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USBメモリがドッキングした3色ボールペン「PEN-32M」シリーズ


アイ・オーのUSBメモリ付き3色ボールペン「PEN-32M」。参考価格は3,129円
 アイ・オー・データ機器のUSBメモリ「PEN-32M」シリーズは、USBメモリと3色ボールペンが合体したユニークな製品だ。過去にも他メーカーからUSBメモリとボールペンの合体商品は発売されていたが、USBメモリを取り外すとボールペン部分が握りにくくなり、使い勝手は決してよいとは言えない製品も少なくはなかった。

 本製品では、超小型のUSBメモリを採用することでボールペンとしても違和感なく使用できる上、パイロット社製の替え芯を採用するなど、筆記具としての使い勝手も考慮されている。今回、メーカーから製品を借用することができたので、早速試用してみた。


ボールペンとしても違和感のない作り

 一昔前は物珍しい存在だったUSBメモリも、その便利さが認知されはじめた一昨年ごろから爆発的に普及。現在では、量販店の売れ筋商品としての地位を確立している。登場時こそ、容量が数MB程度で「フロッピーの代替」と言われていたが、最近はギガクラスの製品も珍しくなくなり、CD-ROMやMOの代替として利用されることも多い。また、認知度が向上した現在では、企業のノベルティグッズとして使われるケースも増加しているという。

 さて、本製品を手にしてまず感じるのが、筆記具としての違和感のなさである。この種の「合体アイテム」は手にした時にアンバランスさを感じることも多いが、本製品はそれがない。ペン本体の径も、通常の3色ボールペンの径と変わらず、日常の利用にもまったく違和感がないと感じた。ボールペンとして使っていると、USBメモリが内蔵されていることを忘れてしまいそうだ。


一見するとUSBメモリが付属しているとは感じられない ノベルティ用途として名入れも可能だという

 USBメモリは、ボールペンのお尻の部分に装着されている。指でひねると「パチン」とロックが外れるので、そのまま引き出せば取り外すことができる。USBメモリ自体が小型なので、外した状態でもボールペンは違和感なく使用できる。

 USBメモリ本体は、市販品と比較して非常にコンパクトだ。容量は32MBとやや少なめであるが、オプションで128MBも用意されているため、必要に応じて交換が可能である。

 ちなみにボールペン部は文具メーカーのパイロット製なので、同社の交換用ボールペン芯がそのまま利用できる。専用品や輸入品にはないメリットであり、ユーザーにはありがたい仕様だろう。


ひねって引っ張るとUSBメモリが分離する USBメモリを取り外したところ 標準添付されるUSBメモリは32MB

意外に? 実用的な電子印鑑ソフト

電子印鑑ソフト「パソポンLite」
 本製品のもう1つの特徴として、本体に添付されている伊藤印材店が開発した電子印鑑ソフト「電印パソポンLite」の存在がある。電印パソポンLiteは、PDFやWord、Excelファイルに画面上でハンコを押すことができ、手軽にペーパーレス決済が作成できるソフトだ。画面上で稟議書にハンコを押し、メールに添付して送ることで、遠隔地からも決済が可能になる。

 使い方は至って簡単。本製品を入手後、専用サイトにアクセスして印影のデータをダウンロードする。データは主な苗字が登録されているほか、登録されていない苗字についても無償で作成するサービスが伊藤印材店で用意されている。苗字以外は有料となるが、会社名やサークル名、もしくは「承認済」「合格」といった単語で作成するのも面白いかもしれない。

 ソフトを起動すると、Windowsのタスクトレイにアイコンが常駐するので、捺印したい書類にドラッグして目的位置でクリックすると、印影が書類に貼り付けられる。WordやExcelのファイルであれば、捺印した時点で書類にロックがかかり、その後の加工が不可能になるという芸の細かさだ。正規版のソフトを別途購入すれば、PDFにセキュリティをかけることも可能だ。


登録すると印章がタスクトレイに常駐 画面上でクリックすると捺印完了 Word、Excelファイルの場合、捺印と同時に書類がロックされ改ざんが不可能となる

ノベルティ用の製品だが、個人向け販売も開始予定

 本製品はノベルティ向けの製品と位置づけられており、残念ながら店頭販売は行なわれていない。もっとも、同社サイトに設けられているノベルティ向けページのオーダーフォームから手軽に申し込み可能なので、どうしても欲しい場合は名入れをしたい有志を募って申し込むというのも一計だろう。

 また、同社の通販サイトでも近々単品発売がスタートするとのこと。持ち歩いている際に何かと紛失しやすいUSBメモリだが、ボールペンと一体化していることでその危険性も減少する。新規にUSBメモリの購入を考えている方は、こういった付加価値製品を選ぶというのも1つの選択肢ではないだろうか。


関連情報

URL
  製品情報
  http://www.iodata.jp/prod/pccard/edc/2004/pen-32m/index.htm
  アイ・オー・データ機器
  http://www.iodata.jp/
  伊藤印材店
  http://www.in-ito.co.jp/


(後藤重治)
2005/01/26 11:03
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