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イー・アクセス、1.5Mと8MのADSL接続サービスでADSLモデムを共通化

 イー・アクセスは、1.5MのADSL接続サービスで利用するADSLモデムを12月1日からデュアルモード対応の製品に変更。1.5M、8MでADSLモデムの共通化を行なうもようだ。

 イー・アクセスが、現在提供しているADSL接続サービスは最大下り1.5Mbps、上り512kbpsのG.lite AnnexC規格と、最大下り8Mbps、上り1MbpsのG.dmt AnnexCの2種類。通信に使用する周波数帯域などから、前者は「フルレート」、後者は「ハーフレート」と呼ばれることも多い。

 原理的にハーフレートはフルレートの半分の帯域を使って通信を行なう。このため、フルレートに対応したモデムなどの通信機器やチップセットは、ハーフレートでも通信を行なえるようにしたデュアルモード対応であることが多い。

 ADSL接続サービスで使用するADSLモデムは、収容局側に設置したDSLAMに装着する通信モジュールとのネゴシエーションで使用する周波数帯を決定するため、双方がデュアルモードに対応していた場合、ユーザー宅側のADSLモデムの設定次第でハーフレート、フルレートのどちらでも通信できることになる。

 イー・アクセスでは、8Mサービスを開始するにあたり収容局、ユーザー宅の双方の設備でデュアルモード対応のモデム・通信モジュールを採用していた。今回、これを一歩進め、1.5MタイプのADSL接続サービスを申し込んだユーザーに対しても、12月1日以降はデュアルモード対応のADSLモデムを提供することにしたもようだ。

 今回の措置により、12月1日以降に契約した新規ユーザーに限られるものの1.5Mから8Mへの移行時にモデムを買い換える必要がなくなる。実際、Panasonic hi-hoなどのイー・アクセス対応プランを持つISPは、8Mタイプに「モデムなし」のプランを新設。1.5Mで購入したデュアルモードモデムを流用できるように料金体系を変更すると発表した。

 もっとも、ユーザー宅側のADSLモデムがデュアルモードになったからといって、1.5Mから8Mへの切り替えが必ずしも工事なしで行なえるとは限らない。収容局側で1.5M(ハーフレート)専用ポートに接続されている可能性もあるからだ。

 イー・アクセスでは、デュアル対応のものを中心にポートの新設を行なっているもようだが、過去に設置したハーフレート専用のポートに空きが残っている場合も考えられる。この場合、12月1日以降であったとしても1.5Mで申し込んだ場合、ハーフレート専用ポートに接続される可能性もある。

 いずれにしろユーザー宅のモデムは1.5M、8Mのどちらでも使えることになり、プランの移行が容易になる点は歓迎できる。これまでは、2万円前後もするADSLモデムの買い換え費用が移行のネックになっていたからだ。また、1.5Mから8Mへの移行は、ISPが用意しているコース変更メニューを利用するため、収容局側でのポート工事の要否が移行費用(コース変更費用)に反映される可能性は低い。ユーザーの目に見える違いといえば、コース変更にかかる日数が若干変わる程度にとどまるだろう。

 なお、Panasonic hi-hoやHighway InternetなどのISPは、モデムの共通化とあわせて1.5Mタイプで用意していたUSBタイプモデムの提供を終了する。イー・アクセスは、8MタイプのADSL接続サービスではルータタイプのADSLモデムしか提供しておらず、1.5Mから8Mへの移行時の混乱を減らすために、USBタイプのモデム提供を取りやめることにしたようだ。


□関連記事「イー・アクセス、最大で下り8Mbpsを実現するADSL接続サービスを今秋に開始」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/08/09/eaccess.htm
□イー・アクセス
http://www.eaccess.net/

笠井 康伸
2001/11/27 20:46

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