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超小型ナノレシーバー採用! ロジクールモバイルマウス2製品


超小型ナノレシーバー採用のモバイル用ワイヤレスマウス

手前から「VX Nano」「V450 Nano」「V550 Nano」
 ロジクールの「VX Nano」にはじまった、モバイル用ワイヤレスマウスにおけるレシーバーの超小型化。突起は8mm程度で、ノートPCのUSBポートに挿したまま持ち運べるレシーバーを1度使うと、従来のワイヤレスマウスを引き出しの奥に追いやってしまうほどの強烈なインパクトを持っている。

 また、2008年に入ってからはエレコムやサンワサプライからも製品が登場。モバイル市場をターゲットに、店頭でますます熱い戦いが繰り広げられている。

 そんな中、本家であるロジクールから新たに登場したのが、「V550 Nano」と「V450 Nano」だ。いずれも「VX Nano」と同形状の超小型レシーバー、通称「ナノレシーバー」を採用するワイヤレスマウス。「VX Nano」でネックとされた価格面での競争力を持つことから、エレコムやサンワサプライの製品とも店頭で直接バッティングすることが予想される。

 今回は上位機種にあたる「V550 Nano」を中心にこれら2製品を紹介していく。


「クリップ&ゴー」システム採用、4ボタンタイプの「V550 Nano」

「V550 Nano」の製品パッケージ。実売価格は5980円前後
 まず紹介するのは、「V550 Nano」だ。前述の通りナノレシーバーを採用したモバイルマウスで、センサーはレーザー方式、解像度は800dpi。ボタンは標準の3ボタン(左、右、ホイール)に加えて、ホイール手前に拡張1ボタンが付属する、4ボタンのマウスだ。


製品本体。カラーバリエーションはシルバー、ブルーの2色を用意。手前にあるのはナノレシーバー 正面から見たところ。左右対称で左手、右手どちらでも利用できる 側面から見たところ。石鹸のような美しい丸みを帯びたデザイン

ホイールは「ハイパーファーストスクローリング」に対応。手前には拡張ボタンを装備 「V550 Nano」「V450 Nano」共通のナノレシーバー。VX Nanoの添付モデルと同形状だ ナノレシーバーを装着したノートPCとの対比

裏面。センサ穴は中央にレイアウトされておりクセがない。上部の金属部分が「クリップ&ゴー」で利用する凹部

「クリップ&ゴー」で利用するクリップ。色違いの2枚が付属するほか、オプションとしても購入可能
 本製品の特徴としては、ノートPC天板に本製品を貼り付けられる点が挙げられる。同社が「クリップ&ゴー」と呼称する本機能は、付属の小型クリップをノートPC天板に両面テープで取り付けておくことで、マウスをノートPCの天板に取り付け、必要な際に外せるというものだ。

 「クリップ&ゴー」は、オフィス内の自席から会議室といった近距離移動に向いたソリューションだと言える。マウスを持ち運ぶ機会のうち、バッグの中に入れての長距離移動のほかに、ノートPCの天板に乗せての短距離移動が一定の割合で存在していると判断した上で、このような機能に行き着いたのだろう。実際、「VX Nano」では付属していたキャリングケースが本モデルでは省かれているなど、短距離での移動にフォーカスしていることは明らかだ。

 ただ、利用にあたっては多少注意が必要になる。まず、クリップ貼り付け作業に関しては、裏面の両面テープが厚みがあまりなく、ノートPCの天板に強く押しつける必要が発生する。筆者はかつて、天板を強く押しすぎて液晶面を破損させた経験を持っているため、力の加減に注意を払った。また、日常的なマウスの取り付け/取り外し作業も、クリップ部分をはがしてしまわないかなどで、気を遣うシーンも予想される。


マウス底面にある凹部を、クリップの凸部にはめ込むことによって固定される 装着したところ。はめ込むことによって電源がオフになるため、底面ボタンで電源をその都度オンオフしなくて済む 実際に同機能を使用したことがない段階で、ノートPC天板への貼り付け位置を自分で考えなければいけない点はやや戸惑う

 このため、コンセプトはともかく、利用時に注意する必要がある機能、というのが現時点でのクリップ&ゴーに対する筆者の評価だ。

 最後になったが、本製品は、VX Nanoや上位機種MXシリーズが採用する、2種類の回転速度に切り替えられる「ハイパーファーストスクローリング」ホイールを搭載している。ハイパーファストスクローリングは、縦に長いWebサイトの画面などを一気にスクロールできるものだ。

 これまで、同ホイールに対応するマウスは「VX Revolution」や「VX Nano」などのように未来的な外観をイメージさせる製品に多かったが、本製品のように左右両握りに対応した筐体に採用された点は興味深い。そういう意味では、V550は“羊の皮をかぶった狼”と表現するのが正しいかもしれない。


電池は単4形ではなく、単3形電池2本を採用。そのため、重量は117gと、VX Nanoの95gに比べてずっしり重い。一方、電池寿命は約18カ月と、約3倍に延長された 「V550 Nano」「V450 Nano」ともにUSB延長スタンドが付属する

V450の正常進化、3ボタンのスタンダードタイプ「V450 Nano」

 そしてもう1つ。「V550 Nano」と同時発売された「V450 Nano」も簡単に紹介しておこう。


「V450 Nano」の製品パッケージ。実売価格は4980円前後。V550 Nanoと同様にユーティリティはダウンロードする必要がある 製品本体。カラーバリエーションはライトシルバー、ダークシルバー、ブラックの3色。手前にあるのはナノレシーバー

 型番からわかるように、筐体は従来モデル「V450」とほぼ同一。レーザー方式、800dpi、3ボタンという仕様も従来モデルを踏襲している。マウスとしての形状はオーソドックスで、やや平坦である「V550 Nano」と比べて持ちやすい。側面はラバーグリップになっており、高級感だけで言うなら「V550 Nano」より本製品が上だろう。

 「V450」から変更された注目点は、レシーバーがナノレシーバーに差し替えられたこと。今回の「V450」から「V450 Nano」への進化を見ていると、ロジクールは従来モデルのレシーバーを順次ナノレシーバーに置き換えていく計画なのではないかと推測される。

 このほか、「V450」と比べて対応OSからWindows ME/2000/98が除外され、持ち運び用ポーチが付属しなくなっている。現時点での実売価格は「V550 Nano」より1000円ほど安価なので、「クリップ&ゴー」や「ハイパーファーストスクローリング」ホイールが特に必要ないのであれば、本製品を選ぶというのも良いだろう。


正面から見たところ。ホイールはチルト機能にも対応 側面から見たところ。ラバーグリップを採用しており持ちやすい 底面。センサ穴が中央にあるため、左右どちらの手で持った場合でも使いやすい

ナノレシーバーを装着したノートPCとの対比 単3形電池2本を採用し、重量は118g。電池寿命は約12カ月

関連情報

URL
  V550 Nano 製品情報
  http://www.logicool.co.jp/index.cfm/mice_pointers/mice/devices/4611&cl=jp,ja
  V450 Nano 製品情報
  http://www.logicool.co.jp/index.cfm/mice_pointers/mice/devices/4335&cl=jp,ja
  ロジクール
  http://www.logicool.co.jp/


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V450 Nano(シルバー)をAmazon.co.jpで購入する



(山口真弘)
2008/10/08 11:09
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