのキーボードをタイプしたり、タッチパッドなどのポインティングデバイスを操作するには問題ない。メモを取ったり、あるいは地図を広げるといった用途にも十分役立つだろう。背もたれの裏に取り付けて後部座席に座れば、ちょっとしたライティングデスクとしても利用できそうである。
耐荷重は7kg。相当に頑丈な作りなので、通常のノートパソコンなら余裕で支えることができるだろう。どちらかというと載せる品物の重量よりも取り付けるシートによる制約のほうが大きそうだ。デスク面の端を支える背もたれのクッションが柔らかいと、パソコンを衝撃から守れる反面、十分な安定性が保てないかもしれないのである。
また、背もたれの横が前方に張り出したサイドサポート付きのシートではデスクの向きが限られてしまうことがあるし、特殊な形状をしたヘッドレストの支柱、あるいはスポーツ車などに搭載されているバケットシートなどには対応できない可能性もある。人が快適に座れるようデザインされたシートに、いわば間借りする形で取り付けるのだから、ある程度制限があるのは仕方ないことなのかもしれない。
デスク面はアルミニウムと思われる金属製だ。黒く塗装されているので窓ガラスへの映り込みが少なく、運転の妨げにならない
正面から見て左奥にあるカップホルダー。デスク面に直径70mmほどの穴が空けられているだけだが、思いのほか役に立つ
助手席に取り付けてみる。シートを前後に動かしたり、リクライニングの角度を変えることで、ある程度の位置調整が可能だ
ジュースホルダー。筆者は空の紙コップを挿し込み、駐車場などで受け取るレシートや釣り銭を入れるのに使用していた
クルマDESKの直販価格は7,980円。前述したベルクロ付きのベルトとヘッドレストのポールに取り付けるスペーサーが付属している。ちなみに、同じサンコーが販売している「
クルマDEチャージャー
」もドライバーには気になる製品なのではないだろうか。
こちらはシガーライターソケットからノートパソコンの電源を供給するユニットだ。電圧調整が可能なだけでなく、8種類のプラグが付属しており、機種を問わず対応できるのが特徴となっている。車内でパソコンを使う機会はなくても、移動中に充電するなど、なにかと用途が広そうなアイテムである。
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URL
製品情報
http://www.thanko.jp/cardesk/
サンコー
http://www.thanko.jp/
(斉藤成樹)
2008/04/16 11:10
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