海外のユニークなPC周辺機器を輸入して国内販売しているエバーグリーンの「上海問屋」ブランドから、ユニークなUSBハブが立て続けにリリースされた。いずれも999円から最大でも1,299円と、非常にリーズナブルな価格である。今回はそれらの中から、プラスアルファの機能が付属したり、これまでないデザインを採用した4種類のUSBハブを順に紹介していく。
■ 置き時計と一体化したUSBハブ

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「時計付き4ポートUSBハブ」本体。時計自体はボタン電池で駆動しており、PC側の電源を落とすと表示が消えるということはない
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まず1番手は、置き時計と一体化したUSBハブ「時計付き4ポートUSBハブ(DN-USB Clock HUB)」だ。外観はMac miniに似たシルバーとホワイトのカラーで、一般的なUSBハブと見ても特に奇をてらわないデザインだが、正面部に液晶ディスプレイを搭載しており、現在時刻が表示できるようになっている。また、アラーム機能も付属しており、目覚まし時計として利用することもできる。価格は999円だ。
USBポートは、両側面にそれぞれ1ポート、背面に2ポートの計4ポートを備える。本体幅がそこそこあることもあり、左右にUSBコネクタが飛び出るという点は、省スペース性という観点から見るとやや疑問がある。従って、常時接続する機器は背面に接続し、両側面のポートはUSBメモリなど、一時的に接続するデバイスを中心に利用するという方法が良いだろう。
また、イルミネーション機能も備えており、天板と液晶パネル部分の色がレインボーカラーにゆっくりと変化する。このイルミネーション機能は、USBケーブルでPCと接続すると自動的にオンになり、接続中はオフにすることはできない。また、かなりまぶしいため、夜中にPCをつけたまま就寝する場合などは気になるかもしれない。
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正面。液晶画面には時計が表示される
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背面。2ポートのほか、アップストリーム側のUSB miniBポートが1基、電源コネクタ1基が見える。ちなみに本製品にACアダプタは付属しないため、電源コネクタを利用することはない
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すべてのUSBポートにケーブルを接続したところ。全体的にオーソドックスなUSBハブといった印象だ
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■ アナログな写真立てと一体化したUSBハブ

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「写真立て付き4ポートUSBハブ」製品本体。PC本体に接続するとバックライトが点滅する
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2番手は、写真立てと一体化したUSBハブ「写真立て付き4ポートUSBハブ(DN-USB Photo HUB)」。どちらかと言うと、写真立ての台座部分に4ポートハブが内蔵されている、といったほうが正しいかもしれない。価格は「時計付き4ポートUSBハブ」と同じ、999円。
写真立ての部分は、53×62mmにカットされた写真を透明フレームにはめ込むだけという、たいへんアナログな仕組みになる。例えば、USBを介して、PC側に保存されているJPEG画像をランダムに表示するという高等な仕組みはない。USBで接続するメリットと言えば、PCとの接続中にバックライトが点灯するくらいだろう。
一方で、ハブと一体化することで写真立て自体の重心が低くなって安定性が増すというメリットもあるなど、写真立ておよびハブとしての使い勝手は悪くはない。写真のほかにも、例えば、キーボードのショートカット集を挟み込めば実用的かもしれないと感じた。個人ユースというより、ノベルティグッズとして活用もあるのではないだろうか。
なお、前述の時計付き4ポートUSBハブのイルミネーション機能と同様、本製品はバックライトが点灯する仕様となっているが、これはオフにすることができない。また、このバックライトは一定周期で点滅を繰り返すので、こうした明滅が生理的に苦手という人は要注意だ。
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自分の気に入った写真に交換することが可能。クリアカバーを外し、規定サイズにカットした写真を挿入すればOK
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すべてのUSBポートにケーブルを接続したところ。写真立ては固定式で、ハブとの分離はできない。角度の調整なども不可能だ
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■ 非常口の走る人をモチーフにしたユニークなUSBハブ
3番手は、非常口を示す“走る人”の形状をしたUSBハブ「非常口型4ポートUSBハブ(DN-USB EXIT HUB)」だ。前方の腕先、後方の腕が持つバッグ、後方の足先、台座前方の計4箇所がUSBポートになっているという、ユニークな4ポート仕様のUSBハブである。価格は999円。
もちろん、USBハブとしてはきちんと利用できるが、重心が高すぎて安定感はイマイチ。特にUSBケーブルの外皮が硬い場合は、ハブ本体が引きずられてしまう場合があるので、注意が必要だろう。外見から見てわかるとおり、基本的にはウケ狙いの製品と考えた方が良さそうだ。
一方で、両手足にUSBコネクタを配したことから、隣のポートとの干渉をまったく気にしなくて良いというメリットは見逃せない。低価格の周辺機器にありがちな、大きなUSBコネクタを持つ機器との相性は非常に良いだろう。
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「非常口型4ポートUSBハブ」本体。ちなみにパッケージには「Athletes USB.HUB」と記載されており、どうやらモチーフとなったのは非常口ではなく、陸上選手である模様
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すべてのUSBポートにケーブルを接続したところ。かなりかさばるので、手の部分に接続するのはUSBメモリなどにするのが無難だろう
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■ PS/2のマウスとキーボードを接続できるUSBハブ

