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電源確保に困らない強い味方! アイディアものの電源タップ3種類


エレコムの便利タップシリーズから「ACアダプタすっきりタップ」と「ケーブルすっきりタップ」、それに「楽々コンセント」(手前から時計回り順)
 パソコンユーザーに限らず、電源タップは身近で見慣れたアイテムだろう。壁のコンセントにつなげ、使いやすい位置までAC電源を引き出す延長ケーブルである。複数の差し込み口を備えているので、電気製品を多用する現代の生活には必需品といって良い。

 今回は部屋の床を這い回るケーブルの整理に役立つユニークな電源タップを紹介したい。「便利タップシリーズ」をラインナップするエレコム製品から3点、どれも雑然とした多数のケーブルを見栄え良く、また扱いやすくまとめられる注目のアイテムだ。


差し込み口の間隔に余裕を持たせた「ACアダプタすっきりタップ」

「ACアダプタすっきりタップ」は全長約30cmに対して幅3cm足らずの細長いスティック形。試用した雷ガード付きモデルの実売価格は1,700円前後
 まずは「ACアダプタすっきりタップ」。文字通りプラグ一体型のACアダプタを差し込むためにデザインされた電源タップである。全長30cmほどの非常にスリムなスティック形ボディには、普通なら縦に並ぶ差し込み口を横に、しかも約58mmというじゅうぶんな間隔をとって並べられているのである。

 通常の製品であれば、プラグの刃の向きが一直線に並ぶように配置されているのが一般的だ。タップ自体をコンパクトにまとめられるという点では優れているが、残念ながらACアダプタの利用時には少々不便な場合がある。ご存じの通り、他と干渉しないの端だけ。それ以外では隣の差し込み口を覆い隠してしまうのだ。差し込み口を全部埋める必要はないのだが、使い勝手が良いとは言えないし、見た目にも粗雑な印象だ。

 「ACアダプタすっきりタップ」では、それぞれのACアダプタが1本のバーからぶら下がるように整然と並べられる。差し込み口間にじゅうぶんな間隔が空けられているので、比較的大型のユニットでも余裕だ。スリムなボディは壁面に密着させるように配置させると思いのほか場所を取らないし、製品名やメーカー名が記載されているACアダプタの背面が上を向くため、ひと目でどの機器の電源ユニットか見分けられるというメリットもある。

 今回試用した製品は雷ガード機能が内蔵されているタイプ。屋外から引き込まれている電源線には、落雷などの影響で瞬間的な高電圧が流れ込んでしまう可能性がある。これはサージと呼ばれる現象で、言うまでもなくパソコンをはじめとした電気製品の大敵である。雷ガード機能は万一に備えて12,500ボルトという高電圧を400ボルトに抑え、接続されている機器を守ってくれるのである。サージは頻繁に起きる現象ではないが、落雷の多い地域や梅雨から晩夏にかけて雷雨の多い季節、心強い機能と言えそうだ。

 「ACアダプタすっきりタップ」は6個口タイプ。ACアダプタ用として横に並んでいる差し込み口は4個。端の1カ所と側面の1カ所は通常のタップと同じ向きに配置されている。スタンダードモデルはホワイトとブラックの2色、ケーブル長は2mと3mが選べる。雷ガード機能付きモデルは同じく6個口タイプ。ホワイトのみだが1m、2m、3mと3種類のケーブル長がラインナップされている。


コンセント側のプラグは刃の向きが自由に変えられるタイプ。端と横の差し込み口は一般的な電源タップと同じ配置だ 手持ちのプラグ一体型ACアダプタから大小取り混ぜて挿し込んでみたが、端が当たることもなく、非常にすっきりとまとまってくれた

コンセント側と機器側が一直線につながる「コードすっきりタップ」

「ケーブルすっきりタップ」はユニークなボックス形。今回試用した6個口タイプのサイズは100×64×40mm(幅×奥行×高)。実売価格は1,300円前後
 次のアイテムは「ケーブルすっきりタップ」である。四角いブロックという非常にユニークな形状の電源タップで、デスクの上に置くと小さなモニタースピーカーのようである。

 一般的な電源タップの場合、機器側の差し込み口がコンセント側のケーブルに対して直角に配置されているため、多数のプラグを差し込むと、まるで噴水のようにケーブルが広がってしまうという難点があった。上に向けるとバランスが悪く不安定になるし、横に寝かせれば意外にスペースを取る。整然とさせるには使い勝手を犠牲にして紐などで束ねるなど、いまひとつ不満が残る方法を取るしかなかった。

