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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
mixi決算、会員が1,000万を突破。アバターやゲームの導入も検討

 ミクシィは31日、2008年3月期第1四半期の決算説明会を開催した。SNS「mixi」の会員数は1,000万を突破したほか、今後もユーザーの満足度向上に向けて新サービスの導入なども検討を進めていくという。


会員は1,000万を突破。PVはPCが減少傾向ながらもモバイルが増加

ミクシィの笠原健治代表取締役社長
 2007年4月1日から6月30日までの第1四半期実績は、売上高が前年同期比143.9%増の21億4,900万円、営業利益は101.4%増の9億1,100万円、経常利益は101.9%増の9億1,300万円、純利益は88.6%増の4億9,600万円。事業別ではSNS「mixi」の売上高が前年同期比227.3%増の18億1,566万5,000円、求人広告事業「Find Job!」が前年同期比2.2%増の3億3,362万3,000円と、mixiが大幅な成長を遂げている。

 mixiのユーザー数は5月20日で1,000万人突破が発表されているが、2007年6月末には1,067万人を、7月末の数値では1,110万人を突破。月間PVはPCが64.8億、モバイルが52.7億の合計117.5億PV。1人当たりのPVはPCが607.0PV、モバイルは493.3PVとなった。

 なお、2007年1月~3月の2007年3月期第4四半期と比較すると、モバイルの月間PVは40.3億から約10億PV以上増加しているものの、PCのPVは69.1億から約5億PVの減少となった。ミクシィの笠原健治代表取締役社長は、「2006年の後半からモバイルでのメッセージ送受信が可能になるなど機能を強化しており、PCのユーザーもモバイルで閲覧しているケースがある」と分析。PCでのPVも増加はしていないが堅調傾向にあるとの考えを示した。


アクティブ率は約62%。2006年入会ユーザーのアクティブ率が低め

 mixiの月間滞在時間は1~3月の3時間15分に比べて4~6月は3時間25分と微増。一方、3日以内にログインするアクティブ率は約64%から約62%へと減少しており、これまで7割を誇っていたmixiのアクティブ率も減少傾向が伺える。この点について笠原氏は「初期のユーザーや最近入会したユーザーのアクティブ率は高いが、2006年頃に入ったユーザーのアクティブ率が高くない」と説明。「数十%近いアクティブ率の差があるわけではないが」と断った上で、「2006年はIPOを行なうなどmixiが伸び盛りだった時期で、その時の勢いで興味本位に登録したユーザーが多いのかもしれない」と語った。

 こうしたユーザーの滞在時間やアクティブ率向上に向けて、第1四半期ではmixiモバイルのサイトリニューアルや絵文字の対応、フォト機能や動画機能を全ユーザーに公開するなど機能を拡充。「日記を書くネタ振り的なサービス」としてキーワードランキング機能などを実装するなど、機能拡充や新機能の投入によって既存サービスの底上げを図ったとした。

 mixi動画に関しては総投稿数が75万本に達し、1日に1~2万近い動画が投稿されているとの現状を説明。「投稿数は日本で一番だろう。世界的に見てもYouTubeやMySpaceほどではないが、それらに次ぐ規模ではないか」と自信を見せた。

 月額315円の「mixiプレミアム」会員数は約16万人で、6月末のユーザー比率は約1.5%程度。フォト機能やモバイルでのメッセージ送受信機能が全ユーザーに開放されるなど、プレミアム会員と一般会員との機能差が無くなりつつあるが、笠原氏は「今後新サービスはプレミアム会員に先行して公開していく。また、プレミアム会員であればディスク容量の拡大など、mixiをよりフルに利用できる」と、位置付けの違いを示した。

【お詫びと訂正】
 初出時、mixiプレミアム会員数を約49万人としておりましたが、約16万人の誤りです。お詫びして訂正いたします。


「アバター」「ゲーム」などの導入も検討

 第1四半期は既存サービスの底上げが中心だったが、新サービスの投入も「随時開発している状況」だという。「モバゲー」「GREE」などがモバイルSNSで提供するゲームやアバターについても「非常にいいサービス」と前向きな評価を示した。

 ゲームに関しては「若年齢層向けではあるが、20~30代で利用されているケースもあり、ゲームを楽しみながらコミュニケーションが発生するという点でも導入を検討していきたい」とコメント。現在は18歳未満が利用できないmixiの対象を、ゲームのコアユーザーである若年齢層まで引き下げるかという点では、「未成年の方に利用いただくことで起きるリスクもある」とした上で、「そうしたリスクを回避でき、既存ユーザーにとっても問題がないようであれば可能性としては検討したい」とした。

 アバターに関しては「mixiはもともと写真をアップできるため、アバターと写真が混ざることで混乱が生まれるのではないか。それが果たしていいのかは検討の必要がある」とコメント。一方で「簡単にカスタマイズできて自分を表現できる」というアバターの魅力も感じているとし、引き続き検討を進めていくとした。


関連情報

URL
  2008年3月期第1四半期の財務・業績概況(PDF)
  http://ir.eol.co.jp/EIR/2121?task=download&download_category=tanshin&id=478862&a=b.pdf

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(甲斐祐樹)
2007/07/31 18:07
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