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「USB2.0対応 PS/2を2ポート搭載した3ポートUSBハブ本体。他の3製品と異なり、Windows Vista/XPのみをサポートし、Windows 98SEなどには対応しない
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最後に紹介するのは、両側面にPS/2ポートを備えたUSBハブ「USB2.0対応 PS/2を2ポート搭載した3ポートUSBハブ(DN-HUB208)」だ。価格は他の3製品より300円高い1,299円である。
この製品の最大の特徴は、PS/2仕様のマウスとキーボードを本製品に接続することで、USB機器として使えてしまう点である。通常、PS/2マウスやキーボードをUSBに変換するためには専用ケーブルやコネクタを使用する必要があるが、本製品であれば、これらの変換が行なえ、さらに3ポートのUSBハブ機能を使えるというわけである。
ただ、一般的にPS/2の信号をUSBに変換する場合は相性問題が気になるところ。特に拡張ボタンを持つマウスやキーボードを利用する場合は、実際の動作を確認した上で利用したい。筆者が今回試用した範囲では重大な問題は起こらなかったが、基本的には自己責任の範囲で使用することをお勧めする。
筐体は高級感のあるブラック1色の塗装で、前述の3製品とは質感が明らかに異なっていた。デザイン面も優れており、仮にPS/2コネクタの変換が上手くいかなかったとしても、じゅうぶんに使える製品である。個人的には、今回紹介した4製品の中でも、単体で紹介する価値をじゅうぶんに持った製品だと感じた。
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左側面にはキーボード用のPS/2ポートを備える
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右側面にはマウス用のPS/2ポート
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USB3ポートと左右のPS/2ポートにケーブルを接続したところ。左右のスペースを占有するのが欠点と言えば欠点だ
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以上、ざっと4製品を紹介したが、製品分野として円熟期に入るUSBハブだけに、今後もさまざまな付加価値がついた製品の登場が予想される。自分に必要な機能をしっかりと押さえた上で、ユニークな製品を見つけてほしい。
■ URL
時計付き4ポートUSBハブ 製品情報
http://www.donya.jp/item/5421.html
写真立て付き4ポートUSBハブ 製品情報
http://www.donya.jp/item/5420.html
非常口型4ポートUSBハブ 製品情報
http://www.donya.jp/item/5528.html
USB2.0対応 PS/2を2ポート搭載した3ポートUSBハブ 製品情報
http://www.donya.jp/item/5439.html
上海問屋
http://www.donya.jp/
(山口真弘)
2008/06/11 11:11
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