 「ケーブルすっきりタップ」は、言ってみれば大きめのボックスに差し込み口がたくさん用意された延長ケーブルなのである。コンセント側と機器側が一直線につながるので、ケーブルが横方向にはみ出し、あちらこちらに散らばるといったことがないのだ。

 通常のタップに比べると厚みがあるため、少々スペースは取るが、デスクの下や部屋の隅にゴロっと転がしておくには打ってつけだ。筆者は床を這う電源ケーブルが散らばらないよう、ホームセンターで購入した留め具で束ね、フロアの隅に押しやっている。この配線の間に「ケーブルすっきりタップ」を挟み込んでおくと、ケーブルは散らばらないし、部屋のどの場所に置いた機器でも近くにAC電源を確保することができる。ユーティリティコンセントとして非常に使い勝手の良い製品ではないだろうか。

 「ケーブルすっきりタップ」ラインナップは4個口タイプと6個口タイプ、ケーブル長は0.3mから3mの計8種類。今回試用した6個口タイプは幅のある長方形だったが、目につく場所に置くのなら正方形の4個口タイプのほうがすっきりとした見栄えになりそうである。


コンセント側のケーブルが背面中心部から出ているのがポイント。先端のプラグ母の角度が変えられるタイプだ コンセント側のケーブルと機器側のケーブルが一直線につながる。横方向に散らばらないので非常に収まりが良い

ワンタッチでプラグを引き抜ける「楽々コンセント」

「楽々コンセント」はスイッチボックス付き分配ケーブル。2個のプラグにワンタッチリリース機構が組み込まれている。実売価格は1,500円前後

中央のボックスにあるパイロットランプ付きスイッチは、2個のプラグそれぞれの通電をワンタッチでオンオフできる
 最後のアイテムは1本の電源ラインを2本に分けるケーブル「楽々コンセント」だ。いわゆる電源タップと異なる分配ケーブルの1種だが、ワンタッチで素早く引き抜くことができる非常に便利なプラグが付いているのが大きな特徴だ。全長は電源側と機器側のケーブル、それに中央のスイッチボックスを含めて36cmほど。壁のコンセントに直接差し込むのも良いが、延長ケーブルと組み合わせて使用するのに向いた長さである。

 ワンタッチで引き抜ける秘密はプラグに付いているレバー。これを倒し込むと、刃の間にあるバーが持ち上がり、差し込まれているプラグを押し出す。形状は異なるものの、ノートパソコンのカードスロットなどに組み込まれているプッシュ式のリリースボタンと同じシカケである。親指と人差し指でつまむように押し込むだけなので力が入りやすく、長期間の使用で刃に傷などが付き、滑りにくくなってしまったプラグでも簡単に引き抜くことができる。

 抜けにくいプラグにはイライラさせられるものである。筆者も、ついケーブルを手に巻き付け、力任せに引っ張ってプラグを破損させてしまったことがある。「楽々コンセント」であれば、そんなトラブルとは無縁だ。両手で行なっていたプラグの引き抜きが片手で、しかも瞬時に行なえるのである。携帯電話をはじめとしたポータブル機器の充電器など、頻繁に抜き差しを行なう機器用として非常に重宝した。

 中央のボックスにある2つのシーソー式スイッチはプラグの通電をオンオフするためのものだ。オレンジ色のインジケータランプが組み込まれていて、それぞれの状態をひと目で確認することができる。機能的には単純だが、こまめに待機電力をカットできるだけでなく、不必要な充電によるバッテリーの劣化を防止するなど、何かと便利に使えるスイッチである。

 なお、「ACアダプタすっきりタップ」と「ケーブルすっきりタップ」は一般的な電源タップと同じく最大1,500Wの電源容量に対応する。ただ、「楽々コンセント」は最大600Wまでとなっているので注意が必要だ。


プラグを差し込むときはレバーなどを操作する必要はなく、一般的な延長ケーブルと変わらない 引き抜くときは引っ張るのではなく、紫色のレバーをつまむように押し込むだけ。少々固いプラグでも簡単に外れてしまう

関連情報

URL
  エレコム PCタップ(OAタップ)製品情報
  http://www2.elecom.co.jp/cable/pc-tap/index.asp
  エレコム
  http://www.elecom.co.jp/


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(斉藤成樹)
2008/05/07 10:58
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