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マルチカードリーダー一体型などユニークなUSB周辺機器2製品


左がサンワサプライの「ADR-MLT5HBK」で、実売価格は3500円前後。右はエレコムの「U2H-Z7SWH」で4000円前後だ
 今回取り上げるのは、2つのUSB周辺機器。1つはカードリーダライターとUSBハブを組み合わせた多機能・多目的なアイテム、もう1つはユニークなデザインと高い実用性を両立させたシンプルなアイテムだ。少々方向性の異なる製品ではあるが、どちらも気になる個性を持ったUSB周辺機器である。


リーダライターとUSBハブを組み合わせた「ADR-MLT5HBK」

携帯に便利な長さ50cmのUSBケーブルが付属。オプションとしてACアダプタも用意されている
 サンワサプライの「ADR-MLT5HBK」は46種類ものメディアに対応したマルチカードリーダライターと2ポートのUSBハブを組み合わせた複合デバイスだ。これ1つあれば、USBプラグ一体型を含めたフラッシュメモリ系ストレージメディアのほとんどが読み書きできてしまうという非常に便利な製品である。

 ボディカラーは光沢のあるブラック。バリエーションとしてホワイトの「ADR-MLT5HW(製品URL)」も用意されている。サイズは51.6×14.0×95.8mm(幅×奥行×高)で、重量約30g。クレジットカードと比べ、ひと回り大きい程度の軽量コンパクトなボディで携帯時の負担になることはない。


パソコンと接続するミニBタイプのUSBポートとACアダプタを接続する電源ジャックは本体上側面に配置 下側面にあるxDピクチャーカード用とSD/SDHCメモリカード用のスロット。開口部に余裕があるのでカードが着脱しやすい

 メモリーカードを差し込むスロットは5つ。すべてボディの側面にある。コンパクトフラッシュ系とメモリースティック系が左側、xDカード系とSD/MMC系が下側、microSDが右側という配置だ。USBハブとしてのポートは上端の左右側面に1つずつ。また、上側にはパソコンと接続するミニBタイプのUSBポート、それに別売ACアダプタを接続する小さな電源ジャックがある。

 製品のパッケージ裏には大きなスペースを割いて対応メディアとその容量、全46種類の一覧表が記載されている。普及率が高いSDHCメモリカードやmicroSDHCメモリカードは、それぞれ16GB、8GBまで読み書き可能。メモリースティック DuoやWii用SDメモリカードといったポータブルゲーム機関係、またCFカードタイプのマイクロドライブ、マルチメディアカード、xDピクチャーカードなど、特定の用途に利用されることが多いものまで幅広くカバーしているのが特徴だ。

 特に携帯電話などで使用頻度が高くなっているmicroSDカードに関しては専用のスロットが設けられており、いちいちアダプタを装着する手間がかからないという点は高く評価できる。

 表面パネルにはメーカーロゴやパイロットランプのほか、小さなイラストや細かい文字がちりばめられている。これはどのメディアをどのスロットに挿し込めば良いかがひと目でわかるガイダンスだ。見た目には込み入った印象を受けるが、多種多様なカードを使い分けているユーザーにはありがたい配慮と言えるだろう。


左側面にコンパクトフラッシュ系とメモリースティック形に対応したスロット、それにUSBポートが1つある 右側面のUSBポートとmcroSD/SDHC用スロット。専用だけあってカードにアダプタを取り付ける必要がなく、非常に使い勝手が良い

スロットが浅いため、カードによっては外に大きく突き出すことがある。使用時には落下などの衝撃を加えないように注意したい
 スロットは比較的浅い。これはADR-MLT5HBKに限らず、コンパクトなマルチカードリーダライターに共通していえることなのだが、カードの種類によっては外部に突き出る部分が大きくなるため、使用中に強い衝撃を加えると本体内の端子やカードの接点を破損させてしまうおそれがあるので注意が必要だ。

