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無料で利用できるホットスポットサービスの展開を進める日本IBM

お店の入り口にかかっている看板。この看板の横にある階段を下り、右手にあるのが「CAFFE FOGLIO」だ
落ち着いた雰囲気の店内(東京都渋谷区猿楽町23-3 鳥居ビルB1F、TEL: 03-3464-0512、営業時間: 10:00~翌1:00、日祝は10:00~23:00)
カウンターの下に設置されたGateLock X200やADSLモデム
 日本IBMが独自に無線LANを使用したホットスポットサービスの展開を進めている。第1弾は秋葉原の「喫茶 東洋」、第2弾が代官山にある落ち着いた雰囲気の喫茶店「CAFFE FOGLIO(カフェフォリオ)」だ。

 FOGLIOは、東急東横線の代官山駅から徒歩5分ほど。駅の西口から八幡通り方面に進み「代官山駅入り口」と書かれた信号のある横断歩道を渡ったところにある。すぐ近くには郵便局があるので、これを目標にして探すと分かりやすいだろう。

 店内は落ち着いた雰囲気で、ざっと見ただけではどこに無線LANのアクセスポイントが設置されているのか分からない。お店でのホットスポットサービスなどをとりまとめた日本IBMの中林氏によれば、秋葉原とは異なりFOGLIOは平日に利用するビジネスマンの比率が高い。無線LANを前面に打ち出すのではなく、あくまで休憩などで訪れたお客さんへの補助的なサービスとして利用できることを考えて、機材などは見えにくいところに設置しているという。

 店内にはイー・アクセスのADSL回線が導入されており、アイ・オー・データ機器の無線アクセスポイントを通じて自由に利用できるようになっている。ユーザーがノートPCと無線LANカードを持ち込み、ESS IDを「ANY」にすればだれでも利用できる。無線LANの利用料金は不要。お店でコーヒーなどを飲みながらゆっくりとインターネットにアクセスできるわけだ。電源コンセントを利用できる座席もある。

 無線LANを使用したホットスポットサービスは、NTTコミュニケーションズやNTT西日本、JR、MISなどが試験サービスなどで提供している。これらと日本IBMが独自に進めるホットスポットのもっとも大きな違いは、ユーザーから無線LANの利用料金をとる計画がないことだという。

 そして、もう1つの大きな違いは「ウイルス対策をきちんと考えていること」(中林氏)。お店に入ればだれでも自由に使えるということは、たとえば匿名性を利用して意図的にウイルスを発信したりといったことにも利用できてしまう。これを防ぐために、トレンドマイクロの協力のもとに3月上旬、ファイアウォール機能を搭載した「GateLock X200」を導入したという。

 GateLock X200により、たとえば店内からウイルスが添付されたメールを誤って送信してしまうのを防ぐことができる。ウイルス対策で重要なパターンファイルのアップデートも、24時間ごとに自動で行なわれるためお店のスタッフを煩わせることもない。

 今後の展開としては、ごく近日中に東銀座にあるレストランとカラオケボックスでもホットスポットサービスの提供を開始する。このほかに新横浜のマンガ喫茶でも提供を予定しており、5月か6月には面展開が見えてくるという。

 日本IBMが展開するホットスポットサービスの特徴は、導入にかかる経費が抑えられていること。このためお店側は、無線LANの利用料金をチャージしなくても来客数の増加などにつながれば、それだけペイしてしまう。中林氏によれば、こういった展開こそが重要なのだという。


□関連記事「秋葉原にブロードバンドカレーが登場」
http://bb.watch.impress.co.jp/news/2001/10/26/curry.htm
□関連記事「対ウイルス・アタック機能搭載のルータ「GateLock」」
http://bb.watch.impress.co.jp/review/2001/11/15/gatelock/index.htm

笠井 康伸
2002/03/15 19:40

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