オリジナリティ溢れるPC周辺機器をリリースしているサンコーから、また新たな製品が登場した。その名も「マウスステージ」。テンキー、USBハブ機能に加え、マウスパッドとハンドレストまでも一体化したという、「一石“四”鳥」の製品だ。
■ 使用感はクセがなく“素直”。パッケージ表記には注意が必要
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サンコーの「マウスステージ」。価格は2480円
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実際に紹介する前に注意しておきたいのは、製品パッケージ。マウスステージという製品名は確かに表記されているものの、一部製品と異なる説明がなされている。それは、本来搭載されていないカードリーダー機能がパッケージに記載されている一方、テンキーに関する記述がない点だ。
気になって調べてみたところ、「カードリーダー付きマウスパッド」である「MOUSE STAGE」というテンキー非搭載の製品も別に存在するようだ。これ以上は想像だが、ひょっとしたらパッケージ印刷ミスのまま出荷された製品なのかもしれない。このため、サンコー貼り付けによる製品シールなどでカードリーダー機能がない旨が説明されている。
なお、パッケージ表記は英語になるが、製品にはA4サイズの日本語説明書兼保証書が付属している。また、別ロットでは製品パッケージが変更・改善されている場合がある点も付け加えておく。
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パッケージ外観。「SDHC Card Reader」と記載されているが、実際には搭載されていないので注意
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パッケージ裏面。「カードリーダー機能はありません」の注意書きがこちらにも
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実際の使用感はどうだろうか。本体外観から見ていくと、外観はつや消しのプラスチック製で、メーカーロゴも特に表示されておらず、非常にオーソドックスでシンプルな作りになっている。
利用にあたっては、PCのUSBポートに本製品を接続するだけで良い。Windows Vista/XP SP2/2000 SP4を搭載したPCであれば、ドライバCDからのインストール作業を行なうことなく、そのまま利用できる。
マウスパッド部は硬質プラスチック製で厚みがあり、「上げ底」されているタイプだ。サイズは、横方向で最も長い部分が約17cm、縦方向では約18cmほど。角などがカットされているので完全な長方形ではないが、右手でマウスを操作するのであれば、じゅうぶんな広さだろう。赤外線マウスやレーザーマウスを使って試用してみたが、カーソルが飛ぶこともなかった。
マウスパッド下方には、ハンドレストも備わっている。プニプニとした触感のジェル状なので、手を休めたいときにも便利だろう。パッドとも一体化しており、マウス操作中に不意にずれることもない。
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マウスパッド部
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使い方にもよるが、じゅうぶんな広さがある
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ハンドレストはジェル状。プニプニとした触感が心地良い
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本体裏面を見ると、適度に補強されていることがわかる
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■ テンキー・USBハブも便利
テンキー部はマウスパッド右側にある。キーストロークは浅めで、ノートPC風の入力感だ。NumLock状態を示す青色LEDを搭載しており、一般的な仕様といえる。もちろん、NumLockを解除して、カーソルキーとして使用できる。
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テンキー部
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NumLock時はLEDが青く光る
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テンキーの上方には、本製品をPCに接続するためのUSBケーブルに加えて、3ポートのUSB 2.0ハブが配置されている。一見すると、USBポート部が本体からやや奥まった位置にあるため、大ぶりのコネクタを持つUSB機器を接続できないのではないかと思ったが、筆者が所有するUSBフラッシュメモリやケーブル類を接続した範囲では問題はなかった。
また、USBポート同士は約6mm程度ずつ離れており、機器の抜き差しは行ないやすいと感じた。なお、マウスパッドとテンキーが一体の本製品は、基本的にノートPCの右側に設置することになるだろう。このため、USBハブに機器を接続する際には、付近に置いている物などケーブル長によっては干渉する可能性もあり、事前に接続機器などシミュレーションしておくと良い。
PC接続用のUSBケーブル長は約65cmほどで、ノートPCに接続する場合には短く感じるかも知れない。ケーブルは右上から出ており、左側のみUSBポートを搭載するノートPCと接続する場合には、ケーブル長がギリギリになる可能性もあり、大型のノートPCなどで使用する場合には、延長ケーブルが必要になる場合もあると思われる。
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USBハブ部
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USBハブにフラッシュメモリなどを接続したところ。ポートの間隔は余裕があるので、大ぶりなコネクタの製品でも接続できるだろう
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■ USBポートを節約! ケーブル抜き差しが面倒な人にもオススメ
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ノートPCとの対比
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近年は多くの周辺機器がUSBに対応しており、PC本体が持つUSBポートだけでは足りないケースが増えている。特に、ノートPCとなれば、デスクトップPCと比べてポート数が少なくなる。
その点から考えると、マウスステージの隠れた魅力として「1本のケーブルでUSBハブとテンキーが利用できること」が挙げられるだろう。もちろん、USBハブ付きのテンキーは広く浸透しているが、マウスステージはマウスパッドとハンドレスト付きで2480円という値ごろ感もある。
一方、製品の仕様上で仕方がない点だが、テンキー部とマウスパッド部が完全に一体化されているので、持ち運びには適していない。このため、ノートPCと合わせて持ち運ぶ、テンキーの代替え製品としての利用には検討が必要だろう。
しかし、持ち運びに不向きなことを逆手にとって、「USB専用の簡易ドッキングステーション」と考えるのも良さそうだ。持ち運びのたびにUSBケーブルを複数抜き差しするのは面倒のタネ。その点、マウスステージであれば、PCに接続したケーブルを1本外すだけで良い。会社のデスクなどに常時しておくにはぴったりの製品と言えるだろう。
■ URL
製品情報
http://www.thanko.jp/mousestage/
サンコー
http://www.thanko.jp/
(森田秀一)
2008/07/02 11:09
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