 ADR-MLT5HBKに搭載されているUSBハブは2ポート。別売のACアダプタ「USB-AC1(製品URL、2310円)」を使用したセルフパワーによる電源供給が可能な本格派である。筆者の場合、普段使用しているUSBハブにをカスケード接続し、ADR-MLT5HBKの内蔵ハブはUSBフラッシュメモリ用としていたのだが、接続機器が少なければ、これ1台でじゅうぶん間に合ってしまうだろう。ノートパソコンとペアで持ち歩くだけでなく、デスクトップパソコンと組み合わせて常用することも可能な多機能デバイスと言える。


電源タップを思わせるUSBハブ「U2H-Z7SWH」

パッケージにはUSBハブ本体のほかセルフパワー用のACアダプタと1.5mのUSBケーブルが同梱されている
 続いて紹介するエレコムの「U2H-Z7SWH」は、まるで電源タップを思わせる7ポートタイプのUSBハブである。細長いボディの一端に、パソコンと接続するミニBタイプのコネクタとACアダプタを接続する電源ジャック、もう一端にUSBポートが1つある。あとの6ポートは側面に等間隔で並べられているのである。数多くのメーカーがさまざまなタイプのUSBハブを発売しているが、その中でもユニークな存在と言えるのではないだろうか。

 本体は1辺が約23mm、全長約145mmの四角柱。パイロットランプやメーカーロゴなどは目立たないように配置されており、非常にシンプルな印象を受ける。カラーラインナップはブラック、シルバー、ホワイトの3色。今回試用したホワイトはオフィスだけでなくインテリアにこだわった部屋にもマッチする清潔感のある色だ。

 重量は66gに抑えられているが、6つのポートが並ぶ面とは反対側にマグネットが内蔵されており、スチール製のデスク、またキャビネットやラックなどに固定することができる。かなり強力に貼りつくので、少々力が加わっても簡単に剥がれ落ちてしまうことはなさそうである。


本体は正方形のスティック状。一端にパソコンと接続するミニBタイプのUSBポートとACアダプタ接続用の電源ジャックがある 端にあるポートはサイドポートと呼ばれているようだ。大型USB機器の接続やカスケード接続に便利な装備である

 本製品最大の特徴は、やはりその風変わりな形状だろう。しかし、だからといって扱いやすさを犠牲にしているわけではない。6つのポートが同じ方向を向いているため、ケーブルが散らばることなく、流れをまとめやすいのである。ともすれば乱雑になりがちなパソコン周りをすっきりとまとめるのに役立ってくれるのだ。

 ポートとポートの間にじゅうぶんなスペースが確保されているのも大きな特徴だ。デスクとデスクの間、あるいはキャビネットの横や裏など、手の届きにくい場所に設置してある場合でも素早く確実にプラグを抜き挿しできるのである。しかもポートが1列に整然と並んでいるため、いちいち目で確認する必要がなく、手探りだけで目的のプラグにたどり着ける。ユニークなデザインではあるが、思いのほか実用性の高いUSBハブなのである。


USBハブとしては風変わりな形状だが、接続したケーブルの流れをまとめやすく、プラグの抜き挿しも素早く確実に行える 外側からは見えないが底面には強力なマグネットが埋め込まれており、スチール製のデスクやキャビネットなどに固定できる

 ちなみに、セルフパワーで動作するため、パソコンの電源が切れていても接続したUSB機器に電力を供給し続けることができる。USBを電源とするポータブルオーディオプレーヤーといった機器の充電に活用できるのだ。付属ACアダプタのケーブルは約1.8m。プラグ一体型の軽量コンパクトタイプだが、7つのポートすべてをカバーする3500mAの供給が可能な大容量のユニットである。


関連情報

URL
  ADR-MLT5HBK 製品情報
  http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=ADR-MLT5HBK
  サンワサプライ
  http://www.sanwa.co.jp/index.html
  U2H-Z7SWH 製品情報
  http://www2.elecom.co.jp/cable/usb-hub/u2h-z7s/
  エレコム
  http://www.elecom.co.jp/


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(斉藤成樹)
2008/09/24 11:56
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